プロが教える店舗&オフィスのセキュリティ対策術

私は予備校の講師をしている者です。
担当している生徒の中に、「保育士・幼稚園教員になりたい」という子がいます。
私としては、本当にその道に進む覚悟があるなら別なのですが、それが単なる憧れであるのであれば、4年制大学に進学して幅を広げる方が現実的だと思っていますが、皆さんはどう思われますか?
また逆に、本気でその道に進みたいという生徒の場合は、やはり短大・専門学校に進学するのが主流なのでしょうか?
もし、4年制大学に行くメリット・デメリットなどがあれば教えてください。
生徒にとって一番よいアドバイスをしてあげたいと思っています。ぜひ経験者・現場の方など、詳しい事情をご存知の方、よろしくお願いします。

A 回答 (4件)

>やはり女子生徒の場合、生涯続けていく仕事になるかどうかは分からないので、その場合は短大・専門でもいいのでしょうか?


給与形態や就職率などの処遇も含めて、一般的な傾向とyu_ka2002さんの考えを聞かせていただけると大変ありがたいです。

生涯続けていく気がなければ、男性・女性にかかわりなく、短大・専門の方が就職には有利でしょう。

私立の幼稚園・保育園では、近年、保育時間の延長や保育形態の多様化等で、職務教育に十分な時間をとれないことが多くなっています。そのために、基本的な保育活動の教育が必要ない「即戦力」たる短大・専門卒の方が就職に有利な傾向にあります。

幼・保を問わず、職員の採用は「欠員補充」であることが多く、いろいろな職種で募集がある4大卒の学生の「採用後の自己都合のキャンセル」を嫌がります。短大・専門卒の学生は、「保育科だから、保育士・幼教諭が当然」という風潮にあるようで、「内定をだしたからには、勤めてもらう」ことが条件で募集をする園が、「学校推薦」を受けやすい短大・専門学校に募集をかけることがほとんどです。

また、給与体系にも絡みますが、ほとんどの園では、短大・専門卒よりも4大卒の方が、基本給与は高くなっています。「私立」では、運営経費のほとんどが「人件費」です。
先述のとおり、4大卒よりも短大・専門卒の方が「即戦力」としての能力が高いので、「10年くらいで辞めてくれるなら、やすい方がいい」というのが、私の正直な思いです。少なからず、私のように思っている方はいらっしゃると思います。

就職率の件ですが・・・。
短大・専門学校は、ほとんどが「私立」の運営です。そして、これらの学校の多くは、いま「経営的に非常に困難な状態」にあります。よって就職率を上げて、その看板を掲げて運営をしていこうという気概が高く、4大卒にくらべて、学校側が一生懸命に取り組んでくれます。

以上のとおりです。私見としましては、生涯をかけた仕事でなく、「腰掛」程度なら短大・専門で十分だと思います。しかしながら、「教育」という「特殊職能」の分野で働こうと思うなら、「4大にて教育の基礎的な「理論構成」を身につけなければ!」くらいの理想と情熱を持って欲しいと思います。
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この回答へのお礼

やはりどこの業界も、即戦力というのを求める時代になりつつあるのですね。現実的な見方を教えていただき大変ためになりました。
とにかく生徒にとってそれが自分にとって本気でやりたいこととなるように、後で後悔をすることががないようにアドバイスしていきます。
非常に丁寧な回答、本当にありがとうございました。

P・S
同じ教育の現場に携わる人間として、理想と情熱を持ってほしいというのは、本当に共感します。加えて、我々教育者がまず理想と情熱を忘れてはならない、とも思っています。
きれい事に聞こえるかもしれませんが、育てる側の人間がそれをなくしてはいけませんよね。がんばります!
本当にありがとうございました!

お礼日時:2004/06/24 12:52

入学することは結構簡単な分野です。


その後が、とても大変な分野でもあります。
主に、保育士や幼稚園教諭の資格を取る場合、短大か専門学校を選択します。
どちらも保育士資格、幼稚園教諭2種免許を取得することが出来る学校が殆どです。
ただし、短大は「大学名」という看板がありますから、その二つのみの取得で終わることが多いです。
逆に専門学校は殆どが3年生で、上記二つの他に沢山の資格をとるようなカリキュラムを組み立てています。

私が通っていた学校は、珍しく文部科学省及び厚生労働省認可だったために、2年間で上記ふたつの資格の他に3つの資格も取得することが出来ました。ちなみに、北海道ですが、それが可能なのは道内では2校のみです。
他の地域については分からないので参考までに。

幼児教育において、4年制大学に行くメリットはあまり亡いような気がします。
保育の現場では、「率先力」が欲しいんです。
それに加えて、「教育力」や「プロとしての魅力」も必要でしょう。幼児教育への道を本当に目指すのならば、4大へ行くのは逆に遠回りです。

正直言って「子どもが好き」だけでは成り立ちません。
掃除も洗濯も、汚れることも気にせず沢山の子どもの世話をしながらその子ども達にとって良い援助をしなくてはいけません。体力勝負の場です。
また、実習が4回ほどあります。実習期間に違いのあるところもありますが、私の通っていた学校を例に取ると、
・幼稚園…1回、4週間
・保育所…2回、各2週間
・保育所を除く福祉施設…1回、2週間
でした。最後の施設ですが、大抵は受け入れ態勢の出来ている知的障害者(児)施設か児童養護施設が主です。
保育士の資格は保育所以外にも定められた福祉施設で働くことが出来るので、その実習も求められます。

講義の多さ(高校の延長ですね。実習期間を設けるために、夏休みが殆どなかったりもします)や実習を通しての現実にぶつかることもあります。
「やってみなければわからない」というのはもっともですが、近所の保育所なり幼稚園なりに電話をかけて、夏休みなどを利用して(特に保育所には夏休みはありませんから)ボランティアをさせてもらうのもいいですよ。
手っ取り早くその道がわかりますから。

長々と失礼しました。
なにかありましたら補足してください。判る範囲でお答えします。
少しでも参考になれば幸いです。
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この回答へのお礼

入学後や就職後の細かい情報に大変感謝いたします。
とにかくこの仕事の大変さと責任の大きさを考えると、本人にとって「本気でやる覚悟があるか」で全てが決まりますね。
半端な気持での2・3年間は長く、生徒本人の将来のためにはもったいないことですしね。本気の2・3年間を過ごせるか、とことん話し合ってみます。ありがとうございました。

お礼日時:2004/06/23 11:12

私立幼稚園と保育園を経営しています。

幼稚園・保育園で多数を占める「私立」の立場からアドバイスさせていただきます。

最近の少子化傾向で、私立の幼稚園・保育園は一部の大都市を除き、生き残りをかけた競争をしているのが実情です。そんな中で、各園とも自園なりの特色を出そうと奮闘しています。
私の知る限りでは、短大・専門学校卒の採用は、「即戦力」であるという理由と「人件費が安い」という理由がほとんどです。ゆえに、園としては短大・専門学校卒の職員には、十年、二十年という単位での「専門職たる能力の発展」は、期待していません。
逆に、4年生大学卒の職員は、「すぐに使い物にならない」「人件費が高い」などの理由で「私立」は敬遠しがちですが、4大卒を採用する園は、その人にかなりの期待を持って望んでいます。「園を担う保育者」としての期待です。
他の多くの園の園長の意見によりますと、「4大卒は理屈ばかりで仕事が出来ない」との声を聞きます。しかし、私の知る4大卒の保育士は、幼児教育に対して、「他の職員が持っていない大きなビジョン」を持っており、それを理論で説明できます。そして、実現するための実践も、ゆっくりではありますが、確実に出来ています。このような保育士・教諭を必要としている園も多く、今後ますます増えてくると思います。
したがって、担当の生徒さんが、将来どのような保育士、幼稚園教諭になりたいのかによって変わってくるでしょう。
ただ、一言申し述べるならば、4大卒の採用は「私立園」においては「狭き門」であり、採用された場合には、その期待に対応できる実力と覚悟が必要であるでしょう。

この回答への補足

すみません。追加の質問はこちらでしたね。
でも、やはり女子生徒の場合、生涯続けていく仕事になるかどうかは分からないので、その場合は短大・専門でもいいのでしょうか?
給与形態や就職率などの処遇も含めて、一般的な傾向とyu_ka2002さんの考えを聞かせていただけると大変ありがたいです。ぜひ経営者側の良きアドバイスをお願いいたします。

補足日時:2004/06/23 11:14
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この回答へのお礼

内部の詳しい実情を教えていただき、大変参考になりました。
4年制大学に行って、頭でっかちなるかそれとも本当に有意義な4年間を過ごしてビジョンを描けるかが、鍵ですね。
でも、やはり女子生徒の場合、生涯続けていく仕事になるかどうかは分からないので、短大・専門でもいいのでしょうか?

お礼日時:2004/06/23 11:06

この幼稚園・保育所のカテゴリーの中をずっと追っていただいたらわかるかと思いますが,


keironさんのおっしゃる通り,かなり体力も気力もいる仕事です。
単に子どもが好きだから,というだけでは,
習得しないといけない科目の多さに
短大・専門学校等に入学後に挫折することもあります。

(1)幼稚園教員免許,保育士資格を取得するための進路選択としては,
・短大の「保育科」「幼児教育学科」「初等教育学科」「児童福祉学科」といった学科に入る
 →多くは,幼稚園教員免許(2種)と保育士資格の両方を取得
 可能です。
・専門学校も短大と同じような感じですが,
 「保育士資格」のみのところがほとんどだと思います。
 短大との併習課程があれば,幼稚園免許(2種)も取得できるかと思います。

・四年制大学でも数は少ないですが,
「幼稚園教員免許(1種)」「保育士資格」を取れるところもあります。
 「幼児教育学科」など

(2)ニーズ・メリットなどに関して
 確かに,短大・専門学校卒の保育士・幼稚園教諭は
多いと思います(四大との比率は知りませんが)。
 また,上記の四年制大学卒でも幼稚園や保育所への就職に困ることはあまりないと思います。

しかし,教員養成系でない4年制大学(経済学部や法学部・文学部など)に進学することによって,
就職や自分の生きる道の視野は広がるとは思います。
が,その時点で,やはり保育士・幼稚園教諭の夢を捨てられないということになったときに,
保育士は国家試験がありますが,幼稚園は教員養成課程を終了しないといけないので,
短大に入り直すか,他の四年制大学幼児教育学科等に
3年次編入しないといけません。
そうなると計6年間も,学業に従事することになりますよね・・。

逆に,保育系の短大・専門学校・四大に進学した場合,進路選択の幅は,狭くなるとは思います。
やはり,専門職としての知識技能を習得するための
カリキュラムになりますし,就職支援も,
そのための就職支援になるでしょうから。
(とはいっても,やはり一部は一般企業へ就職する学生もいるようですが)

ですから,ほんとになりたいかどうかを,本人に意思確認するしかないですよね。

アドバイスになってないかもしれませんが。
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この回答へのお礼

とても長い回答をありがとうございます。やはり経験者の方の率直な意見は大変参考になります。
やはり単なる憧れでできる仕事ではありませんね。
現場の方の声として、生徒にも話してあげたいと思います。ありがとうございました。

お礼日時:2004/06/23 11:01

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