厚生年金の在職老齢年金での標準報酬月額は前年度?

在労の受取額の計算の基準となる「標準報酬月額」とは、現在の標準報酬月額です。

ポイントになるのは、60歳定年後、再雇用されるのか、或いは定年延長により現在の給与水準で60歳以降の継続されるのか、です。
一般的な会社では、再雇用される場合が多いはずです。
この場合は、60歳で一旦会社を退職することになりますから、厚生年金保険の資格を喪失し、同日で再取得することになります。
そのため、標準報酬は、再取得時に、今後の見込み額を基準とした額に変更されます。
従って、59歳時の標準報酬、ということにはならないはずです。

60歳台前半の在職老齢年金の支給停止額に関わる質問だとお見受けします。

基本月額が支給停止開始額(28万円)以下か超えるかの計算で、
総報酬月額相当額とは標準報酬月額＋(その月以前１年間の賞与額/12)であってます。
この総報酬月額相当額に加給年金額を除いた老齢厚生年金の額を足したものが基本月額になりますので、
総報酬月額相当額が低い方が年金額の支給停止額が低くなります。

継続して厚生年金の被保険者である場合、7月1日現に使用される事業所において、
標準報酬月額等級は(随時改定がない場合)4～6月の3ヶ月分の報酬額により決定されます。
この定時決定は9月分の報酬から変更され翌年の8月まで適用されるものです。

厚生年金保険法上の報酬とは税制上の報酬とは異なり交通費や社宅も含まれます。
一般的には給与明細に標準報酬月額が記されることはまずないです。
厚生年金保険料の額から逆算して標準報酬月額等級を出すことはできます。

H19年8月までの厚生年金保険料率はJR社員、JT社員、坑内員、船員を除き
146.42/1,000ですので被保険者負担分1/2の73.21/1,000となります。
保険料×73.21/1,000≒標準報酬月額となりますので試算してみてください。
ちなみに9月からは149.96/1,000に引き上げられます。

>標準報酬月額＋（その月以前１年間の賞与額÷１２）を総報酬月額相当額となっていますが、この標準報酬月額は給与明細に書かれている(前年度)ものでしょうか？

給与明細は、発行する会社にある程度裁量があります。書いてあるのが本当に「標準報酬月額」かどうかわかりませんので何ともいえませんが、厚生年金（在職老齢年金を含む）の金額の計算で使用するのは、「標準報酬月額」ではなく、「平均標準報酬月額」です。厚生年金に加入してから受給権を取得した時点までの平均なので、59歳の標準報酬月額ではありません。

>59才時の標準報酬月額ならば結構高くなってしまい.

　働いている時点での最新のもだと思います。
通常４，５，６月の平均給与から決めて１０月に見直します。
　天引きは１ヶ下月遅れなので１１月から、見直しとなります。
また、３ヶ月の給与平均が２等級以上差が出ると、臨時に見直します。これも５ヶ月後から反映します。