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クラシックの世界では指揮者の存在がとても大きいと聞きます。

仮定の話で恐縮ですが、もし指揮者無しでオケが演奏をしたとすれば、一体どんな曲に仕上がると思われますか?

と言っても、指揮者不在だと、どのタイミングで最初の音を出せば分からないと思うので、とりあえず各楽章の始まりの部分だけ誰かが 「セ~ノ」 と掛声を出すとします。

たとえばコンマスの 「セ~ノ」 という掛声で 「ダダダ・ダーン」 と運命が開始される ・・・ この場合でも全員に楽譜が配られているわけですから、最後まで演奏する事はプロですから出来ると思います。

もしこんな演奏をしたとすると、一体どんな感じの曲になるでしょうか?

意外に面白い結果になりますか? それとも各人がバラバラで、とても音楽とは言えない代物になるでしょうか?

よくウィーンフィルは重厚で荘厳なイメージで捉えられていますが、指揮者無しでも同じ結果になるでしょうか?

A 回答 (10件)

面白い質問ですね。


オーケストラと直接ではありませんが近いことをしていた者としての想像です。

まず指揮者の役割の多くは練習の段階での曲作りですから、これが終わっていれば一流のオーケストラならそこそこ演奏するでしょう。本当に”指揮者”がいないだけでしたら、コンサートマスターの動きを追いながら演奏するでしょうからそれなりの演奏にはなると思います。
指揮者がいない、という意味をコンサートマスターを含めた他の視覚的信号に頼らないという意味に捉えるとこれは面白い結果になるでしょうね。あるレベル以上の団でしたら逆にものすごく研ぎ澄まされた緊張感のある演奏になるような気がしますし、レベルが低くなるともう走りだしたり、遅れたり、あるいは単純なインテンポになってしまったりということになるでしょうけれども。

ああ、こう書くと是非聞いてみたくなりました。ウイーンフィルが全員目隠しをして奏でるチャイコフスキーを・・・・・・

もう何十年前になるでしょうか。カラヤン式のウイーンフィル、ベートーヴェンチクルスを聞いたのは。当時つたないドイツ語でカラヤンに客演指揮を依頼する手紙を書いたことも鮮烈に思い出されました。

楽しい質問をありがとうございました。
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この回答へのお礼

有難うございました。

どうも質問の仕方が良くなかったようで申し訳ないです。 質問の主旨としては、たとえば練習無しでコンサート会場で初めて楽譜を渡され、「ああ、何だ今日はこの曲をやるのか ・・」 といったように、練習とか打ち合わせとか全くやらなかった場合の事だったんです。

プロでしたら有名な曲の自分のパートは全て暗譜されていると思うので、ある意味、おっしゃるように目隠しして演奏するのと同じかも知れません。

でもウィーンフィルのレベルまで達したら、誰かの 「セ~ノ」 という合図でチャイコフスキーを演奏しても、結構いい作品になるかも知れないんですね。 本当、一度聞いてみたいですね。

ところでカラヤン氏に客演指揮をご依頼されたそうですが、結果はどうだったんですか? 気になるところです。

お礼日時:2007/10/12 15:58

指揮者がピアノを兼ねる「弾き振り」という物があります。



ピアノが指揮の代わりもしているんじゃないかといわれれば、その通りかもしれませんが、見ているとなかなか面白いです。

クラシックではありませんが、私が生で弾き振りをコンサートでみたのは、久石譲氏(指揮・ピアノ)と新日本フィルによる「風の谷のナウシカ」など数曲。(弾き振り箇所は少ないですが、もしご覧になりたければDVDも出ています)

突然指揮者が指揮台から消え、ピアノを引き出します。(この間もオケは演奏しています)
演奏に不自然さは全くありませんでした。

後は、ミシェル・ルグラン氏も自身の楽曲を弾き振りしていました。

クラシックでは、例えばツィマーマン氏がショパンの協奏曲で弾き振りのCDを出しているそうです。

他にはアンドレ・プレヴィン氏によるガーシュウィンのラプソディ・イン・ブルーの弾き振りなど・・・。

他にも、曲名は忘れましたがNHK交響楽団の演奏で、アシュケナージ氏が指揮棒で怪我をしてしまったため、コンマスが弾き振り(バイオリン)をしたという話もあります。

「運命」で上手くいくかはわかりませんが、"曲によっては可能"というのが私の考えです。
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この回答へのお礼

有難うございました。
ラプソディ・イン・ブルーの弾き振りは私もどこかで見た記憶があります。 指揮台に指揮者不在での演奏だったので、何となく違和感を覚えた記憶があります。
でも曲によっては指揮者不在でも団員の判断でキチッ演奏できるんですね。 さすがプロですね。

お礼日時:2007/10/15 16:44

指揮者不要論もありますが、まず私も曲によると思います。


変拍子満載の現代曲の場合は、指揮なしでは混乱を招くでしょうし、ステージ上の端と端の楽器が同じタイミングで音を出さねばならない場合、また「千人」に代表されるような大編成の楽曲などでは、奏者の耳は役に立ちません。
どうしても、視覚的に音の立ち上がりのタイミングを掴む必要性が出てきます。
そうしないとズレますから。

また、リハできっちり仕上げれば本番では必要ないという意見もありますが、それはあくまで理想論でしょう。
年に数百回のステージをこなすプロの場合は、それらの本番全てに十分なリハーサルの時間が取れるとは、到底思えません。

ちなみに、リハーサルと全然違うテンポを本番で指定する指揮者もいるので、マエストロという生き物は、全くもって信用なりません。
「聞いてないよ!」と心の中でつっこみを入れつつ、必至に指揮についていくこちらの身にもなって下さい(笑)
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この回答へのお礼

貴重な経験談、有難うございました。
リハーサルと全然違う事を本番で要求する指揮者もいるんですね。
ジャズのようなアドリブというものはないでしょうが、その場の雰囲気とか気分で指揮者の指示が変更される場合があるという事ですね。
この辺は聴いている方には全く分からない事だと思います。 実際にはそんな事もあるんだと感じ、とても参考になりました。

お礼日時:2007/10/15 16:40

アマチュアの楽器奏者なのであくまで推測の域を出ないような意見しか言えませんけど、楽譜を渡されてすぐに指揮者無しで演奏を始めた場合においてということですが、これは楽団のレベルと伝統と曲によるんじゃないかと思います。



ウィーンフィル等の有名な楽団であればある種の個性と呼ばれるような音などが既にありますし、長い伝統があるために新しい曲だったり不人気な曲でなければ同じ曲を何度もやっていることでしょう。
コンサートマスターがザッツを出すことを前提に、おそらく曲は大きな破綻無く進んでいくと思います。
そして進んでいく過程で今回はどのような感じで演奏するかという方向性が自然にわき起こるんじゃないかと思います。
そこら辺の音楽に関する空気を読む能力にはおそらく長けているでしょうし、演奏が進むにつれて統一感が増して行く気がします。
一方で、全くの初見の楽譜を渡された場合はほぼ間違いなく破綻するんじゃないかなぁと個人的には思います。
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この回答へのお礼

有難うございました。
ウィーンフィルやベルリンフィルなどの伝統ある楽団の場合は、有名な曲だったら指揮者無しでも、それ相応に対処できるんですね。
そう考えると、指揮者よりも団員のレベルの方が高いと言える場合もありそうですね。
実際、過去の演奏でも、正しく評価できる人が聴けば、その楽団の伝統や良い所をスポイルしていると思える演奏もあったかも知れませんね。
でもさすがに初見でそれをやったら破綻するんですね。 とても参考になりました。

お礼日時:2007/10/15 16:36

No.6です。

たとえばベートーベンのあの「第9交響曲」の初演の場合ですが、指揮をしたのはコンサートマスターのフランツ・クレメント(もちろん指揮棒を持ったりはしません)で、べートーヴェン本人は「総監督」という名目で、舞台の上をうろうろしていたそうです。ちなみに彼は、そのときにはもう耳がほとんど聞こえません。演奏が終わって会場に大きな拍手が巻き起こったのにも気づかす、それをみたアルト歌手のカロリーネ・ウンガーが、ベートーヴェンの肩に手を添えて客席の方に向き直らせたといわれています。
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この回答へのお礼

再度のお答え、有難うございました。
何となく今まで第9はベートーベン自身が棒を振ったように思っていたのですが、実際には全然違うんですね。
でもあのヘビーな第9が 「棒振り」 無しで演奏されたんですね。 初めて知りました。 当時の楽団もレベルが高かったんですね。
とても興味深いお話、有難うございました。

お礼日時:2007/10/12 16:53

非常に優れたオーケストラの場合、指揮者がいない方が良い演奏をする場合があります。

ウィーン・フィルが日本人の超有名な指揮者(名前は言わぬが花)でコンサートを開いたとき、指揮者なしで演奏したアンコールが、プログラム本体の演奏よりも断然すばらしかったことがありました。
 なお、指揮者という独立した立場がはっきり確立されたのは19世紀のこと(メンデルスゾーンがそのパイオニアといわれています)で、それ以前は、コンサートマスターが指揮者の役割を兼ねるのがむしろ普通でした。
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この回答へのお礼

有難うございました。

なるほど、超優れたオケの場合は指揮者不在の方がいい演奏が出来る場合があるんですねえ。 プロ中のプロというものでしょうか。
何百年も続いた歴史を持つ楽団の場合は、口で表現出来ないような重みというか、味というか、何かありそうですね。

ところで指揮者という立場が確立されたのは19世紀の事とありましたが、バッハやベートーベンの時代は、当時の楽団がシンフォニーを演奏する時、作曲家以外、誰も棒を振らなかったのでしょうか? また、今のように指揮者の考えを練習を通じて団員に指示するとか、なかったのでしょうか? 少し気になるところです。

以前、映画の中で若きベートーベンが自分で作品 (第6番?) を指揮していたシーンを思い出しました。 たしか評論家に随分批判されていたような記憶があります。

お礼日時:2007/10/12 16:24

同じ仕上がりでも


本番のときの指揮者によって
吸い出されるように音楽が自分の中からわきあがっていくことがあります。

素人で合唱の経験者ですが、
指揮者は有名なプロのかただったりの経験です。

同じ仕上がりでも ナンダカナーな指揮者のかただと
もってる力の半分も出ない感じです。

プロの指揮者なしでどうなるのか・・
セッションのようなものであればすばらしいのかとも思いますが。

そのとき 「その気」にさせるのがプロの 才能ある指揮者だと思います。
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この回答へのお礼

有難うございました。
なるほど、指揮者って単に棒を振ってリズムを整えているだけではないんですね。 全くの素人から見れば、演奏家だけいれば指揮者なんて別に居なくてもいいのでは ・・ と感じた事もあるのですが、演奏家も人間ですから本番でその気にさせてくれる指揮者だと、素晴らしい作品になるようですね。 とても勉強になりました。

お礼日時:2007/10/12 16:10

アマチュアオーケストラ経験者です。



演奏が成立するか?という観点から言えば、「音楽」によると思います。
たとえば、19世紀以降に作曲された協奏曲の場合、指揮者なしでまともに演奏することは事実上不可能な曲も多くあると思います。
一方、バロック音楽のように、コンサートマスターのアインザッツで概ね事足りてしまうこともあるでしょう。

一方、音楽ってなんだ?という観点から書けば、違う存在理由もあります。
指揮者は練習のときにいればいいと言う考え方もあるかもしれませんが、実際には練習の通りのテンポ感で棒を振る指揮者なんていませんし、そんなオケもありません。(笑)
音楽は「生き物」です。
良い音楽って、CDと違って、弾く度に違います。
奏者だって、演奏するたびに違うんですよ。
アマチュアだとステリハまで全員はそろわない。

予定通りに演奏しないというのが「当たり前」である以上、指揮者がいてくれないと困る箇所は、結構あります。いらない場所もあるけどね♪
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この回答へのお礼

有難うございました。
楽器には全くの素人なので、演奏家の方からお答えを頂き感謝します。
19世紀以降に作曲された作品の場合は、指揮者の存在がとてつもなく大きいケースがあるんですねえ。 楽器の種類も人数も多く必要とする作品が多いせいでしょうか ・・・
と言う事は、全く練習とか打ち合わせ無しで突然楽譜を渡され、いきなり 「セ~ノ」 という号令で演奏を始めるわけにはいかなそうですね。 仮にやったとしても聞くに堪えない結果に終わりそうですね。
逆に、同じクラシックの範疇に入る室内楽の場合は指揮者がいないですね。 作品や時代によって随分違うものですね

お礼日時:2007/10/12 16:06

岩城 宏之が言ってましたが・・・



指揮者は練習の時に必要なだけで、本番では必要ない。

単なる飾りだ・・・・・と。
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この回答へのお礼

有難うございました。
指揮者の存在価値は練習の時にあるんですね。 本番では単なる飾りにしかならないんですね。

お礼日時:2007/10/12 15:48

はじめまして


合唱団の指揮者をしていましたが、きっと本番に指揮者がいなくても演奏に大きな影響は出ないと思います。
なぜならば、指揮者は練習の時点で細かいニュアンスなどは伝え切り、曲を仕上げるので、演奏会までが仕事の9割だと思います。
よって演奏会での指揮者の役割というのは変な言い方をすればメトロノームのようなものではないでしょうか。
個人的な感想で分かりづらいと思いますが、書かせていただきました。
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この回答へのお礼

有難うございました。
練習を重ねていた場合は、極端な場合、指揮者無しでも練習どおりに演奏できるんですね。 さすがプロだと思いました。
でも練習も無しで、たとえばコンサート会場でいきなり楽譜を渡されて 「ああ、今日は運命を演奏するのか ・・」 となった場合、どんな作品になるのかなと思ってしまいました。

お礼日時:2007/10/12 15:47

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