本を読んでいて、時々、なんか変な気がして、先に進めないことが偶にあります。
「法人としての会社は、法律の上のヒトとして、モノである会社の資産を所有しています。そして、私的所有権制の下では、モノを所有しているということは、そのモノを全面的に支配できる権利をもっているということになります。それは、第一に、そのモノをどのように使うかを決める権利をもつということです。そして、第二に、そのモノが生み出す新たなモノも自分の所有物とする権利をもつということです。」
上記引用は、岩井克人さんの会社シリーズの一説ですが、内容に関しては、あくまで一般書で、厳密にあれこれ批判は致しませんが、第二以下は生物学者はともかく物理学者が読んだらどう思うことかと、苦笑するばかりです。
問題は、ヒトとモノの二分法的考察です。
この一説の前に、
「法人とは、モノであるのにヒトであり、ヒトであるのにモノであるという、不思議な存在なのです。」
何も不思議ではないですね、不思議に思われるのは「ヒト・モノ」の二分法から見ているから、不思議に思えてくるだけではないのかな。
そんな訳で、二分法について、ネットや図書館に寄り道して、調べて参りましたが、成果はありません。
1)二分法の起源に関して、言語の使用自体が関係するのか。
2)二分法以外の考察方法というと、どんなものがあるのか。
その他、二分法に関する知識や資料をご存知の方、ヒントを頂けると幸いです、ちなみに、数値解析の二分法は、今回対象外です。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
>不思議に思われるのは「ヒト・モノ」の二分法から見ているから、不思議に思えてくるだけではないのかな。
ちょっと法律から離れて、法律知識のない人の目線で「人」と「物」とを比べてみると、「人」には意思があるけど「物」には意思がないというのは解かりますよね。だから、意思がある「人」は権利・義務の主体に成りうるが、「物」は権利・義務の主体に成り得ないと考えるのがふつうです。
通常は漢字で表記する事柄をカタカナで表記するときは(今回の例でいえば「ヒト」や「モノ」)、一般的に使われている意味とは違う意味(≒ニュアンス)でこの言葉を使いますよ、という暗黙のルールがあるのです。
新聞の記事に「東京地裁は法人としてのライブドアに罰金2億8000万円の判決を言い渡した。」とあります。これは法律上、会社を権利義務の主体として認めているからです。判決が確定すれば、罰金は会社の資産から支払われます。(会社の資産が減って損するのは株主ですから、株主は不法行為を行って会社に損害をもたらした経営者に損害賠償請求するでしょうけどね。)
このように法律によって「人」と同じように権利義務の主体となることを認められたものを≪法人≫と呼び、一般に言うところの「人」は≪自然人≫(しぜんにん)と呼んで区別しています。すべての自然人には、格別に法律で認めなくても権利能力があるとされています。
こういう法律知識がなければ、「会社を罰するってどういうこと?」と思う人もあるかも知れません。まさか、会社を牢屋に入れることは出来ませんよね。また、「会社といっても、それを経営しているのは人なんだから、その人を特定して罰すればいいんじゃないの?」と思うかも知れません(もちろん経営者が不法行為を行えば、その人も罰せられます)。でも、それを調べると時間と手間が掛かりすぎるのです。会社が収入を受け取り、費用を払い、税金を払っているのですから、同じように罰金も払えばいいと考えるのです。株主など、損したと思った人は、その原因を作った経営者などを訴えればいいだけの話です。罰金をふところにする行政(国など)の知ったこっちゃないのです。
「法人とは、モノであるのにヒトであり、ヒトであるのにモノであるという、不思議な存在なのです。」
これは、
モノ…法律の知識がない人から見れば物、という意味のモノ
ヒト…法律で人格(=権利能力)が認められた法人、という意味のヒト
という意味です。ちなみに、PTAや町内会は“人格のない社団”です。
法律的にはそのような事かもしれませんが、
私の申し上げたことは、
「ヒト」つまり人間自体が、物質としての身体と、物質といえるかどうか分からない、ご回答者様の言葉をお借りすれば、人格、を持っているわけです、つまり、ヒトも、モノでありヒトであるという不思議な存在だと言うことになります。今回の質問は、二分法の起源です。
貴重なご回答、有難うございました。
No.9
- 回答日時:
No.8
- 回答日時:
「解かるとは分けることである」という言葉がありますが、私たちはこの世界を簡略化したり、意味付けしたり、レッテルを貼ることでしか認識できないでしょう。
もしこの世界を混沌としたまま、ありのままに頭に収められたとしても、そこには意味が存在しないでしょうし、また、認識したという自覚すらないでしょう。「世の中はすべてが相対的だ」 http://www4.plala.or.jp/k-k/komoku011.html と、捉えます。また、「劣悪を指嗾(しそう)しない如何なる崇高な言葉もなく、崇高を指嗾しない如何なる劣悪な言葉もない。」小林秀雄『様々なる意匠』というのもあります。『汚い』と聞けば、その反対側に『きれい』の存在を想像します。
ガソリンの値段が「高い」と言いますが、これは背が高いとか、高い山と言うときの、まさに「高い」という物理的概念を援用したメタファーに過ぎません。本来は、ガソリンの値段としての数値が大きいと表現すべきです。このように、私たちは何かを理解しようとするとき、機知の概念に重ね合わせて理解しようとするものです。
そこで、二分法の起源について、私なりに想像したことを書きます。それは、この現実世界には秩序があるからだということです。例えば、私に近い場所からA、B、C、D地点があるとすると、歩いていくとまずA地点に到達し、次にB地点、C地点、D地点の順番に到達します。もしも、この現実世界の空間に歪みがあって、A、F、Z、D、Cのような順に到達するなら、「近い」「遠い」という分け方は無意味なものになります。空間に秩序があるから、「近い」「遠い」という概念が認識にとって意味を持つのです。これが、なぜ三分法や四分法ではなく二分法なのかという起源の説明になりはしないかと考えています。
だいたいこの世の中は順番に並んでいます。川は高いところから低いところへ流れ、時間は車窓からの景色のように現在が順に過去になります。テレポーテーションや時間の逆流を体験することはありません。だから、二分法で認識しても差支えがないのです。
では崇高と劣悪はどうなのか。たぶんこれは、「高い」と同じように、理解するための援用ではないかと思います。現実世界が順番に並んでいない世界だとしたら、このような相対的認識法、二分法ではなかったに違いありません。
なぜ、このように援用してまで認識しようとするのか?それは世界に対して効果的に働きかける為ではないかと思います。法則性を踏まえて認識しておけば、世界に対して効果的に働きかけることができるからです。方便でしかありません。
専門用語は知りませんので期待はずれでしょうか。どうせ暇つぶしだからいいですよね。
>「解かるとは分けることである」という言葉がありますが
なるほど、そうすると、「知るとは記すことである」と言えるかもしれませんね。
相対的というと、レーダーマンでしたか『対称性』と言う難しい本がありましたね、物理世界の対称性について、ちょっと行き過ぎの観もありましたが、物理世界の対称的な構造が二分法の起源になるかもしれません。
勿論この点も、外部世界の秩序のなせる業かも。
ところで、もう一点、二分法の起源を、我々の認識方法、言葉による区別に求める事もできます、結局、二分法の起源を、外部世界なのか内部世界なのかと言った、「内・外」の二分法に戻っている、ウロボロスの環ですかね。
お礼が大変遅くなり、失礼しました。
No.7
- 回答日時:
こんばんは、fishbowl66さん。
≡≡≡ヘ( ^-^)ノまいど!
こっちも、やゃちょっと遅れたか?(^人^)スマン-☆
旅行を兼ねた同窓会へちょっくら出かけてました。命のせんたく。
マジ、やばかったです。涙が出るほどよく笑い、腹筋イタイイタイ。
行きがけに車をとめてショッピングセンターへ立ち寄り、
『人生ゲーム』をGET!
夜中遅くまで『人生ゲーム』やら『UNO』に興じ半ば寝不足気味。
(*^^*)>゛゛゛だはぁ
とはいえ、リフレッシュしてきました。温泉プカプカ。。。
お外の空気は気持ちいいっすぅー。♪(*^・^)ノ⌒☆
ああ、そだ、そだ、お土産、お土産~♪
お土産に資料を持参。お気に召すかしらん?
●2)二分法以外の考察方法というと、どんなものがあるのか。
【球菌】
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%90%83%E8%8F%8C
【「成長するがん細胞」】
http://www.convention.co.jp/hcs/kenkou/kenkou18. …
【QNo.3965802 輪廻と業によれば 被害もすべて自業自得ですか 】
ANo.50~
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa3965802.html
【QNo.4077221 自然法は もう人気がないのでしょうか 】
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa4077221.html
【ドクターフィッシュ】
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%82%AF% …
【ガラ・ルファ】
http://www.picuta.com/care/garra.htm
【北の資料109】
http://www.library.pref.hokkaido.jp/contents/dor …
フィッシュテラピーを体験してきました。
お礼が遅くなりました、
最近は疲れ気味で、私も温泉でリフレッシュしたい所ですが、
なかなか余力が湧き上がりませんね。
散髪してちょっぴりリフレッシュ、
散髪屋では珍しいお土産つきでした。
お土産に賞味期限はないようで、少し安心。
一対の共存共栄も基本的な二分法の参考になりますが、
細胞の分野でも分業が複雑になると、解りにくくなりますね。
有難うございました。
No.6
- 回答日時:
おはようございます、fishbowl66さん。
1)二分法の起源に関して、言語の使用自体が関係するのか。
【《言語学史点描》(6)】
http://philologia.jp/sketches06.htm
【記述理論(ラッセル)】
http://members.jcom.home.ne.jp/miurat/r-descri.pdf
【III-3 諸家の日本語文法論(原稿版)】
http://www.tufs.ac.jp/ts/personal/kudohiro/bunpo …
【同姓同名】
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E6%B5%A6% …
お早うございます、やゃちょっと遅れたか。
「フランス国王・・・」でこの理屈はどこかで読んだような気がします。
先日、新聞の書評欄で「細胞の意識」意識だったか意志だったか曖昧ですが、団さんと言う発生生物学の学者さんの本が紹介されていました、細胞が意識を持っていたら面白いですね。有難うございました。
No.5
- 回答日時:
う~ん、そういうことですか。
むずかしいことを考えておられるんですね。これですね。コトバの恣意性;
http://okwave.jp/qa3169803.html ラカン
http://okwave.jp/qa3187871.html ソシュール
だけど、「主観」とその対象となる「客体」の区別は、虹を7色と見るか6色と見るかの違いとは異質な感じがします。私たちの外側にあって、ありのままに存在しているものが「客体」で、何らかの簡略化やレッテルを貼られて脳に写し取られたものが「主観」のような気がどうしてもします。脳そのものは物質なのに、それが物質から遊離した“何か”を生み出しているような感じは確かに不思議です。「主観」が“内側”だとしたら、「客体」は“外側”という二分法が出来上がります。「主観」をどんどん客体化していったら、それは予測可能な現象に過ぎないのでしょうか。内側と外側がつながったクラインの壷のように。
実はこの世の中には“関係性”があるだけで、絶対的な“内側”とか絶対的な“外側”は無くて、網の目のような“関係性”で構成されているのではないか。そういう思考モデルが構造主義だと理解しています。
なぜ二分法なのか。善悪や真偽は恣意的な分け方のような気がしますが、私の「主観」とそ対象となる「客体」は、どこまでメタ認知を進めていっても重なり合うことはなく、内側と外側の関係をやめない感じがします。ある種のトランス状態になって、「蝶が私なのか、私が蝶なのか」区別がつかなくなることも想像できますが、自我意識がある間は区別されましょう。
二分法を「主観」「客観」又は「内・外」の関連から考えると、二分法になるのは当然で、ある意味では自明なのかもしれませんが、このこと自体がコトバによる二分法なのかもしれません、その時、一部の二項対立要素の言語の成立過程に、非恣意的な言語の可能性もありそうな気がしてしまうのです。
さらに本質的には、最初のご回答者様の示唆ですが、脳の神経細胞における、010101という、二分法(この場合正確には二進法というのでしょうが)の仮説が、思考の二分法とどう関係するのか、という問題点が有るような気がします。ただ、私は脳の神経細胞の信号の二分法と、高次の意識的思考の二分法が直接的に関係するとはどうも信じられない所です。この件と#1様の参考資料とはおそらく無関係です。
我々の思考が常に言語に規定されているとすれば、二分法的言語と非二分法の言語を調べて見る手もありますが、思考が常に言語に規定されているかも疑わしい所ですし、此処にも二分法が出て来る事で、二分法の牢獄から逃れることができませんね。有難うございました。
No.4
- 回答日時:
ここでいう「ヒト」「モノ」とは、生物学上の「ヒト」物理学上の「もの」のことではなく、法律学だとか経済学上でいう「人」「物」のことであって、特許権だとか著作権だとか、そういった類の説明ではないでしょうか。
経済学者が、お門違いな生物学、物理学の立場で、哲学を論じる訳ないと思いますので。
わざわざカタカナにするから、訳わからなくなりますが、あくまで法人を比喩したのであって、何でもありな文学の領域に近いものかと。
よって、二分法とは、数学的に、哲学的にも一切無縁な気がします。
1)二分法に限らず、起源は言語が主体ではなく学問が関係しているかと。
2)帰納法 演繹法
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B8%B0%E7%B4%8D% …
その他)ゼノンのパラドックスの二分法 誤った二分法排中律
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%8C%E5%88%86% …
ご回答有難うございます。
法人の件はさておき、
帰納法と演繹法はうっかりしていましたね。
この帰納と演繹がそもそも、二分法ではないのでしょうか。
つまり、帰納法・演繹法は経験によるものですが、
二分法はもしかすると、いわゆる先験的な本性に近いものではないのかな?
「善悪」「真偽」から「事実と価値」等々多くの二分法的な言葉もあります。どうなのでしょうね?
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