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高村薫さんの『晴子情歌』と同時期に発売された
野崎六助さんの『高村薫の世界』という評論本なのですが、
この本の内容でどうしてもわからない部分があるのです。
それは、合田三部作(『マークスの山』『照柿』『レディ・ジョーカー』)
に登場する合田雄一郎の義兄・加納祐介に関する記述です。
120頁に「この二人の間には平凡な友情や同性愛的な感情はない」
というようなことが書かれているのですが、
私は『レディ・ジョーカー』の終章(435頁)を読んだ時に、
ずっと合田三部作開始直後から、
義兄の合田に対するそういう同性愛的な愛情があったのだと感じ、
それを前提にして、
『マークスの山』や『照柿』『レディ・ジョーカー』のそれ以前の部分の
義兄の描写について自分なりの解釈を改めて持ったのですが、
今回『高村薫の世界』を読んで、
その解釈が間違っていたのか、という疑念を持ち始めました。
現在、合田三部作の解釈にちょっと悩んでおります。
合田三部作及び『高村薫の世界』を読まれた方、
御意見をお聞かせ下さい。

A 回答 (1件)

私も何となくっですがmanosukeさんと同じような感じはしていました。


ところで、福田和也の「作家の値うち」を読んだことはありますか?
この本の是非はちょっと置いておいて、福田さんは「照柿」を作者の同性愛的な興味が一番あらわれている作品、と言う意味のことをオブラートに包んで言っていた気がします。
で、『高村薫の世界』ですが、私は「ふうん」と言う感じでした。
たとえ評論家が言っていることであっても、一冊の本を100人が読めば100通りの解釈の仕方があっていいと思います。そこに読書の意義があると思うからです。
あと、余談ですが、ある著名な作家(・・・山田詠美さんだと思うが定かではない・・・。ちなみさらに関係ないが、山田さんは高村薫さんを薫さまと呼ぶほどのファンだとエッセイに書かれていました・・・)が、自分の小説が入試問題の題材になって、そこに主人公に心情について述べられた4択があったそうなんですが、それを解いたときに、自分は読者に、このどれかが正しいとは言いたくない、どれもが正しいと思っている、というようなことを仰っていました。
って、私が書くと説得力がないのですが、とにかく、高村薫のそのトコロは微妙なトコだと思うし、その微妙さが作品の厚みでもあると思うので、「こうである」と誰かが言っても、自分の感じ方を大切にしたいなあと思いますね。
・・・長々と書いちゃいました(笑)。
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この回答へのお礼

御丁寧に有り難う御座居ました。
『高村薫の世界』は、私からすると結構意外な視線での批評が多く、
正直驚いていました。
確かに読書は千差万別の感想があってこそ、面白いものですよね。
御意見、本当に有り難う御座居ました。
ただ、折角ですから他の方の高村作品に対する御感想も
おききしてみたいなと思いますので、
回答締切りはもう少し後で、という事にさせて頂きたいと思います。
御了承下さいませ。
本当に有り難う御座居ました。
sima777様の御意見をおききして、ちょっとホッとしております(笑)

お礼日時:2002/06/28 21:31

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