ウォン安対策、韓国に2.8兆円融通

　Ｎｏ３です。

ご質問に対して。

>２００８年度　３００億ドル程度　日本が韓国に物を売ってる・・・
３００億ドルというのは
今回　通貨交換の金額が300億ドル（2兆8000億円）ですね
３００億ドルは　１年間日本が韓国に物を売ってる金額と同じというのは　
金額が大き過ぎるように思うのですが　どうなのでしょうか？

・・・私の書いた３００億ドルは、輸出と輸入の差額です。輸出は５４２億ドルです。
　質問に記載された日経のネットニュースでは、元々円が３０億ドル、ドルが１００億ドルとなっています。それが２．３倍になるということなので、その場合の円とドルの比率はどうなのか分かりませんが、たぶん円が７０億ドルくらい。ちょうど日本からの輸入２カ月分弱くらいなので、日本企業に対する当座の支払いはそれでＯＫと考えているのでしょう。
　あとは、韓国の破たん対策ということでしょう。　

>韓国が破たんすると、日本企業が支払いを受けられず
２兆８０００億円から日本政府が肩代わりして日本企業に支払いしとけば？

　アルゼンチンが国家としてデフォルトをして、日本政府がアルゼンチン政府に貸したお金の利子を棒引きしたり、元本を一部贈与したように記憶しています。

　日本政府が韓国企業に肩代わりして、日本企業に支払いをすれば、日本政府は韓国企業に対して債権を所有することになりますが、韓国企業がつぶれれば１００％帰ってきません。

　日本政府が韓国政府に貸して、日本企業が支払いを受ければ、韓国がデフォルトになっても、半分くらいは債権が残ります。
　スワップでは、韓国ウォンが激安になってしまえば、ほとんど元は帰ってこないことになりますが・・・
　多分、日本企業の韓国への投資や日本政府が韓国政府に今まで貸した政府間債務が消滅してしまうよりは、追い銭をしようということでしょう。

>ウォンが持ち直してから円に戻せば、為替差益が出ます。
ウォンを円に戻すのは　日本側だけの判断で出来るのでしょうか？
　追い銭で韓国が経済崩壊を免れれば、韓国に対する金縛りは一層大きくなります。日本政府の経済官僚は、韓国を崩壊させる気はないようです。

要するに、従来からあった取り決めを拡充したに過ぎません。

降って湧いたかのように驚くことでもないのです。東アジアに二国間通貨スワップ協定が張り巡らされていることは、次の図で一目瞭然です。
チェンマイ・イニシアティブに基づくスワップ取極（2007年7月10日現在）
http://www.boj.or.jp/type/release/zuiji07/data/u …

この後08年12月12日、日韓の円－ウォンのスワップ取極が、限度額30億ドル相当から200億ドル相当に増額されました。日 → 韓のドル－ウォンのスワップ取極100億ドルと合わせると、計300億ドルとなります。ご質問の記事の趣旨は、そういうことです。さらに詳しくは、下記のサイトをご覧ください。

日韓スワップ取極の引出限度額の一時的増額について：日本銀行（08年12月12日）
http://www.boj.or.jp/type/release/adhoc/un0812e. …
海外中銀との協力：日本銀行
http://www.boj.or.jp/theme/i_finance/coop/index. …
日中、日韓・現地通貨間スワップ取極の締結 ～東アジアの通貨安定に向けた通貨スワップ網の構築～：日本銀行（05年10月）
http://www.boj.or.jp/type/exp/seisaku/expswap.htm

さかのぼると、1997年発生の「アジア通貨危機」でも、二国間支援は通貨スワップの形が予定されていました（準備したが発動しないまま終わった）。

アジア通貨危機発生時の我が国による支援は適時適切であったのか。（財務省）
http://www.mof.go.jp/jouhou/hyouka/honsyou/14nen …
98年1月20日 衆院予算委員会
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/142/0018 …
（引用開始）
○海江田委員
いわゆる第二線資金という、インドネシアと韓国でございますが、これはどこからの資金を使っておるのですか。額と、それからその資金の出どころというのをお話しいただきたいと思います。
（中略）
○黒田政府委員
先ほど申し上げましたとおり、我が国の外為特会の持っております外貨、ドルを相手国の通貨とスワップするわけでございます。これは直物で売って先物で買い戻すという売買でございまして、従来から外為特会としてはそういう取引ができることになっております。
　それから、そう多くあったという取引でないことは事実でございますけれども、普通に貸す場合と違いまして、スワップで相手国の通貨を取得いたしますので、それから、買い戻すときの価格も決めておりますので、為替リスクといったものは存在しないということになろうかと思います。
（引用終り）

国家間の債務不履行について　（日本に対する韓国の債務）
http://okwave.jp/qa4546272.html
反麻生と親中韓とナショナリズム
http://okwave.jp/qa4541684.html

この時は準備で終わった取引を、協定化して東アジア中に拡張するのが、チェンマイ・イニシアティブでしょう。そして、為替・金融の安定化のための（相互）支援策である通貨スワップが、リスキー risky なものだったら、おかしな話ですよね。だから、「買い戻すときの価格も決めておりますので、為替リスクといったものは存在しない」ようにしてあります。要するに、そもそもこの通貨スワップは、「損する、儲かる」と異様に気にするような種類の取引ではないのです。
ただし、スワップ取極の契約詳細は非公表だそうです。

CMIについて財務省とADBへ質問と返答（韓国経済まとめWiki）
http://toanews.info/index.php?CMI%E3%81%AB%E3%81 …
（引用開始）
> (Q2)
> スワップ取極の条件は契約書にて詳細が規定されております。
>
> (Q3～Q5)
> 上記報道発表資料掲載以外の契約の詳細につきましては公表しておりませんのでご了承願います。
（引用終り）

[国際金融]通貨危機と通貨スワップ - eliyaの日記
http://d.hatena.ne.jp/eliya/20081101/1225547771
（引用開始）
中央銀行の市場介入で投資家のはじめの一押しさえ耐えきれば、パニックは発生しません。必要なのは、はじめの一押しに耐えきるだけの手元資金です。そのための資金が外貨準備ですが、通貨スワップは外貨準備を補足する役割を果たします。
（中略）
スワップの権利は実際に行使される必要はありません。「スワップで外貨を調達できる」という可能性だけで、投機攻撃を押さえることができます。
（中略）
通貨スワップでは精算時の為替レートは確定しているので、為替リスクはありません。でも、信用リスクはどうなのか？国家がデフォルトしたときに、中央銀行のスワップ契約は履行されるのか？きっと非公開の契約書ではそこらへんも詰めてあるんだろうけど、「教えないけどお上を信じろ」ってのは少し抵抗がある。
（引用終り）

このように「少し抵抗がある」とはいえ、スワップを実施したら日本が大損、では発動がためらわれて、いざというとき役に立ちません。まあ、契約書ではそこらへんも詰めてあるんでしょう。
上記の eliya 氏は「経済学者のたまご」で、すぐれたサイトです。しかし、中国や韓国などが絡む話題になると、とかくネットでは「妄想族」（タモリとは無関係）がワラワラわいてきて、話になりません。600億ドル直接貸して踏み倒されたとか、いや65億ドルとか、……。少し検索しただけでも、次のように妄想族の質問や回答がパンデミック pandemic 状態です。

韓国へ３００億ドルの資金援助？
http://okwave.jp/qa4549763.html
韓国への債権をＩＭＦなりどこかに売ることはできるんですか
http://okwave.jp/qa4539195.html
韓国はなぜ65億ドルの債務を日本に返さないんですか
http://okwave.jp/qa4514296.html
韓国と日本との追加為替swapの契約は韓国ウォン安を解消できるでしょうか。
http://okwave.jp/qa4565145.html

わかり易く言うと「3ヶ月の時限爆弾です」

ＩＭＦだと必ず返さなければなりません。踏み倒すことは不可です。

SWAPはどれだけウォン安になろうが、ちゃんと日本円で借りた額を耳揃えて返せなければ
今後、他の国からお金を借りる事が出来ません。
『信用がない』ってことです。でも韓国は厚顔無恥です。

この前のニュースでやってましたが、大学生が55万人卒業して新卒で就職が4万人しかないそうで、
のこり51万人が無職あるいはニートの国ですから。経済として完全に破綻してますね。

#6です。

>もし韓国が破産した場合通貨交換したウォンはどうなるのでしょうか？

前の回答にもう少し補足すると、スワップ協定というのは円とウォンを交換しても、
時期が来たら円とウォンはまた元に戻されます。
このとき基本は最初に交換したときの通貨レートが採用されます。

これはあくまで基本であり、ウォンのレートが暴落すれば韓国が泣きついてくるのは必定です。
韓国が破綻すれば、当然スワップの円は戻って来ない危険性が高くなります。
スワップですから一応ですが、日本の手元には暴落したウォンだけが残ります。

何やら偏狭なナショナリズムなどと煽ってくる方がいるようですが
韓国のことについてあまりにも勉強不足が過ぎます。
過去に韓国のしてきたこと、韓国の国民性、現在の韓国の格付けなどを考慮すれば
偏狭なナショナリズムなどという生ぬるい表現では済まされません。

偏狭とは狭い見識という意味であります。
勉強不足の方はまさに狭い見識なのですから使ってはいけません。

補足その２

>アメリカの戦闘機を買ったりするのに使うのは　どうなのでしょうか？
>アメリカ軍基地再編の費用などにも使えるでしょうか？

　使えません。というか、別に使ってもいいのですが、これも経済に影響を与えてしまい、最終的な結果は、外貨準備を取り崩して財政赤字解消をしよう、というのと同じ結果になります。

>通貨交換（スワップ）協定で両国が合意しなければ
>通貨交換出来ない　日本のウォンを円に戻せないということは　無いのでしょうか？

　先のリンク先にありましたが、政府として交換に応じないのであれば、こっちで市中銀行を通じて売ってしまえばいいわけです。これで同様の結果が得られます。


　一連の回答を見て思ったのですが、これは要は偏狭なナショナリズムで勝った気分になって損をするか、ナショナリズムなど無視して冷静にやって儲けるか、という話です（防火用水の話で言えば、意地悪な隣人の火事に対し、積年の恨みから水をやらない、とするか、一見安価だけど、相場よりは高い水を売りつけるか）。「勝った気分」なんてその時だけの話なので、長期的な利益をとったほうがいいでしょう。

No.4です。

追伸です。

No.10様の仰るとおり。
特に民主党。
自民党の政治には嫌気が差しているが、民主党政権だと韓国に血税が大量に流れる。
ほんと、困ったもんだ。

今般の２兆８千億円は、円とウォンの交換なので、直接的に金を貸すわけではありません。
日本銀行には、２兆８千億円の変わりに、信用が地に落ちたウォンが２兆８千億円分残ります。

現在、ウォンは世界信用を失い下落の一途。
もう、世界中が韓国ウォンとの取引に応じなくなっている。
外国への支払いは、信用の有る、ドルや円での支払いを求めている。
そこで、２兆８千億円分の円とウォンを交換する話。
直接、金を貸すわけではありませんが、韓国を助けることには変わりありません。

ま、当面は、ウォン安は続くことになるだろうから、２兆８千億円分のウォンは日本で塩漬け状態。
日本にとっては、迷惑な話です。

もちろん、将来、韓国経済が持ち直し、ウォンが高くなれば、為替差益が期待できます。

せっかく育てた韓国利権を失いたくはないでしょう。

日本は与野党すべて韓国利権がらみなので反対者は居ません。

No.4です。

> ちゃんと返して貰えるのでしょうか？
・恐らく、返す気は「サラサラ無い」と思います。
毎年１ドルで６００億年位掛ければ返してくれるかも、、、、

６００億ドルは、ＩＭＦを通さずに直接、日本が融資した金。
つまり、、、日本と韓国の２国間の問題。
ＩＭＦなどの国際機関からの融資金と異なり、国際社会には無関係。
韓国が６００億ドルを踏み倒しても、国際社会から強い避難を受けることは無いもんネ。

日本の政治家も官僚も「お人よし」が過ぎたと言うこと。

経済が破綻した、６００億ドルの時は、韓国が日本に泣きついてきた。
経済が上向いたら、反日をアオリ、日の丸を焼き捨てる。
そして、また、今、韓国は、日本を頼りに泣きじゃくりながら、助けを求めている。
９月以降、目だった反日行動は、韓国から見事に発信されなくなった。

因みに、前代未聞の２回目のＩＭＦ入りをすると、韓国国民の個人資産も管理の対象になる可能性が高い。
サムスンやヒュンダイなどの財閥は、とっくに資産を海外へ移動させたと言うから、お見事と言うか、呆れちゃいます。

ちょっと、面白い読み物をご案内します。
お暇な時にどおぞ。
http://koramu2.blog59.fc2.com/blog-entry-235.html
ワールドベースボールクラシック２００８のポスターに、今のアメリカ人の本音が見え隠れします。
http://blog.goo.ne.jp/pandiani/e/86ac6ce97d88228 …

　補足

　上の説明、ドル建ての融資、円のほうは、
危機時：ウォン安円高
危機解消時：ウォン高円安

　になるので、危機時にウォンと円を交換して危機解消時に再交換するというのは、ぎりぎりまで円が下がった時に「チャンス」とばかりに外貨を買う外為投資家と同じ行動ですので、儲かります。
　ネットにも、感情的な問題はともかく、この対応は正しいという分析もあります。

http://ysaki777.iza.ne.jp/blog/entry/833069/

　なんだか余計なノイズばかり入って肝心な説明がないのですが、別に我々の血税が外国の手に渡るわけではなく、日本が大量に保有している外貨準備（ドル）を協定国の外貨準備高が減少したときに融通するという協定であることに留意する必要があるでしょう。

　この外貨準備、最近は100兆円分以上あってもてあまし気味です。民主党からは取り崩して使えば、なんて意見もありますが、これはドルなんで日本円にかえて使おう何て事をすると円高が進みます。1ドル88円でこれ以上円高になんか出来ませんから、こうやって融通するのは有効な活用法なわけです。

　この話、分かりやすく言うと、びっちり建て込んだ住宅街で隣家が火事になっていて、こっちは飲み水にできない消火用水を沢山溜め込んでいるようなものです。
　「あんたのところのお子さんにいつもいじめられている（＝竹島の事）」とか「あんたが防火に努めないのが悪い（＝経済基盤が脆弱）」とかいって消化（＝危機回避）を手伝わなければ、延焼をおこして町内（＝アジア）の恥さらしになるでしょうし、通貨交換協定の枠拡大は中韓（中国も貿易黒字で外貨はもてあまし気味）でも行うので、日本の支援なしでも、中国の支援で対応は可能、外交における日本の地位低下という結果を招きかねませんから、やらないで損はあれど得はしないものじゃないかな、と思います。