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変圧器の設計について教えてください(初心者)
例えば 単相交流60Hz 100VA 入力100V 出力12Vのコア(形状EI型)容量(断面積)、コイルの線径、巻き数と100W負荷時のコア内の磁束密度 又 単相交流60Hzを検波(半波)した脈流の変圧の場合

A 回答 (4件)

EI形コアは、小型化や高効率を必要としない小型変圧器では、現在でも便利に使用されているようです。

中央の脚にコイルを挿入して外鉄形として使用します。

普通の正弦波交流入力の場合ですが、仕様が決定したら、最初に鉄心の材質とサイズを選定します。
このとき過去の実績データを参照して、変圧器出力から大きさを選定するのが一般です。
まったく資料が無ければ、適当にあるいは、どこかで同出力の完成品を参考にしては、いかがでしょう。(私も現在資料がありません)

これで磁路の断面とコイルが入る窓面積が決定します。
次に磁束密度を与えます。コア材質によるので鉄心の交流励磁曲線を参照します。特別な仕様が無ければ冷間圧延のハイライトとします。
ハイライトの飽和磁束密度は、18kガウスですから、使用目的により8kから15kくらいに決めます。鉄損や励磁電流に関係します。

次にコイルの巻き数を計算します。
この磁束密度とコア断面積、電圧、周波数から誘起起電力の式を使って巻数が求められます。

線径ですが、電流密度から決まります。電流密度は、データから決めるのですが、100VAでしたら当初2.5A/mm^2 前後で良いと思います。

線断面と巻数から所要断面が計算できます。これがコアの窓に入るわけです。
ボビン(巻き枠)の厚み、絶縁紙の厚み、線の絶縁皮膜、その他の隙間を考慮すると入るのは、25から35パーセントくらいかもしれません。巻き線のテクニックで変わります。
これが入らないときは、コアの積み圧を増やして断面を増し巻き数を減らします。

絶縁の強さですが、普通の商用電源100Vに使うとして、最低AC2000V1分間くらいの強さが必要です。1次コイル-2次コイル間、コイルと鉄心間です。ボビンの厚みが必要です。ボビン上の巻き線は、鉄心と近すぎないように端は空けます。

次は、温度上昇を計算します。
コアのデータシートが必要ですが、磁束密度と体積からコアの熱になる損失が求められます。
巻き線の断面積と長さ(平均長と巻き数)から求めた抵抗と電流から損失が計算できます。抵抗は、表皮効果を考慮して15パーセントくらい直流抵抗より多めに見ます。
損失は熱になりますから、この発生熱量と変圧器の表面積からの放熱がバランスしたところで温度上昇が安定します。
この温度上昇が、A種絶縁として50℃以下に収まる必要が有ります。
これがオーバーするときは、線径を太くするか鉄芯を増やすかして再計算です。余裕があり過ぎるときも逆に再計算します。
効率や変動率は省略しましたが、必要なら、上記同様に鉄心や巻き線の数値から求めます。

今回は、実績データがありませんので試作品として各種特性や温度上昇を実測した方が良いでしょう。

さて入力が半波整流の電圧の場合は、波形に振幅/Πの大きさの直流分を含みますから、その分は、巻き線の抵抗のみで決まる大電流が流れ鉄心が飽和して変圧器として使用できないと思われます。
また2次側は、同じ波形にならないと思われます。
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この回答へのお礼

長々と教えていただきありがとうございました
半波整流の変圧は無理なようですがちょっとショックでした。

お礼日時:2003/02/15 08:48

HPより抜粋 



 EMTPはおそらく今日世界中で一番多く使われている、電力系統の解析ソフトウェアの1つです。電力系統の電圧、電流、電力潮流などの定常、過渡現象解析が可能です。回転機、変圧器、避雷器、送電線、ケーブルなどのモデルがあり、またTACS, MODELSなどにより制御系の組み込みも可能です。近年パワーエレクトロニクス機器を精度よく模擬するためのスイッチロジックの改良によりパワエレ分野にも適用可能となってきています。

 普通の単相変圧器でもEI型のコアを使用することはありますが、以前、EI型のコアを使用した特殊な変圧器?の研究をしていたことがあるのでもしやと思い質問しました。普通の変圧器と違う場合でも、基本的な考え方は共通ですが、同じではないので十分に検討する必要があると思います。

参考URL:http://www.jaug.jp/~atp/
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この回答へのお礼

御回答ありがとうございました
EMTPを求めて勉強をしたいと思います 又 疑問点を投稿しますのでその節は宜しくお願いします。

お礼日時:2003/02/14 12:59

最初に断っておきますが、自信はありませんので参考程度によろしくお願いします。



わかっておられると思いますが、簡単な設計の順序を説明します。
(1)定格の決定
・変圧器の1次電圧、2次電圧、2次電流を決定します。例えば、jeriiさんの質問に出力12Vとありますが、これが意味するものは、定格負荷両端における電圧か変圧器の定格負荷電圧か、無負荷電圧なのかによって出来上がるものが違います。

(2)最大定格の決定
・変圧器がさらされるであろう状況、もしくは、許容されるべき限界を考慮して決定します。高電圧が印加される可能性がある場合は、絶縁をしっかりとる必要がありますし、過電流が流れる可能性がある場合は、コイルの線径や磁気回路を安全に設計する必要があります。

(3)負荷の決定
純抵抗負荷で変動しない回路であれば、教科書通りに進めれば問題ありません。変圧器の出力電圧は等価回路からもわかるとおり、負荷に大きく依存します。ですので、変圧器の負荷曲線も考えていたほうが無難です。

 詳しく検討したい場合は、EMTPで設計すると便利です。使えるようになれば、上記のような問題の電気回路部分は簡単に解いてくれます。負荷の条件がはっきりすれば、変圧器の設計も問題なくできると思います。
http://www.jaug.jp/~atp/

(4)巻線径やコア内の定格磁界の検討
特殊用途以外では、、磁界は使用するコアのB-H曲線を用いて断面積と磁路長を考慮し決定します。変圧器の大きさから必然的に決まります。巻線径は、最大定格、温度によって決定します。

(5)巻数の決定
巻数比とコアの断面積、定格磁界、無負荷電圧から決定できます。巻線の径や絶縁から1周に必要な断面積が算出し、大きさが合わない場合はやり直し。
※コアの形状が決まっている場合は、巻き数から断面積かもしれません。

(6)確認
等価回路やEMTPを用いて設計した変圧器を確認すると良いと思います。
・無負荷時の一時電流が過大となっている場合(巻き数が少なすぎる)
などなど、意外な(単純な)ミスをしているかもしれません。

いろいろ試行錯誤しながら考えて、理解していくことが設計の面白みですよね。

EI型のコアを使うということですが、単相なのになぜEI型を使うのでしょうか?ちょっと気になりましたので質問します。

参考URL:http://www.jaug.jp/~atp/
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この回答へのお礼

ありがとうございました まだまだ判らない所もあるのですが EMTPとは何でしょうか
それからEIコアを使用するのは変圧器の理論を応用した別の物を造る為です。

お礼日時:2003/02/14 08:42

必要なデータがありません、



1)コアのβ-H曲線
2)コアのμ曲線
3)平滑回路のコンデンサーの値
4)直流にした後のリプル電圧の許容値
5)整流用ダイオードの特性データ
6)トランスの窓の大きさ(EIコアサイズは自由に選べるか
7)許容トランス温度(85℃or105℃)
8)ガラ巻か整列巻か

特に、負荷が清流回路の場合は、トランス設計のプロでも簡単には設計できないと思います。トランスの設計屋はトランスの設計は出来ますが整流回路のプロではありませんし、電気回路のプロはトランスに詳しくありません。
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この回答へのお礼

御回答ありがとうございました
素人なので専門的なことはわからないのですが(整流はしません)交流の半波をカットしたそのままの脈流を変圧器に入力して脈流の出力を得たいと考えております。

お礼日時:2003/02/14 12:49

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