プロが教えるわが家の防犯対策術!

アニメを比べると、絵が止まりまくっていてひどいものから、すごくクオリティーが高いものまで色々ですよね。ハルヒなどを作った京都アニメーションの作品はすごいです。

この差はいったいどこからでてくるのでしょうか。アニメ化するときの予算で、決まるのでしょうか。

スポンサーがケチだったり貧乏だと、安い制作会社に頼み、ひどい作品ができあがるのでしょうか。やっぱり京都アニメーションがアニメを作ると、他よりも高いのでしょうか。

そうだとすると、原作者はかわいそうですよね。自分のマンガがひどいアニメになるのかそうでないかが、スポンサー探しの手腕になるなんて。

でもそうだとすると、、、マイナーな原作よりも、人気漫画の作品に大きなスポンサーがつきそうなものですよね。でも現実には、ゴールデンタイムに放映されるすごい人気のマンガがひどいアニメになっていたり、深夜放映のすごくマイナーなマンガが高レベルなアニメだったり。

うーむ・・・だとするとやっぱりわからんです・・・

予算ではなく、中間に立つ立場の人たちが、なるだけ自分の懐に利益が入るように、安く作らせるせいでしょうか。(だとしたらそれは誰?テレビ会社?)

それとも同じアニメ制作会社で、似たような予算なのに、何らかの理由で、できあがり作品にすごい差がでるということでしょうか。

そうではなく、作るアニメ制作会社によって、だいたいどのくらいのクオリティーに仕上げるか、事前にわかっているのでしょうか?

A 回答 (13件中1~10件)

■工程管理とは


工程管理とは監督と製作(進行)の仕事です。

監督は工事現場の監督と同じで、作画工程が4週間なら、1週間毎に
・品質:設計通りのものが
・費用:予算内で
・納期:1/4ずつ
出来上がっているかをちゃんと確認する必要があります。

で、実際にはいろんなスタジオに発注しているので、その連絡(実務)を行うのが制作進行ですが全体の管理は監督の仕事です。。
「話作りで手一杯」、「人を指揮できない」監督は本来失格な訳です。
ちなみに公開間際に作画が全然進んでいないことがわかった事例が劇場版「ガンドレス」です。

■監督とか演出とかプロデューサー
監督や演出はケースバイケース。
普通は有能な人を雇いますし、社内で育てることもあります。
プロデューサーは資金管理の仕事があるので、制作会社の社員です。

■マネジメントを軽視
作家やマニアが社長の場合、予算管理や経理に人を雇わないケースがあります。
13話1億円の予算で受注して第1話に5000万円使う人とかいますし・・・・

■国費投入
国会で「世界に誇る」という分には、金が掛かりませんからね。
「国の金」といいますが元は税金ですよ。
「金を管理できない会社」につぎ込んでもいつか必ずつぶれます。
そしてその資産は霧散してしまいます。
(名作を作ってもオリジナルフィルムが残らなければ仕方ない)
厳しい様ですが結局ドブに捨てるのと同じです。不良債権問題しかり

■スポンサー料
CMを流す、いわゆるスポンサーには
1.幹事(この番組は○○社と・・・)
2.ローカル(ご覧ののスポンサーがお送りします)
3.スポット(提供クレジットに出ない企業)
があります。

このうち、番組の制作費を負担するのは1と2です。
スポットはパチンコ屋さん等が多いですね。
で、視聴率はスポットの料金に影響します。局の収入に直結するので局は必死です。
1と2の負担は視聴率とは直接関係ありません。
ただ、低迷を打開するために「てこ入れ」したり、予想外に人気がでたので番組を豪華にするといった事はもちろんありますよ。
その場合、局や製作プロダクションのプロデューサーがスポンサーと調節します。

世間には「スポンサーが低視聴率番組を打ち切る」という誤解がありますが、スポンサーも人であり、皆さんと同じ1人の視聴者です。
と同時に、「放送文化の担い手」としての責任感を持って仕事をしています。
まして幹事となれば企画段階から関与し、製作会社同様自分の子の様なものです。
なので視聴率より品質が第一です。自社の名前をクレジットして世に送り出す作品な訳ですから。
(ぶっちゃけた話、いいかげんな番組だと社長から直々にお叱りが・・・)

でも低視聴が低いと局が打ち切り圧力をかけてきます。
その場合、実際には幹事スポンサーは梃入れや予算増額の為に局やローカルスポンサーを走り回ります。
それでもどうにもならない結果が打ち切りなんです。

ただし「社運をかけた商品」のプロモーションを担う番組でその商品が売れない場合は別です。
販売を別の商品に切り替えないと会社がつぶれますから・・・
クローバーのガンダム(初代)がそうですね。

品質格差と低賃金の問題は、アニメ産業が地上波の広告放送に依存する限りなくなりません。
収益をとれる流通チャンネルをいかに増やすかが課題です。
その手段がDVDの販売であったり、CSやケーブルのペイTV、ネットの活用です。
製作者が正当な報酬を得られる流通の仕組みを皆が考えています。
ですので無闇に先を悲観する必要はありません。

この回答への補足

ふう・・
いま軽い感動を覚えております。
1つは生の現場の声を聞けたことと(実生活でお会いしてもなかなか聞けそうもないことを)、もう1つは、かなり失礼な話ですが、思っていたのと全然違う、スポンサーサイドの高尚な考えに触れたことです。
マンガに編集王という、出版社と漫画家を題材とした生々しい作品があります。そこには発行部数を伸ばすため、エロでせめろとか、人気漫画家がへたったら、アシスタントをゴーストライターにして続けさせろとか、えぐいのだけど妙に本当っぽい話が満載でした。

そんな先入観があったので、アニメの方でも、製作現場はもちろんのこと、スポンサーなんていうのは、視聴率を上げて、その結果商品が売れたり、一人でも多くの視聴者にブランディングなりPRができればいい、とばかり考えているのかと思っていました。

こと幹事スポンサーに関しては、視聴率よりも、そのアニメ番組の品質だ、と読んだときは、ため息がでました。はあ、そんなものなんですねえ。うれしい誤解でした。また放送文化の担い手という責任感というのも、すごく心を打ちました(ただメインスポンサーになるような大企業の社長が子供向けのアニメを見て、その品質チェックまでするのかは、本当?と思いました。たぶん普段はアニメに縁のないようなおじいさんのような年齢の社長が、正直どうやって品質を評価できるのかな、と。大変失礼な疑問ですみません・・

また視聴率が下がると、スポットスポンサーが逃げるので、幹事スポンサーが、ローカルスポンサーの説得(しかし赤の他人の企業を説得できるものなのでしょうか?)や、てこ入れ(ドラマの場合、有名俳優の飛び込み出演とか考えられますが、アニメで梃入れって何をするのでしょう?)というのも、幹事スポンサーというのは、大変なのだなあと思いました。巨額は出す、視聴率が下がると余計な労力が必要になると、なんだかすごく幹事スポンサーは大変なのですね。ただお金を出してふんぞりかえって、あとやっとけ~じゃないのですね。それだったら、スポットで、なるだけ視聴率の良いときにのっかて、なるだけ多い枠を買った方がお得ですよね。自社名をクレジットに出すというのは、会社的には大きなことですが、視聴者は画面に移されるスポンサー名のテキスト情報よりも、CM映像の方に目をうばわれますからね。

補足日時:2007/10/09 23:26
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この回答へのお礼

かなり長くなってしまったので、改めて自分の質問を振り返って、まとめてみます。
・クオリティーの差は予算から?
予算もそうだが、各工程のリーダーと、総リーダーとしての監督の腕前も。スケジュール管理をして、さまざまな工程に、的確な作業期間を与える。動画の品質へのこだわりと、手の抜きどころの熟知しているので、総体的に良い品質を作る。
制作会社を選ぶ時点で、どの程度の品質になるかは予想できる。しかしその選択には、予算だけでなく、これまでのコネや貸し借り、しがらみ、スケジュールの一致などがあるので、純粋に品質だけを追求できない。
ゴールデン枠放映の方が、スポンサー料金は多いが、ほとんど放映料にとられるため、制作予算は案外しょぼい。だからスポンサーがけちるとかは、あまりアニメの品質には影響がない。さらに視聴者が無料で見る大衆前提なので、あまり高品質にしても意味がない。よって動く金は大きいが、予算は少なく、質がさほど高くもなく、かといって文句もでない程度の、そこそこのがゴールデン枠アニメとして出来上がる。(手塚治虫の負の遺産?)
マンガ原作者は、この辺のことをレクチャーされるのか、商売柄そういうことを知っているのかわからないが、このような込み入った事情なので、アニメ化される以上、まな板の上の鯉状態(?)もしくはアニメ化を最初から拒否する。
深夜アニメが視聴率が激低なのにも関わらず、結構高品質が多いのは、DVD売上で稼ぐことを前提としているから。制作費自体が、ゴールデン枠よりも多く使っている!
実際ハルヒは、スポンサーからの収入も、放映料への支出も、ともにわずかなものだったが、DVD売上がすさまじく、それで充分儲かった(?)考えようによっては、深夜放映枠というのは、DVD販売のための、CMか。
と、何となくわかったような気がしました。何がわかったかというと「色々業界も複雑なんだな」ということですが・・
確かにドラマなんかでも、俳優そろえても駄作、予算少なそ~な深夜ドラマブレークしたり。予算、現場リーダーの人選、俳優選択、話の内容、タイミング、色々な要素がありますものね。アニメだって動いてればいいってものではありませんよね(でもあまりに絵が動いていないと、それだけで見る気が失せますが。とくにゴールデン枠のやつとか)

お礼日時:2007/10/10 01:15

少々日がたっていますしほとんどで尽くしていますが。


スポンサーさんいますので現場からということで
クオリティーを左右しているのはどれだけ現場(この場合製作会社での仕事)の作業のスケジュール期間があり士気が高いかだと思います。ただあっても仕方ありませんが期間がないと、どれだけいいものをあげるかよりどこをどれだけあきらめるかという考えが先行しますのでいいものはあがるはずありません。
期間なくてもいいものあげれるとありますが過去の経験上確かにそういうものもあります。しかしそういったものは総じて現場の士気が高かったときでした。
現在、アニメは原作ありが流行ですがそういったものの場合、しっかりとした体制が整っていないとキャラクターひとつとっても製作会社→代理店→出版社→原作者とチェックを受けていかねばならず長いときには1ヶ月は待機状態が続いたり横槍が多く何度も製作半ばで修正したり代理店、出版社・原作者と違った意見を言ってきてまったくまとまりがなかったりとどんどん士気が下がっていきます。現場の者も人間ですからどうでもいいやとはいいませんが右から左に流すだけのただの仕事となってしまい結果的に質が落ちていく要因になってるとおもいます。
>・一部の制作会社が工程管理の改善に資源をさけない事
>・職人が経営している制作会社はマネジメントを軽視しがちな事
>・TV製作に依存する限り、その体質から脱出する資金を用意できなし事
まったく持ってそのとおりですがこれはどこかが変わればいいということでなく関連業界すべてがいっせいに変わっていかないと解決は不可能かと思います。
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現場の人からの回答の後なので何か気が引けますが…



>作るアニメ制作会社によって、だいたいどのくらいのクオリティーに仕上げるか、事前にわかっているのでしょうか?

多分分かっているはずです。しかし、全日帯の番組だからといって手を抜いているわけではありません。(誰が見ても変なことがありますがこれは何らかの理由による失敗と言えます)
「でも、動きが悪いぞ」と思う人はいますが、元来番組としてのテレビアニメの動きなんてそんなものです。「それは視聴者をなめている」という声が大きく挙がれば状況が変化するかもしれません。
しかし現状のままで特に文句も言わない層が主な対象であるなら、わざわざクオリティーの高さに定評のあるところに依頼はしないでしょうし、「製作会社は○○だ!」ということが売りにはならないでしょう。
深夜枠は全く逆で、クオリティーの高さを求め、自分たちにとってうれしいいろいろなポイントを突く作品を求める層が主な対象である以上、定評のある製作会社に依頼するでしょう。
作画崩壊が少なく安定した仕事振りの老舗会社でも、マニア層にとって「面白くない」なら、依頼はしないと思います。
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いや私はプロじゃなくてスポンサーサイドの人間ですので・・・



■ゴールデンのドラマ
アニメとはスポンサーが違います。
「お父さんやお母さん」の買い物(生活支出や車や家)は玩具やDVDよりずっと大きな金額ですので・・・

年商1兆円の企業は100億円程度広告費に投入します。
車の場合、「新車に年間1000億円の売上目標を立て、その1%の10億円を売出しの1週間の広告費に投入する」といった大掛かりな販促が可能です。
また、化粧品や日用品メーカーは年商数千億円レベルでも売上に対する広告費の割合が非常に大きいです。
ドラマに広告を出しているのはそういった規模の大きい企業です。

ただし、金が掛かっているのは主演俳優のみ。
実制作費7000万円のうち、主役級の有名俳優4人のギャラで5000万円はとびますので・・・
あとの人のギャラは安いですよ~

ロケ場所に関しては「タイアップ」の旅行会社や旅館、自治体が、撮影用のドレスやジュエリーもタイアップ企業が負担してくれますから、タダだったりします。

全ては「全国」で「大勢」の「大人」が見る事を前提にしているから↑の企業が金を出してくれるわけです。

■1年前から作れないか
結論から言うと無理です。
製作も局も、会社というのは1年単位で事業計画を立てていますので。
納品しなければお金が入らない=会社がやっていけません。
ゲームやPCソフトなら、その間古い商品を売ればいいのですが。

民放のTV番組は「企業の広告媒体」ですので、特にプライムタイムの番組は
・原作出版社の事業計画(今年はどんな作品をプッシュするか)
・スポンサーの年間の事業計画に基づく広告計画
で放送計画を立てます。
従って半年以上準備期間をかけられません。
まして、今は流行り廃りが激しいので人気漫画でも完結後のアニメ化では商売になりません。

とはいえ、厳しいスケジュールでも製作サイドできちんと工程管理して、優秀なスタッフを動かせば素晴らしい作品が放送されるのは数々の作品が証明しています。
もし失敗した(トホホな出来)場合は仕事内容を見直して工程管理を組みなおす。
普通、企業はそうやって年々品質をあげていきます。
ただ、自転車操業の会社はそれが出来ずに何度も同じ失敗を繰り返します。

根本的な問題は、
・一部の制作会社が工程管理の改善に資源をさけない事
・職人が経営している制作会社はマネジメントを軽視しがちな事
・TV製作に依存する限り、その体質から脱出する資金を用意できなし事
だと思います。

この回答への補足

ありがとうございます (長くなっておさまらなくなったので、2つに分けさせていただきます)

それにしてもスポンサーサイドからとはいえ、実際に関わっておられる方からレクチャーいただけるなんて、なかなか実生活ではありえないですよね。そういう方とアポとりをするだけでも難しそうです

・放映枠
同じ曜日時間であっても、放映するのがアニメかドラマかで、スポンサー料金が変わってくるのですね、視聴率とは関係なく。(ところで、CM料金というのは、放映開始後は変更ないのでしょうか。例えば視聴率がひどいから、スポンサーが払ったお金返せとか。逆にアニメが予期せぬ大ヒットとなり、追加スポンサーがぞくぞくと集まり、料金アップとか)。

アニメだと視聴者に子供が多いので、スポンサー料金も最初から低くなっているのですね。勉強になります。てっきり月曜日7時はこの値段、と時間帯でCM料金というのは設定されているのだと思っていました。

ということは、消費者として中途半端な中学生なんかが見る(例えばナルトなど)よりも、家族で見ることを前提としているドラえもんやサザエさんなんかのほうが、視聴率を仮に考慮しなくても、CM料金を高くできるということですね。テレビの前で、ママーあれかって→はいはい となるわけなので。

そうなるとやっぱり、中学生以上の対象のアニメは、深夜枠に流れるのですね。テレビ局側としても、最初から低いCM料金の設定しかできないので。少年漫画誌でやっているマンガのアニメが、なぜ学生が寝る深夜の時間帯に?と思ってましたが、これでわかりました。

補足日時:2007/10/09 01:33
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この回答へのお礼

・計画
なるほどです!スポンサーが年次計画を立てるので、その間に企画発足→放映→その効果報告、をスポンサー企業が作らなくてはならないので、どうしてもアニメ制作会社側に託される時間が、半年程度になるということですね。いやはや勉強になりました。

しかし他の方のご指摘だと京都アニメーションは3年後のスケジュールまで一杯だとありました。ということは、作品名は決まっていないけれど、とりあえずスケジュールだけ確保~ってことなのですね。

根本的な問題を拝見しましたが、根は深そうですね。でもいつまでたってもつまらない映画やドラマや番組も絶えないし、また永久に絶えそうもないので、アニメだけせめても、仕方ないかもしれませんね。むしろドラマなんかと違って、アニメは少なくとも品質は、深夜枠やDVDのおかげで、かなり昔よりも向上してますよね?

>制作会社が工程管理の改善に資源をさけない
これは制作会社内の、現場の管理職のことでしょうか。それともエンディングテロップで流れるような監督とかプロデューサーという方たちのことでしょうか。

話はまったくかわりますが、テロップに出てくる、監督とか演出とかプロデューサーの人たちは、そこのアニメ制作会社の社員なのでしょうか。それとも実写の映画監督みたいに、独立していたり、自分で会社を持っていたりする人たちなのでしょうか。

>職人制作会社はマネジメントを軽視
そういった制作会社は、あまりに手をかけすぎて枚数をかけすぎ、赤字になってしまい、結局は倒産したりしてしまうということでしょうか。そういう貴重な会社に対し、国は補助金なんか出せばと思います。世界に誇る日本のアニメとか国会で言ってるぐらいなのですから・・。

お礼日時:2007/10/09 01:31

ちょっと補足します



■TVアニメの制作費
ゴールデンのアニメの制作費は深夜アニメより安いですよ。
放送料がネット1局辺り100万円。
午後6時~11時のプライムタイムはネット全局共通の放送をしないといけないのでTBS系なら2000万円以上掛かります。
スポンサー料が3000万円でも制作費は1000万円以下です。
また、ネット局が多いと地方枠のスポンサーが急遽降りるリスクが増え、それを広告代理店がかぶるため、さらに制作費が削られます。
深夜アニメはネット局と放送料を削って、その分制作費を確保しています。

■人材と効率
製作工程を分解すると
1.シナリオ・演出:2週間
2.作画:4週間
3.彩色:2週間
といったところでしょうか。

一番長いのは作画で毎週放送するには最低班、休みを考えたら5班必要ですね。

■人材不足
皆さんプロですが、準備なしで「他人の絵にあわせる」のは難しいので・・・
例えば「マクロス」は制作会社のアートランドがスタート時点で作画チームを3班しか用意できませんでした。
そこで元受けのタツノコプロが放送直前に急遽2班(韓国のスタープロ)を編入しています。
実際この2班は段取り無しで参加しているので品質の低い作画になりました。
1クール作品なら放送前の準備期間で作画をストックできるので少ないチームで製作可能です。

■予算
新興の会社で受注を取るために極端に安い値段で受注する会社は確かにあります。
最近ならBS局で放送しているような枠とかね。

■準備期間
企画採用→放送の期間はゲッターロボやマクロスで3ヶ月。昔と比べて短くなったわけではありません。
ただ、放送までに5話程度ストックを用意しておくには本来半年は必要です。

■手待ちと手戻り
シナリオや演出が遅れると、その分作画の時間にしわ寄せが行きます。
例えばガンダムSEEDではシナリオ修正が、ロストユニバースでは演出が大幅に遅れたため、作画が着手待ちとなり、作業期間が大幅に短くなる事態が発生しています。

手戻りとは「右向きの絵を発注したはずが左向きの絵があがってきた」などでやり直しになるケース。
スタッフの意思疎通のまずさが原因です。
製作の強いプロダクションはこの辺きちんとしています。
また、演出・作画が「ツーカー」のコンビの場合も問題が少ないですね。
例)「あしたのジョー」の出崎・杉野コンビや昔の高畑・宮崎コンビが代表です。

■仕様変更
ゴールデンの場合、急遽放送期間や話が変更になる場合があります。
その場合も現場が非常に混乱します。

「手待ち」「手戻り」「仕様変更」はアニメ製作だけでなく、ゲームやプログラム製作でも大敵です。
ソフトの場合、Windowsみたいに「発売延期」や「機能の削減」といった結果になりますが、TVアニメは放送に穴を開けるわけには行かないので「作画の品質」にしわ寄せが行くわけです。
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この回答へのお礼

お、おおーーなんとプロの方からのじきじきの情報・・・
すごいです。こんなことがじかに聞けるなんてネットってすごいですね
ありがとうございます

ゴールデンタイムの予算は多くとも、その分代理店の中抜きとか高額な放映料とかにもっていかれてしまって、制作費は案外しょぼい。だから絵が止まっている。そういうわけなのですね。(でもドラマの場合、ゴールデンのドラマの方が、あきらかに深夜ドラマよりも、予算使ってますよね。ロケ場所とか有名俳優とか。この差がなぜなのでしょう??)

企画から放映まで半年というのが通常なのですね。では案外知らないところですでに色々なマンガのアニメ化が決定しているのですね。

シナリオや演出の遅れのせいで、それがアニメの品質の差になるというのなら、いっそ半年でなく、スケジュールを一年とかに最初からすればよいと思うのですが、いかがでしょう。アニメ化というのは、一刻を争うものではないと思ったりもします

お礼日時:2007/10/08 19:38

>予算あるところは、迷わず京都アニのような、高品質を約束してくれる制作会社になぜ頼まないのでしょう???



噂ですが、京アニにはオファーが殺到してる状態で
京アニのスケジュールは三年先まで埋まっているとか…

この回答への補足

す、すごい・・・
3年先までスケジュールびっしりなんて、大統領以上ですね
ならそういう会社をいっぱい作ればいいのに、など軽率に考えたくもなります・・
アニメ制作人材というのは足りていないのでしょうか??

補足日時:2007/10/07 05:34
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以前、アニメの制作プロデューサーをしていた方のコラムを読んだことがありますが制作の予算と時間の両方から早く安く仕上げてくれるところに頼まざるおえないという話をしていました。


そうして浮いた予算と時間をちゃんと仕事をしてくれる下請けに回してやりくりしているようです。

最近はDVD化が前提で作られているアニメも多いので、クオリティーが低いと人気が出ない、人気が出なければDVDも売れないと言うことからクオリティーは下げられないようです。
中にはテレビ放送時に作画のひどかった部分をDVDにするときに手直しをして販売するところもあるようですが。

この回答への補足

ありがとうございます

ということは、ゴールデンタイムの視聴者は、品質がしょぼくても見るから、けずるとこけずって、安く仕上げようということなのでしょうか。

だとすると、ゴールデンタイムの視聴者も、なめられたものですね・・

補足日時:2007/10/07 05:36
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正直申し上げて業界の内情や金の流れなどわからないのですが、#4の補足にあるようなことはなるほどと思います。

以下は半分以上推測ですのであしからず。

ゴールデン枠と深夜枠では対象(顧客層)に違いがあります。それが製作会社の違いにも現れているようです。

建築に例えれば、ゴールデン枠は万人に喜ばれる家、とりあえずしっかりした無難なつくりですが目立った特徴もない。全国に名が知られた有名会社で工法も確立されていて、仕事はきちんとしているといえばしている。
深夜枠はこだわりのある人向けの家。つくりがしっかりしているのは当然として、こだわりのある人の喜ぶツボを心憎いほど押さえている。当然、マニア層からの評価は非常に高い。会社としては小さいがスタッフは職人である一方自身も相当なマニア。妥協は許さず、自分も納得できるものしか作らない。これに当たる代表的なのが今は京都アニメーション。
作画崩壊などは欠陥住宅。これはまさに予算不足かどこかでケチっているか時間がないかのどれか。

こういうことは相当昔からもファンの間では言われていて、自分の好きな漫画がアニメ化されるとき、ある老舗の製作会社(おそらく日本で1番か2番くらい古い)の製作になると、雑誌に「残念だ」と投稿するようなことが良く見られました。昔は深夜枠はありませんでしたが勢いのある新興の製作会社がファンの喜ぶツボを押すような仕事をしていました。

この回答への補足

なるほど・・
手を抜いているのに関わらず、職人さんたちはコツを心得ているので、視聴者にはそれがわからないんですね。

でもゴールデン枠はやっぱり素人から見ても、もっているであろう巨額の予算からしても、絵が止まりまくっている気がします。ケチらないで映画並みのクオリティーに仕上げれば、視聴率アップにもなるかもしれないのに。DVD化されてからの売上にも影響するはず。

予算あるところは、迷わず京都アニのような、高品質を約束してくれる制作会社になぜ頼まないのでしょう???

補足日時:2007/10/06 04:59
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時間がないというのも、一つの要因だと思います。



最近のアニメは、企画の立ち上げから放送までの期間が半年というものも多く、とにかく時間がありません。
各種設定(キャラ設、美設、色設、他諸々)の立ち上げが遅いと、原画さんがレイアウトに取り掛かりたくても出来ないという現象が起きてきたりします。
総作監がこだわりの強い方だと、総作監さんのところでチェック待ちのカットが山積みになっていて、その後の作業がさらに遅れるということもざらです。

「監督=スタッフをまとめる人」という体制で動いている制作会社の場合は、時間との兼ね合いで泣くところは泣いてくれたりもするので(ある程度の仕上がりでOKを出す、こだわる部分とそうでない部分の一線を明確にする)、クオリティが一定のところで安定したりもするのですが‥‥。

基本、「スタッフをまとめる人」はプロデューサーの方が多いので、制作元(アニメ会社)のプロデューサーの力量次第でクオリティは上がったり下がったりもします。
どんなに時間が無くても、自社のスタッフは定時に帰し、下請けの会社には無茶な注文ばかりするようなプロデューサーだと(実際、そういう人は実在します)、そのうち、どこの下請け会社も仕事を請けてくれなくなり、結果、作画の質をうんぬん言えないようなところにしか頼めなくなり、クオリティが下がっていきます。
噂では、監督やスポンサーに土下座をして謝ったプロデューサーもいるそうです。
こういう体制の会社では、監督も一時雇われ的な感じなので、あんまり強く言えなかったりもするそうですよ。

ご参考まで。

この回答への補足

業界の生々しい内情教えていただき、大変ありがとうございます。

しかし思わざるを得ないのは、なぜ時間がないのでしょう。

なぜ最初から、ゆとりを持ったスケジュールを考えないのでしょうか。

文面からは、最近になってスケジュール期間が、昔よりも更にタイトになったというニュアンスですが、なぜ悪化したのでしょうか。

作品によって、人をまとめる役目をするのが、監督であったり、プロデューサーであったり変わるというのは、大変興味深いです。テロップからは見えないことですよね。

自分はてっきり、プロデューサーというのは、お金集めや、ジブリの鈴木さんみたいにマーケを行うような、外向きの役割をしている人だと思っていましたが、アニメは違うのですね。

アニメ制作会社そのものではなく、アニメ制作会社のプロデューサーにより、クオリティーの差が出るというのも、すごい参考になりました。

いまのところエンディングテロップを見つづけてたどり着いた結果が「アニメ制作会社によって、作品の品質が決まる」ということでしたが、それは間違いだったのですね。

同じ制作会社でも、すごく悪い品質や、超高品質のものがあったり、そのプロデューサーや下請け会社により、まちまちなのですね。

今後テロップをもう少し気をつけて見てみます。

すごい情報ありがとうございます

補足日時:2007/10/06 05:26
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作画に関しては、技量のある作画スタッフをどれだけ押さえられるかだと思います。

海外に外注するにしても、問題の無い作画スタジオであれば品質の劣化は防げますし。
原画や動画の枚数や作画単価に関係してきますから予算が閉める要因は大きいでしょうが、監督や作画監督の人望や指揮能力も重要だと思います。

現在のアニメーションにおけるビジネスモデルとしては、複数の関連商品をスポンサーサイドから売ることで成立させるのではなく、DVDにて資金調達をすることが多いようですね。単価が上がり、売り上げも厳しい状況が続く以上、今後は資金の調達方法など模索している制作会社も多いようですよ。

変わった例かもしれませんが、サンライズ作品の「巨神ゴーグ」という作品があります。放映枠の関係で半年開始が延期されたため、第1話放映時にはほとんど全話の制作が完了していた珍しい例です。
監督・キャラクターデアサイン・作画監督などを兼任していたガンダムで有名な安彦良和氏の集大成的な作品で、TVアニメとしては作画の荒れがほとんどない稀有な例としていまだに語り継がれています。この作品は、前述のスポンサーの製品の売り上げは悪くなかったようですが、ロボットアニメというよりも少年が主人公の冒険アニメ的な作品だったため、アニメファンの評価が高い割には商業的には成功したとはいえないという評価です。でも、監督の人望&管理能力のためかスタッフの技術の結晶として、20年以上経った今でも話しの種になります。

作品の品質は、管理者とスタッフの力量、それを支える予算で決まるということですね。敏腕プロデューサーなら、計算して予算から依頼する制作会社を決定するでしょうね。

この回答への補足

詳しいお話ありがとうございます。

予算が占める要因はやはり大きいようですが、それだとどうしてもわからないことがあります。

例え深夜アニメのDVD売上が大きいとしても、ゴールデンタイムでつくスポンサー料は、桁違いに大きいと思うのですが、いかがでしょう。詳しい金額は知りませんが、ゴールデンタイムのCM枠は巨額だと聞いています。いくら深夜アニメのDVDが売れるといっても、まったく届かないのではないでしょうか。

それなのにむしろ、ゴールデンタイムのアニメよりも、深夜アニメの方が、ずっと品質が高いことが多々ありますよね。

巨額が動くゴールデンタイムのアニメを制作するのであれば、最初から品質が保証される例えば京都アニメーションのようなところに頼めばよいと思うのですが・・・

最近、アニメのエンディングテロップに出てくる制作会社を気をつけてみているのですが、いつも品質の高い制作会社、いつも品質の低い制作会社って、やっぱりあるような気がします

*例えば、とんがったロゴのArtLand(だったかな?)は、いつも可もなく不可もなくといった出来のが多いような・・

補足日時:2007/10/05 18:04
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