プロが教えるわが家の防犯対策術!

昔、アメリカが未臨界核実験を行ないましたが、これっていうのは
実際には何を行っているのでしょうか?

私が知っている範囲(正しいかどうかは別にして)では、この実験の
最大の目的は昔に作られた核兵器の性能をチェックするというもので、
主な核分裂性物質であるプルトニウム241の影響を調べるものというも
のです。他の核分裂性物質は半減期がかなり長いですが、このプルトニウム241
は半減期が15年なので、昔に作られた核兵器はこの物質の減少による
影響があるのではないかと考えられ、それをチェックする実験だという
ものです。

巷ではよく、臨界状態の直前で実験を行うという説明がされていますが、
これは何を意味しているのか良く分からないです。
核兵器は、第1段階として火薬を爆発させ、その爆風で核分裂性物質を圧縮させ、
そこで初めて核反応を起こさせると思うのですが、この実験では第1段階の爆発
をさせているいるのでしょうか?もし、そうだとしたら、とても未臨界状態の
維持などできないと思うのですが。
そう考えると、未臨界核実験とは一体何を行っているのかますます分からなく
なってしまいます。
何か、ちょっとしたことでもご存知の方がおられたら、何かアドバイスを
お願い致します。

A 回答 (4件)

私は詳細は知らないのですが,通常の弾頭に用いられるように,


臨界量未満の複数の放射性物質のを火薬による爆縮でガツンと合わせるのではなく,
何らかの方法(多分,火薬等の爆発)で発生させた衝撃波を放射性物質にぶつけることで,
放射性物質内に弾性波が伝わり,粗密の密の部分で瞬間的に収束する核分裂反応を起こす,
と言う感じだと思います.
もともと臨界量以下ですし,粗密波による局所的な核反応のみですので,
連鎖反応はすぐに収束に向かうのだと思います.
核実験とは,単に爆発する/しないを見るだけではなく,中性子と放射性物質との
衝突断面積を実験的に検証するのが目的ですから,爆発は必要とせず,
単に核反応により発生する中性子の量とエネルギーを測定すれば,事足りるものです.
ただこれは,非常に高速の検出装置と,実験結果と合わせた高性能シミュレータが
あってこそ出来るものなので,そんじょそこらの国や施設では出来ないと思います.

>この実験でも多くの放射能が発生し、隠れて実験してもバレてしまう
>とのことでしょうか?

蛇足失礼致します,放射能は「放射線を出す能力(?)」と言う意味ですので,
正しくは「放射線」又は「放射性物質」です.
上記の実験ですと,多分検出はされないとは思います.
これは勝手な妄想ですが,公表するのは次のようなことではないかと思います.
1.未臨界実験できるほどに凄い技術・データ・ノウハウを有しているのだ,と言うアピールになる.
2.公表されているのは氷山の一角.一応世間体を鑑みて一部のみ公表している.
3.秘密にする必要がない自信がある.
2.
    • good
    • 0

Rice-Fさんが下の補足で


>臨界に達しない状態で、核分裂の実験…とありますが、
>そもそも未臨界状態で核分裂の実験などできないのでは
と言う質問をしておられますが・・・

「臨界」とは、核反応の連鎖反応が起こっている状態と定義されます。
Rice-Fさんはこの点を、「核反応の起こる状態」と間違って理解されて
いるのかもしれません。

臨界とは、
1. ある時点で加えられたエネルギーで核反応エネルギーが放出される
2. 放出されたエネルギーが次の核反応を誘発しエネルギーが放出される
3. 1、2の繰り返し
という連鎖反応ですから、

未臨界状態は
1. ある時点で加えられたエネルギーで核反応が起こる。
2. 1の反応で放出されたエネルギーは次の核反応を誘発する程ではない
3. 核反応終了
と定義されます。つまり核反応維持には外部からの絶え間ないエネルギー供給
が必要な状態です。

コレでわかりましたか?つまり未臨界でも一瞬の核分裂反応が起こっています。


>原子力発電所のように、形が一定の燃料を使って
>いるのではなくて、核兵器は火薬で核物質を圧縮するので、
>核分裂を起こさせる状態の燃料形態も分からない気がするのですが。

なんだかおっしゃる事がよくわかりませんが、発電所も核兵器も、
核反応的には「臨界」しています。原子力発電所では、制御棒によって
臨界の度合を制御し、臨界超過による炉心融解というがないよう制御
しているだけです。 核兵器では、爆発的熱量を生み出す大量、純粋の
ウラン235やプルトニウム239といった核燃料と、臨界を達成する為の
初期エネルギーを得る為の火薬を搭載し制御を全く行わないだけです。

核反応核燃料の形が一定であろうとなかろうと、生成される
中性子を制御系に吸収させ調節できれば爆発は起きません。

>アメリカ等が実験前に非難されることを承知でアナウンスするということは・・・

これに関しては恐らく包括的核実験禁止条約(CTBT)等の兼ね合いで、
あえて大っぴらに「この実験は核兵器開発につながる実験じゃネェよ」と
厚顔無恥な先手を打つ為の小細工でしょう。コソコソやってばれて核兵器開発を
勘ぐられるより、堂々と告知し、反対されても核兵器開発とは違うんだとシラを
きる方を選んだのではないでしょうか。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

いろいろとアドバイス有難うございました。

この実験に関しては、アナウンスすると他国等から批判される
けれど、それ以上に、他国をけん制できるメリットの方が大きい
ってことでしょうか。

お礼日時:2002/11/29 09:29

核分裂反応は,外からあるレベルのエネルギーを与えて,


分裂反応を開始させますよね.与えるエネルギーが小さいと,
核分裂によって発生するエネルギーも少なく,
エネルギー供給をストップすれば反応は止まってしまいます.
しかし,あるレベル以上のエネルギーを与えると,
核分裂によって発生するエネルギーで次の核分裂が誘発し,
そのエネルギーでまた次の核分裂が・・・
といった具合に,反応が加速的に進行し,
原子爆弾になるわけです.
「臨界」とは,与えるエネルギーと発生するエネルギーが
バランスした状態ですね.
臨界に達しない状態で核分裂の実験を行っても,
臨界後の状態をかなり精度よく予測することができます.
つまり,爆発させずに爆発の規模を推測することが
可能になるわけですね.

この回答への補足

いろいろとアドバイス有難うございます。

臨界に達しない状態で、核分裂の実験…とありますが、
そもそも未臨界状態で核分裂の実験などできないのではない
でしょうか?原子力発電所のように、形が一定の燃料を使って
いるのではなくて、核兵器は火薬で核物質を圧縮するので、核
分裂を起こさせる状態の燃料形態も分からない気がするのですが。

あと、話が少しそれますが、臨界にならずに実験を行うということは、
ほとんどエネルギーを発生しないと思いますが、そうすると、こう言う
のも何ですが、別に隠れて実験してもバレない気がします。それを、
アメリカ等が実験前に非難されることを承知でアナウンスするということ
は、この実験でも多くの放射能が発生し、隠れて実験してもバレてしまう
とのことでしょうか?

補足日時:2002/11/25 15:20
    • good
    • 0

未臨界実験は、過去の臨界達成実験から得たデータの統計的、経験的な


処理により、未臨界状態から臨界達成時をシミュレートするものです。
熱量、電磁波など放射線量、生成される放射性元素、反応速度、
反応維持時間などのデータを採取し、シミュレートします。

別に兵器に限らず、核開発実験ではよく行われる実験と聞きます。
    • good
    • 0

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!