四川省のマグニチュード７．８は阪神淡路大震災よりも大きいですか？

今回の地震のマグニチュードは7.8～7.9などと報道されていますが、これはモーメントマグニチュードと呼ばれるものです。

モーメントマグニチュードとは、断層の大きさと、断層がずれた量から求めるマグニチュードです。地震のエネルギーをより正確に表すとして地震学者たちがよく用いています。

よく阪神淡路大震災のマグニチュードは7.3と聞きますが、これは気象庁マグニチュードと呼ばれるものです。気象庁マグニチュードとは気象庁の地震計で捉えた地震動の大きさから求めるマグニチュードです。阪神淡路大震災のモーメントマグニチュードは6.9です。

マグニチュードが1大きくなると、地震のエネルギーは約32倍になるので、今回の四川地震のエネルギーは阪神の30倍程度だったと言えそうです。

被害に遭う範囲ですが、アメリカ地質調査所のサイトをご覧下さい。地図の下に凡例が載っていますが、これは国際震度です。ごく大雑把に日本の震度とは以下のように対応しています。
IX、X＝震度７
VIII＝震度６強
VII＝震度６弱
VI＝震度５強
V＝震度５弱、４
これを見ると、かなり広い範囲で震度６以上の揺れとなっていることが分かるでしょう。また震源断層の真上では震度７となった可能性が高そうです。
ちなみに震源となった断層の長さは200～300kmと見られています。

参考URL：http://earthquake.usgs.gov/eqcenter/shakemap/glo …

地震が発するエネルギーの大きさをE（単位：J（ジュール））、マグニチュードをMとすると

log10E = 4.8 + 1.5M
という関係がある（マグニチュードの計算に用いる対数は常用対数である）。このことと一般的な波動の性質から、マグニチュードが1増えるとエネルギーは101.5倍（倍、およそ32倍）になる。
マグニチュードが2増えるとエネルギーは1000倍になる。

マグニチュードは地震のエネルギーの大きさでですので

同じマグニチュードでも
震源が浅ければ、表面の揺れは多くきくなり
また深ければ表面の揺れは小さくなります

今回は震源が浅いので表面の揺れが大きくなり被害が大きくなった見たいです

今回の四川省の地震の揺れは
北京や遠く日本でも観測されています

仮に神戸で起きれば
軽く名古屋でも長期振動が大きく観測され・・・多少被害はでると思われます

関東大震災の時の地震、マグニチュードが7.9ですから、今回の地震に近いと思います。

阪神淡路大震災の地震はマグニチュード7.2ですから、エネルギーで言えば小さいですね。

ただ、地震の揺れはマグニチュードだけで決まるものではないです。震源域が深いと地表の揺れは小さくなります。また、揺れ方は地盤などによって大きく違います。被害の範囲も大きく違ってきます。

５月15日までのニュース記事では（以下抜粋で）

・日本の専門家は「震源が浅く、日本でいう最大震度は（最高
　レベルの）『７』に達したはず」と分析
・米地質調査所などの解析では、地震のエネルギーを正確に示す
　「モーメントマグニチュード」で比較すると、1995年に起きた
　阪神大震災の約32倍に相当
・地震の揺れが日本などを通過して、地球の表面を２周していた
　ことが、気象庁精密地震観測室（長野市）の観測で分かった
・八木准教授の分析では、まず長さ約１００キロ、幅約３０キロ
　の断層が最大で約７メートルずれ、続いて、その北東側で長さ
　約１５０キロ、幅約３０キロの断層が４メートルずれた。阪神
　大震災を起こした断層は長さ約４０キロで、今回はその６倍強
　になる
・地震開始から約５０秒かけて最初の断層が動き、１０秒後に
　２番目の断層が約６０秒かけて動き、揺れは約２分間続いた
　可能性がある
・地表近くで最も大きくずれたため、被害の拡大につながった
　可能性があるという。震源近くでは地表に約７メートルの段差
　が現れているとみられる。地震の規模を示すマグニチュードは
　７・９で、その破壊力は、阪神大震災の３０倍にもなるという
・米地質調査所は、断層の規模を長さ約２００キロ、幅約２０
　キロと見積もっている

ということです。

震度は７が最高なので、

間違いなく７でしょう。
ただし日本の気象庁独自のものなので中国当局が「震度７」という
発表はしません。

マグニチュードは地震のエネルギーの大きさです。
阪神淡路大震災時の地震はマグニチュード７．３ですので
エネルギーの大きさは今回の地震のほうが大きいということになります。