プロが教えるわが家の防犯対策術!

現在、大学生です。映画プロデューサーの仕事に興味があります。
映画プロデューサーを育成する大学院として「映画専門職大学院大学」という学校がありますが、プロデューサー育成に大学院が求められている理由は具体的に何でしょうか?http://www.toho-univ.ac.jp/index.html
就職して職務経験を積んでプロデューサー職に就く道とどのような違いがあるのでしょうか?
また、大学新卒者がこのような学校に進学して、就職後いきなりプロデューサー職に就くことはあるのでしょうか?
学校見学に行きましたが、第一期生の方が1年次在学中(2006年4月開校)とのことで、少し突っ込んだ質問や、詳しい就職状況などは分かりませんでした。
映画関係のお仕事をされている皆様、詳しく教えて下さい。
宜しくお願い致します。

A 回答 (2件)

すみません。

再回答の書き込みが遅れました。

業界への就職の現状がいまいちわからないんですけど、一般的な企業とは違うので、学校を卒業して即就職=安定した収入ってことはまず望めないと思います。
関連企業そのものが少ないのが主だった理由なのと、会社の定款には”映画製作”と入れてあっても、リスクも大きいので手を出せない映像プロダクションはかなりありますし。

映画の興行形態はちょっと変わってまして、製作会社が作って、そのまま映画館へ掛けて上映ってことはほとんどありません。上映までに配給会社、映画館の所有者(興行系の会社)、それに宣伝関係の会社などなど、関連企業が多々絡んでくるので、製作したものの製作会社の儲けがあまり出ないのが普通なんです。
そんなわけで自社製作だと数千万から億の制作費を回収するには大変なんで、作りたい映画を思うように作れないというのが邦画界の実情です。

最近はアメリカのように邦画も場合によっては”投資の対象”にもなってきているので、市場調査から企画を立てて異業種と手を組むなど計画的に製作をすることが、プロデューサーのこれからの役割なのかもしれません。
思うにこのようなビジネスマンとしてのプロデューサーの育成が邦画界には必要な気もします。
ただアメリカとの合作をやったことがありますが、日本の映画作りの現場ってやっぱ違うんです。主要なスタッフは大半が職人気質で、アメリカのように契約に従って降板してもらうってことはめったにありませんし(というかそうしたら現場は破綻する可能性が大きいです)、投資対象にもなるといって大手銀行が制作費を工面してくれるわけじゃないですし。
ハリウッドの映画制作は国策という面も持ち合わせていて、実に多くの関連会社が存在しています。製作費が何らかのアクシデントでオーバーした場合に保障してくれる”製作完成保険”やプロデューサーが人気女優の誕生日に何を贈ったらいいのか見繕ってくれるコンサルタント会社なんてのまであるんです。
参考にロバートアルトマン監督がハリウッドのプロデューサーらの手の内を面白おかしく暴いた「ザ・プレイヤー」という作品を見てみると面白いですよ。
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B6%E3%83%BB%E3%83 …


ボクの勝手な考えですけど、年齢的にもそういった学校で学ぶのもいいんじゃないかと思います。
実質的な製作の現場へ出ることは、卒業してからも出来ますし、たとえばアルバイトで製作助手的なスタッフをしてみてもいいと思います。
現場でしか学べないことは多々あるでしょうけど、その逆で若いうちに学校でしか学べないこともまた多いんじゃないでしょうか。

この回答への補足

ご回答内容、大変参考になりました。お礼申し上げます。

補足日時:2007/03/22 13:43
    • good
    • 0
この回答へのお礼

二度目のご回答頂き、誠に有り難うございます。
なるほど。製作会社の儲けがあまり出ないことに、業界の厳しさがあるのですね。
先日、日本で、邦画が洋画の興行収益を超えたというようなニュースがありましたが、制作費を回収する面で、邦画界の実情というのは厳しいのですね・・・。映画業界がなぜ大変なのかということがよく分かりました。
日本も、これからは、コンテンツ産業の時代ということで、国策でやってほしいですよね・・・。
「ザ・プレイヤー」、是非見てみたいと思います!!

>最近はアメリカのように邦画も場合によっては”投資の対象”にもなってきているので、市場調査から企画を立てて異業種と手を組むなど計画的に製作をすることが、プロデューサーのこれからの役割なのかもしれません。
思うにこのようなビジネスマンとしてのプロデューサーの育成が邦画界には必要な気もします。

なるほど。強いて言えば、将来に役立つ・・・かも?!の、映画ビジネスのマーケティング方法などの勉強といったところでしょうか。

学校に進学できましたら、映画業界目指して、アルバイトをして経験を積みたいと思います。

ご丁寧で分かりやすいご回答、本当に参考になります!!
御礼申し上げます。

お礼日時:2007/02/11 23:54

そんな学校が出来たんですねぇ。

ぜんぜん知りませんでした。
東放学園が関係しているようですが、こちらは東京放送=TBS系列の学校です。
ということで近年かなり増えた映像系の学校の中ではしっかりしているのかもしれません。

学校の話はさておき、卒業して即プロデューサーというわけにはまずいかないと思います。
これがハリウッドだったらビジネスシーンでは主従関係が明確なので、即プロデューサーってこともあるかもしれませんけど、日本の映画製作の現場ではなかなかそうは行きません。

プロデューサーの仕事のひとつに予算の管理がありますが、企画や仕上げなどの予算の管理は出来ても、もっとも掛かるお金の変動の激しい”撮影現場”の予算管理はかなり現場の体験を積まないと出来ません。
また現場を知らないプロデューサー(大手会社の社員プロデューサーなど経験が無い方たちも実はいます)は、とかくスタッフから疎まれますし、クレジットロールにはプロデューサーと名は載るものの、監督やカメラマンさえ、そのプロデューサーの顔を知らないってこともあります。
そんなわけで”いきなりプロデューサー職”はまず難しいと思いますよ。

学校でどんな内容を学ぶのかはよくわかりませんが、グローバルな企画を実現できる、ビジネスライクなプロデューサーの育成を目指しているのではないかと思います。
最近松坂投手の争奪戦でヤンキースとレッドソックスのジェネラルマネージャーが頻繁に日本のTVに出てましたけど、メジャーリーグのGMは大半が大学で経営学を学んだ方たちだそうです。子供の頃野球少年だったとか、野球が大好きだとかいうわけではなく、”球団の経営”にビジネス的な興味があるってことなんだと思いますけど、これと同じで、映画学校で育成するプロデューサーも”ビジネスとしての映画作り”に力を入れるんじゃないでしょうか。

就職状況に関してですが、一般的な”求人”はまあ無いと思いますよ。映画を作っている会社自体少ないですし、大手映画会社が社員を募集してもプロデューサー職とは限りませんし、ある程度実績のある映画製作会社がプロデューサー募集なんて求人をしているところは見たことがありません。

この回答への補足

ご回答頂けないと思っていたので、ご丁寧なご回答、大変嬉しく思います。有り難うございます。
この機会に、もう少し質問させて頂きたいことがあります。申し訳ありませんが、宜しかったらお願い致します。

>卒業して即プロデューサーというわけにはまずいかない
ということですが、
isoiso0423様でしたら、大卒→映画プロデューサー大学院卒で、強いて言えばどのような職種があると思われますか?
(★大学新卒と同じ扱い。あるいは、★民間企業で一般的に敬遠傾向にある”文系大学院卒”。★今の業界の状況では、現場知らずのプロデューサーということで採用に至らない。etc・・・)
ちなみに、この学校は平日は夜学なので、業界関係、異業種含む社会人の方が6~7割。私と同じパターンの、大学新卒直後の進学者が3~4割在籍しているそうです。
強いてメリットを言えば、映画ビジネスに関する経営学をかじれるということなのでしょうが、ビジネスライクなプロデューサーと一般的なプロデューサーとの違いはどのようなものなのでしょうか?
また、”ビジネスとしての映画作り”ブームは今後やってきそうですか?
素人の質問ですみません。
宜しくお願い致します。

補足日時:2007/02/04 02:59
    • good
    • 0

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!