サブプライムローンについて

http://www.nhk.or.jp/kdns/hatena/07/1006.html

上記リンク、ＮＨＫの週刊こどもニュースです。
こどもニュースとバカにするなかれ、専門用語バリバリの解説よりも非常にわかりやすいです。

通常なら、クレジットを組めないような低所得者の人たちを対象に、支払い開始より何年かは利子据え置きとか、返済額を低く設定したローンです。

日本のローンは支払えなくなると、ローン物件(家など)は差し押さえられて、おまけに差額分も支払わなければなりませんが…
米国は、ローン物件を手放したら支払い義務はそれ以上ありません。

さて、ここからが米国のサブプライムローンの凄いところ…
ローン会社は差し押さえ物件を回収した部分と未回収になった部分にわけなければなりませんし、その土地は新しい客に売らなければなりませんが…
ローンの債権は、元々危ないリスクの大きい貸付先ですので、ローン会社は債権を細切れ(債権10000ドルなら、１０ドル×1000に分割)にして、別の金融機関に売っているわけです。
分割された債権を買った金融会社はさらに別のファンドに売ります。
それを何回か繰返して売られると…もとの土地の権利が誰にあるかもわかりにくくなります。
土地を精算してあらたな買い手を探すにも、土地の権利が細切れにされていて誰に権利があるかさえわからなくなっています。
これでは日本のバブルの精算のようには解決できません。

反対に、今金融市場で売り買いされている債権ですが、この中にどれだけ不良債権が混じっているかもはっきりしていません。
ここがこの騒動の肝心なところです。
誰も(投資家)が自分の持っている金融資産の中で、不良なものがどれだけあるか、誰も判らない状態なのです。

サブプライムローンの負債額を米国政府がいろいろ発表しますが・・・
どの発表でも額がまちまちなのは、かれらでさえ負債額の計算ができないからです。
金融取引はお互い信用で取引するのですが…その信用が根本から揺らいでいるのが恐ろしいところです。