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大野病院医療事件について判決が出ました。
今回亡くなられた母親の場合、胎盤が子宮に深く癒着していて、それを切除しようしておきたということですが、帝王切開にて赤ちゃんを取り出したあと、母体が切開したことから落ち着くのを待ってから(胎盤はしばらくそのままになってしまうが)胎盤を切除するか、子宮ごと取ってしまうか等をもう少し検討する時間は無かったのでしょうか?
情報源がTVだけなので、素人の私の理解に問題があると思いますが、その展が気になったので質問させていただきました。

この事件と関連するか判りませんが、実家近くの病院が、最近救急受け入れ対応をやめてしまったりといろいろ問題となっているので、他人事ではないなと思っています。よろしくお願いいたします。

A 回答 (5件)

産科医ではないですが。


帝王切開で無事に出産するする人は沢山いますし、自然分娩で分娩経過に何かトラブルが起こってリスクを背負うより(胎児、母体共に)初めから帝切の方が安心という考えを持つ人もいます。
だから合併症が元々考えられる妊婦や多胎の場合は帝切になる場合が多いのです。

NO3の方が書いていますが、胎盤と言うのは非常に血流が豊富と言うか、胎盤自体が血管の集まりのような組織なので元々出血しやすいものです。
赤ちゃんが生まれると普通子宮が収縮して、胎盤が自然にはがれ、はがれた面の胎盤の血管もキュっと収縮して出血しないようになるものですが、今回の癒着胎盤の場合は癒着して自然にはがれないので、剥がすしかありません。もたもたしていればその間にどんどん出血します。
胎盤がうまくはがれなかったり、子宮収縮が不十分だと帝切でも自然分娩で大量出血します。(弛緩出血というやつです)
産科の出血と言うのは他の領域に比べても、普通に多くなりやすいです。
もちろんケースbyケースですが、たとえば胃切除の手術なんかより帝切の出血量が多いなんて日常茶飯事です。
帝切である場合、陣痛による子宮収縮はありませんから余計に出血しやすいですね。(その分ちゃんと点滴で収縮剤を使いますが)
女性の子宮を病気でないのに摘出するのは問題があります。
もう子供を産めなくなる訳ですし、今回ももし胎盤が上手く剥がせて子宮が残せたらそれに越した事はないわけです。
もちろん出血がとめられない時には命の方が大切ですから、子宮摘出に踏み切る判断も必要ですが。
難しいですね。子供は助かったけど、結局お母さんは亡くなった悲しい結果ですし。
でも医師の医療行為、判断が間違いであったと刑事責任を求めるのは不当だと思います。
もしこれが有罪なら癒着胎盤があった時点で、全員子宮摘出になってしまいます。

明らかな医療ミスは裁かれるべきですが(間違った薬を使う、違った場所を手術したなど)、色々言われているように結果責任だけで考えられたら医療は萎縮します。
命を救うべく最善を尽くすべきですが、医療が進んでも救えない命があるのも事実です。
医療の整っていない時代なら、お母さん、赤ちゃん両方亡くなっていたでしょう。

私も母親なので複雑な思いですが。

今回の事は医師側の説明不足が根底にある気がします。
遺族側が納得いかなかったということ。
結果裁判で色々検証され刑事責任がないと判決が出たわけですが。
出産は命がけですね。
無事だった赤ちゃんはこれからもお母さんがいないまま成長するわけですから残念ではあるけど、自分の母親は病院、医師に「殺された」という意識はもたないで欲しいと思います。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。

今回は、子宮を摘出すれば・・・という手段がありましたが(私は男性ですが)、子供を産めなくなる方法を用いることに強い抵抗を感じたのだろうと思い、その部分は共感できました。
一方で、命が助かっても「子供が産めないこと」を受け入れてもらえなかったら、そのときも医師が問われることになり、それを避けようとしなければ救えたのではないか、とも思います。

「後出しジャンケン」でも、助かる命が多いほうがいいと思う人が多かったのでしょう。胎盤が癒着し、さらに赤ちゃんが出るのを妨げていた時点で「命が助からないかも」という答えが出ていたような気もします(私がネガティブ思考なもので・・・)。

仮に、何もしなくても罪に問われるのは、つらい職業だと思いました。(罪にならなくても、行動が問われることはありますが)

お礼日時:2008/08/21 23:25

私は内科医で産科医ではありませんのであくまでも参考意見として…。


この事件に関してはいろいろHPがありますので見て頂くといいと思います。ただ多くは医師の立場からのものが多いので、医療関係者でないと理解・納得できないこともあるかもしれません。

新小児科医のつぶやき 
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/
ある産婦人科医のひとりごと
http://tyama7.blog.ocn.ne.jp/obgyn/

今回の件で問題になっているのは、「刑事事件」ということです。つまり訴えたのは検察であり遺族ではありません。通常、医療事故における裁判は民事が一般的です(遺族or患者自身が訴えるケース)。
遺族のコメントでも「私たちは警察に相談していません」となっています。遺族の方は「納得はいっていなかった」ともコメントしているので今回の裁判は「真実を知りたい」という遺族の心情をくんだ形になっていますが起訴したのは遺族ではなく検察です。

個人的には真実を明らかにするという点では刑事訴訟は適切ではないと思います。裁判の場合は証拠、証言などのテクニック(言葉が適切ではありませんが…)で刑が増減されることもあると思います。被告となった医師は決して自分に不利な証言はしなくなります(黙秘権が認められていますので)。そういった意味では事故調査委員会のような機関が望ましいのですが現在、厚生労働省主体で話し合われてる委員会は警察・検察との連携は取れていません。つまりこの調査委員会で「過失なし」と認定されても検察は独自の判断で起訴することができるようです。

特に今回のケースは明らかなミス(間違い、取り違え)では無く医師による状況判断によっての結果、死亡したケースです。色々意見はあると思いますが、今回は各学会が加藤医師の判断を支持しています。医療には100%はありえないため、その判断の結果で死亡した場合に「業務上過失致死罪」となることに違和感を感じます。死亡=刑事罰となるのが当然の流れとなるのであれば、各医療機関や医師はリスクを避けるようになるのは当然の対応だと思います。だれも逮捕はされたくありませんので…。

また今回の発端は県立病院が遺族に対する補償をするための報告書を県に提出したことがあるようです。この報告で過失を認める記載がされており、加藤医師は反論したそうですが、「過失を認めないと遺族に補償されない」と言われそれ以上の意見はしなかったとの事です。こういったことも考えると、過失の有無に関わらず医療事故にあわれた患者・遺族に対する補償制度が必要だとも思います。

以上はすべて私見です。私の認識違いもありうるのでご自身でもHP等をご覧になりご自身で判断して頂けると幸いです。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
今回は、ご家族は警察に相談していないので「どうして?」と思っていたのですが、そういうことだったのですね。

お礼日時:2008/08/24 22:21

産婦人科は専門外ですが、


出産後の子宮は自然に収縮し、それによって子宮からの出血が収まります。胎盤が剥がれないと、この収縮が妨げられるために出血が持続することになります。ですから待てば待つほど状態は悪くなる一方なわけです。癒着胎盤という極めて珍しい状態の患者さんが目の前でどんどん悪くなっていく状況では少なくとも何かしないといけないわけです。 それを後から「あれはするべきではなかった」とか「こうすればよかった」というのは個人的には非常に理不尽に思います。患者さんが亡くなられたという結果は非常に残念ですが、それをすべて医師の責任とするのはいかがなものかと思います。(あくまで個人的意見です)
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
詳しく理解することができました。
また、「命を掛ける」という言葉の意味も、改めてわかりました。

病院で家族が亡くなって、いろいろ考えたことがあるのですが、医者としても切羽詰っていたことがわかりました。
誰のせいでもない悲しい出来事について、覚悟しなければならないことがあるのですね・・・。

お礼日時:2008/08/21 23:04

訂正


逮捕したのは「富岡警察署」で、表彰したのは福島県警本部(本部長賞)です。
(NO.1の記述を訂正します)

参考記事
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A6%8F%E5%B3%B6% …

http://obgy.typepad.jp/blog/2008/06/post-1341-20 …
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患者さんが亡くなったのは残念な事態だが、この病院が県立病院だったことも税金から分捕ればいいという感覚の人たちにおもねる感情からこういう事態になっただけでしょう。



結局は無罪判決が出る事案でわざわざ警察は新聞社テレビ局などにリークし、手錠姿で連行される医師の映像を垂れ流した。
衝撃的な映像はマスコミにとってはスクープで、富山県警は警察庁から表彰されたほどです。

カルテ隠した、投薬ミスがあった、隠蔽工作した、、などというケースでなく、たった1人で勤務する医師がまれな症例と格闘し9時間もかかわって、あげくに亡くなった事例です。
後知恵で言えば「さっさと子宮摘出すればよかった」わけだが、そうしなかったからとミスって事態ではないでしょう。
全国の医師は救援活動始めたし、これが有罪になるなら(起訴されるなら、、逮捕は事故の1年2か月後)部下に治療命じることは出来ないという病院が増えたわけです。

大学病院でさえ受け入れ躊躇する事態になったのはおばかな国民と低レベルなマスコミのレベルにあった状態になっただけです。
こうなるのは当たり前でしょう。

他人を記事つけるのは犯罪だが医師が手術するのは(=傷つけるのは)罪問われないという安心が医師の活動です。
もちろんミスがあればそれを追及するのは国民の自由だが、今回の例ではミスはないでしょう。

県(税金)から補償するには理由がいるからこの件ではいまのところ支払う予定はない。医療事故の保険から払うには医師のミスが前提だから今回の例は該当しない(支払いはない)

現場のやる気失わせ、産科の撤退縮小助長しただけです(これはまぁ、少子化時代だから以前ほど病院や医師数はいらないけど)
儲かったのは売り上げ増の下品な新聞雑誌と視聴率稼いだテレビ局と逮捕はお手柄で表彰された警察くらいです。
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