質問

質問者:am_reihon 電子のS軌道について
困り度:
  • 困っています
P軌道は、磁気量子数-L,-L+1,.....,0,.....,L で、
-1,0,1 の3つの磁気量子数を取り得る。→PxPyPzが存在。
・・・・ここまでの確認はできています。
となると、S軌道は、 磁気量子数 0 のみ
つまり、Sx のみ、ということになるのですよね?
とすると、
炭素Cの電子は 1s(2)2s(2)2p(2)
なので、1Sx(2)2Sx(2)2Px(1)2Py(1)
になり、価電子は、不対電子4ケには、ならないと
思うのですが、なぜ、不対電子4ケになるのでしょうか?

NOやNO2のなぞを解くために、軌道を細かく調べています。
よろしくお願いいたします。
質問投稿日時:09/03/31 04:17
質問番号:4840626
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回答

良回答20pt

回答者:ichiro-hot ○ 量子力学の理論を用いて解明されていることになります。
1)1つの軌道には電子が最大2個入ることができます。そのとき電子の『スピン量子数』が互いに反対でなければなりません。「反対であれば電子同士の反発を少し打ち消す安定化が得られる」と考えましょう。
2)空いた軌道が無ければ仕方が無いので、上のように電子が2個1つの軌道に入るのですが、「電子の入っていない軌道」が有れば本来反発のエネルギーがあるのですから、「電子は別々の軌道に」入ります。炭素では2Sと2pが3個,計4個の軌道があるので、2sに2個が入るよりも4個に散らばったほうがエネルギー的に安定であると考えられます。
3)2s軌道は球形の軌道であり、2p軌道は座標軸方向に二つの球をくっつけたような軌道をしています。これはお互いに軌道の重なりが有ります。そのため両方の軌道に電子が有ると反発のエネルギーが無視できなくなります。このような場合には、4つの軌道が混ざり合って、新しく『お互いに重なりの無い4つの軌道』を作り直すという『混成』という現象が生じます。このように『軌道の重なりがなくなる』ことによって相互の反発が最も小さくなり、1)2)に比べて反発のエネルギーがもっとも小さくなります。このとき減ったエネルギーのことを混成エネルギーとい、それが大きいほど安定になります。
エネルギー的に大きさを比較すると,
(1)電子のスピンが反対になって1つの軌道に入ることによるエネルギーの安定化
(2)1つの軌道に入ることを避けて別の軌道に入る安定化
(3)混成軌道を作ることによって得られる安定化
という3つの安定化が有り、しかも (1)<(2)<(3) なのです。特に(3)の安定化のエネルギーが大きくなります。
以上の結果をまとめたものがフントの規則です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%B3%E3%83%88%E3%81%AE%E...​ (やたら難しく説明してある。)
○フントの規則
1)電子が軌道の個数より少ないときには別々の軌道に入る
『スピンを平行にして異なる軌道に入るという規則』
(・・・これは、「同じ軌道に入らない」といってるのですよ。)
2)軌道の個数より多くなるとペアになって非共有電子対を作る
という規則にまとめられています。

○ Nでは最外殻電子は5個になりますから1)によって4個目までは(1s)^1(2p)^3になりますが、このとき混成が起こり、sp3混成軌道(正四面体の中心から各頂点方向に伸びた4つの軌道)を作って、それぞれに電子が別々に入ります。
5個目は2)に従って、そのうちの1つの軌道にペアになって入ります。
 だからNでは4個のsp3混成軌道の1つは非共有電子対、他の3個には不対電子が入ることになります。
種類:回答
どんな人:一般人
自信:自信あり
回答日時:09/03/31 06:04
回答番号:No.1
この回答へのお礼ありがとうございます!!
すっごく、解りやすかったです。!!
「混生!」ですか!
なんか、生物の進化!って感じで神秘的ですね。
お互いエネルギー的に良い位置に収まるように、
軌道を作り変えるのですね。素晴らしい!
感動しました。(涙)
しかも、(1)(2)は、ない、のではなく、
(実際ないにしても)
(1)<(2)<(3)なのですよね。
ない なら、 ない など有り得ない。となりますが、
<になっていて、ある状況下ではあるかも、というのも、
また、素晴らしい感じがして、なんか、今日は、感激です。
ありがとうございましたっ!!m_ _m