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日本独自の概念である「いき」(粋)についての論文を書こうとしているのものです。

九鬼周造の『「いき」の構造』を最初に手に取ったのですが、難しく、理解に時間が掛かりました。しかし、この本を読んでも、自分が持っている「いき」というイメージはぱっとしませんでした。
そこで次に小山観翁の『江戸に学ぶ粋のこころ』を読んだところ、こちらにある、「スレスレを行きながらも本道を外さない」という感覚は自分にはぴったり当てはまりました。

読んだ感じではこの二つの本は「いき」という同じテーマを対象にしつつも「いき」についての解釈が大きく違う気がします。(九鬼は「いき」には媚態が伴うというが、小山は触れていない。など)

何を聞きたいのかというと、「いき」という言葉を理解するには、どちらの本(またはその他の本)を参考にしたら良いでしょうか?自分は江戸の文化に絡めて論文を書きたいと考えています。

では、回答よろしくお願いします。

A 回答 (4件)

 


 わたしの“心意気”ノートより
 
 1.騎士道由来 ~ マントと羽根飾 ~
 
── 女王が馬車から降りてぬかるみを飛び越えようとしたとき、
ワルター・ラレイ卿がサッとマントを広げて女王に申し上げるには、
「さあ、渡られい (サーワルターラレイ"Sir Walter Raleigh")」
http://www001.upp.so-net.ne.jp/yasuaki/misc/forg …
 中野 康明の雑学ペ-ジ
 
── 「貴様達は俺のものを皆奪る気だな、桂の冠も、薔薇の花も! 
さあ奪れ!だがな、お気の毒だが、貴様達にゃどうしたって奪りきれぬ
佳いものを、俺ゃあの世に持って行くのだ。それも今夜だ、俺の永遠の
幸福で蒼空の道、広々と掃き清め、神のふところに入る途すがら、はば
かりながら皺一つ汚点一つ附けずに持って行くのだ、他でもない、そり
ゃあ……」「私の羽根飾(こころいき)だ。」(幕、大団円)
── エドモン・ロスタン/辰野 隆&鈴木 信太郎・訳
《シラノ・ド・ベルジュラック 19510705 岩波文庫》“韻文戯曲”五幕。
http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/32/X/3256310.html
 
 2.武士道起源 ~ 侠気と男伊達 ~
 
 長兵衛が、覚悟をきめて湯船に向うと、窓の外から長槍がくりだされ、
あやうく湯桶で受けとめ、応戦するも空しく、満身創痍で力尽きる。
 断末魔のようすを聞いた旗本奴が「町奴にしては、敵ながらあっぱれ」
と感嘆しているところへ「エッホ、エッホ」と籠の声がする。
 すわ仇討の手勢か、と色めきたつが、門前で口上が述べられた。
 「ただいま参上つかまつり候は、我らが頭領・幡随院 長兵衛の遺骸を
引きとるためでござる。故人の申しつけなれば、なにとぞ穏便に、お取
りはからい下され」その籠には、真新しいカンオケが積まれてあった。
 一家の者は、ことごとく頭をたれ、仏に向って手を合わせた。
── 歌舞伎《極付幡随院長兵衛》より
 
 3.落語の深奥 ~ 洒落気と病気 ~
 
── 1円の割り前で品川で遊ぼうと誘われた4人の連中。早速、品川
へ繰り出し大見世にあがる。酒、料理、芸者をあげての大騒ぎ。(略)
とても一人1円じゃ収まらないだろうと言うが、佐平次は約束通り1円
でいいと言う。勘定は払えないので自分はこの店に居残るのだと言う。
http://homepage2.nifty.com/8tagarasu/inokorisahe …
── 立川 談志・演《居残り左平次》→映画《幕末太陽伝》
 
── 江戸の長屋では、新入りの者に対する「三つのマナー」があった。
「一は生国を聞かず、二に家族構成を質さない、三に年令を訊ねない」
── 杉浦 日向子・解説《お江戸でござる 20040115 NHK》
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa2657850.html(ANo.3)
 落語入門 ~ 十二題の笑える噺 ~
 
── 幸福な家庭はみな一様に似通っているが、不幸な家庭はいずれも
とりどりに不幸である。オブローンスキイの家庭は、ひどくごたついた。
── 原 久一郎・訳《アンナ・カレーニナ 19691030 新潮社》P005
http://oshiete.aucfan.com/qa3998788.html(ANo.1)
 
 4.紳士の条件 ~ 20代で修得すべき文化 ~
 
 イタリア人は、三つの「レ」で生きている。アルファベットの逆に、
Mangiare(マンジョーレ)Cantare(カンターレ)Amore(アモーレ)。
「朝から食べて、昼に唄い、夜は愛する」というわけだ。
 
 われわれ日本人は、二つの「レ」を尊重している。
 すなわち、不滅の言語文化「ダジャーレ」である。
 10代では早すぎるが、「オシャーレ」は30代では遅すぎる。
http://q.hatena.ne.jp/1153646063#a578443
 
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「粋」をテーマにした本は残念ながら知らないのですが、下記の本には「粋」とは何かということについて簡潔に説明してあります。

ちょっとした参考程度にしかお役にたてないかもしれませんが。

『英語で話す「日本の心」』講談社バイリンガルブックス

「義理」「わび、さび」「神隠し」など日本独特の観念や思想を外国人に説明するための本のようです。
英語の部分は私には難解なのですが、対訳の説明が簡潔でわかりやすいです。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

本、注文しました。
実は海外に行く予定があるので、その時にも使えるかと思いまして・・・(^o^)もちろん論文に使えることが一番ですが(笑)

お礼日時:2008/08/20 09:25

こんな論文(あるいは本)書いてくれると嬉しいな。


江戸時代の 粋 が江戸時代後期、時代的には化政文化のころ(ちょうど200年くらい前)だと思います。寛政の改革や天保の改革など野暮な田舎侍の改革への反抗意識あったかと。

『ダンディズム~栄光と悲惨』(中公文庫)
ちょうど、化政文化の頃、ダンディズムの源流といわれるブランメル閣下の時代です。

同時代の洋の東西の美意識の比較なんてあったら読みたい、私が。

全然回答ではありませんが、希望です。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
申し訳ないのですが、今のところ内容は変えないつもりでいます。
あくまで「いき」という言葉はどんなものなのか、という個人的な疑問から始まったものなので・・・すみません。

お礼日時:2008/08/20 09:21

九鬼周造の『「いき」の構造』については、



http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B2%8B

にあるように、『伝統的にはむしろ野暮の代表である侍を持ち出すことで「いき」が町人の文化であることを軽視している点、西洋哲学での理屈付けをしている点には批判もある』ようです。

小山観翁氏は、古典芸能の研究者の立場であり、『江戸に学ぶ粋のこころ』に述べられているものは、その知識の集大成ともいえる力作だとは思いますが、江戸文化を専門にされている方ではないので、完璧とはいえないと思います。

したがって、あげられた2つの本だけを参考に論文を書くのは、あまりに短絡的です。「いき」にもいろいろな側面があります。参考文献としてはたくさんあるでしょうし、フィールドワークとして、聞き取りなどの手法もおもしろいかと思います。文献なら、図書館に行けばいくらでも探せると思います。あなたの論文ですから、参考文献を探したり、それについて各種考察をしたりは、ご自身でおこなわなければ意味がないですよ。まあ、あまりお勧めしません(私ならやらないです)が、先の2冊を対比検討しながら自説を展開していくこともできるでしょう。
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この回答へのお礼

さっそく返信を頂きありがとうございます。

なるほど、その人個人の専門分野からの視点なので、「いき」に対するイメージも違う訳ですね・・・難しいです。

実は論文の構想として、まず、江戸時代における「いき」という概念はどのような物だったのか、を示して、それが現代の若者 {というのは学校(高校)でアンケートを取れるからなのですが} はどのように捉えているのか (まず、知っているか、知っているならばどのような意味か理解しているか。) を調査し、それについての考察でしめる。
ということを考えていたのです。そこで最初はどの本を基本的な文献として扱うか、と悩んでしまったんです。
最初、担当の先生には九鬼氏の本を薦められたのですが、うまく理解できずにいたところで小山氏の本を見つけたのです。

図書館でも資料収集は行いました。『「いき」の構造を読む』という本を見つけましたが、やはりぴんと来ませんでした。他に探そうとすると、だいたい江戸の文化について記述してあるものが多かったので、小山氏の本を基軸に(というか私自身の「いき」入門用に)薦めって行った方が良さそうな気がしてきました。

お礼日時:2008/08/19 20:35

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