質問

質問者:gruyere お気に入りの俳句、短歌を教えてください。
困り度:
  • 暇なときにでも
白鳥は哀しからずや空の青海のあをにも染まずただよふ 

             (若山牧水)


この句を最初に読んだ時、(もちろんその言葉の意味はわかったのですが)あまりピンと来なかった記憶があります。でも最近この句をふと目にしたとき、とても心に響くものを感じました。多分自分の身に起こったいろいろな出来事や経験がそうさせたのではないか・・と思います。

皆さんにも、日々の生活の中で思わず口ずさんでしまうようなお気に入りの俳句や短歌はありますか?。もしあればひとつふたつ教えていただければと思います。

そして、なぜその句が好きなのか、また背景などもおありになればお書き添えいただければと思います。

よろしくお願いします。

※お礼は遅れぎみになると思いますが、必ず書きますのでご了承頂ければと思います。
質問投稿日時:06/10/11 20:19
質問番号:2466058
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回答

良回答20pt

回答者:Lioh 前に「人に逢いたい気持ち」と「夢で人に逢いたい気持ち」
を詠った回答をした者です。
なぜ、そのような歌に惹かれるのか、その事についても回答したくなりまして。

普段、友人達に心配されて、
「さみしくはないの?」と聞かれても、「さみしくなんかない(>_<)!」
「大丈夫なの?」と聞かれても、「大丈夫(>_<)!」
と強がってしまいます。
なので、あまり「さみしい」とか「逢いたい」とかは、滅多に表に出す事はありません。
その言葉を口にする事で、リミッターが外れてしまうのが怖いのかもしれませんね(^_^;)★
親しい友からも「甘えるの、下手くそだよね〜(^_^;)」と心配されてますけど。
暴走しがちな気持ちが、好きな相手に向かいすぎて嫌われるのが怖いんです。
好き過ぎて、気持ちに余裕がなくなりそうなのも、また怖くて(^_^;)。
本だの写真だの、趣味などで集中力を使い果たすぐらいでちょうどいいようです。
自分でなかなか言わない気持ちを代弁してくれているようで惹かれるのだと思います。


あと他にも気になった歌があったので、再度回答に参りました。
今回は「花」に関する歌と、
「現代の歌の歌詞」に似た雰囲気の歌についてです。


●「花」

昨年は、「花」に関する質問に回答したり、
普段の休日に「花」を写真に撮ったりと、「花」も好きです。
万葉集の中には、花に関する歌もかなりあります。見返していて、いいな♪と
改めて思ったものを下記に挙げますね。

1、わが屋前(やど)の 毛桃の下に 月夜(つくよ)さし 下心良し うたてこの頃 (1889)

(訳)家の庭先の桃に月明かりがさして、とても心地いいね〜♪

ちなみに「毛桃」というのは、桃の花も差しますが、女性を意識している事を暗に示している言葉だそうです(*^.^*)♪
恋をして、ふんわかした気持ちで、桃の花をながめているんですかね〜。


2、久方(ひさかた)の 月夜(つくよ)を清(きよ)み 梅の花 心開(ひら)けて 我(あ)が思へる君(1661)

(訳)空の月もきれいだし♪ほころんだ梅の花みたいに、私も心を開いて、あなたの事を想っているよ♪



3、何すとか 君をいとはむ 秋萩の その初花(はつはな)の 嬉しきものを(2273)

(訳)嫌いになれるわけねえだろ。秋萩の初花を見るように、逢えば嬉しいんだからさ。


4、あしひきの 山桜花(やまさくらばな) 一目(ひとめ)だに 君とし見てば 我(あ)れ恋ひめやも(3970)

(訳)山に咲く桜を、病気にならずに、約束どおり一緒に見る事ができたなら・・・。「こんなに桜を楽しみにしていたんだ・・・」って、気がつかなかったのかもしれないね・・・。

これは、訳にも説明をほうりこんであります(ぉぃ)が、病に臥せった大伴家持が詠んだ歌です。「いつでもできる」と思っている事でも、できなくなってやっと気がつく・・・大事な事って、結構ありますね〜(^_^;)。



5、橘は 花にも実にも 見つれども いや時じくに なほし見が欲し(4112)

(訳)橘は花も実も見るのが楽しい♪いつもいつも見ていたいな♪


●「現代の歌の歌詞」

あと、「現代の歌の歌詞」と似た雰囲気の歌を見つけては、
悩んだり、喜んだり、考えたりする事って似ているのかもしれないな♪
と思いまして。下記に、その中のいくつかを挙げますね。
まるっきり同じというわけではないので、微妙にニュアンスが違うものもありますが、
そのズレも含めて、楽しんでいただけたら幸いです(^_^;)。


1、人もなき 国もあらぬか 我妹子(わぎもこ)と 携(たづさ)ひ行きて たぐひて居(を)らむ(728)

〜時のない世界へ二人で行きたい 愛だけをただずっと見つめて〜
相川七瀬「Lovin’ You」


2、我が背子(せこ)は 物な思ひそ 事しあらば 火にも水にも 我がなけなくに(0506)

〜ああ風よ吹け ああ雨よ降れ その気になれば 何もつらくない
ああ情熱が火をふいて どうにもとまらない〜
山本リンダ「どうにもとまらない〜ノン・ストップ・バージョン〜」


3、我妹子(わぎもこ)に 恋ひつつあらずは 秋萩の 咲きて散りぬる 花にあらましを(0120)

〜いつでも君の笑顔に揺れて 太陽のように強く咲いていたい
胸が痛くて、痛くて、壊れそうだから
叶わぬ想いなら せめて 枯れたい〜
L’arc en Ciel「FLOWER」



4、我が背子と ふたり見ませば いくばくか この降る雪の 嬉しくあらまし(1658)

〜雪原の大地に 二人きりの吐息が舞う
つないだ指先に 大切な気持ちを覚えたよ〜
L’arc en Ciel「Winter,fall」



5、真木の上に 降り置ける雪の しくしくも 思ほゆるかも さ夜(よ)問へ我が背(1659)

〜降り積もる思い出より貴方を愛してる 
立ち止まり うずくまった私を見つけて〜
GLAY「つづれ織り」


6、相見ては 恋慰むと 人は言へど 見て後にぞも 恋まさりける

〜いつもの改札で「またね」と手を振って
見えなくなる 僅かな時の中でさえ
もう逢いたくなるよな 激しさ〜
GLAY「LAYLA」


7、我(あ)が心 焼くも我なり はしきやし 君に恋(こ)ふるも 我が心から(3271)

〜JEALOUS BEAST!I’m in the mirror!!〜
GLAY「嫉妬」



8、今さらに 何をか思はむ うちなびき 心は君に 寄りにしものを(0505)

〜あなただけ見つめてる 
出会った日から 今でもずっと
あなたさえそばにいれば 他になにもいらない〜
大黒摩季「あなただけ見つめてる」



9、笹の葉に はだれ降り覆ひ 消(け)なばかも 忘れむと言へば まして思ほゆ(2337)

〜君がつぶやいた「もうダメかな・・・」
その時 二人の中を 風が吹き抜けた〜
オフコース「夏から夏まで」

蛇足だとは思いますが、前に他の回答者様が回答された歌について、です。
「瀬を早み 岩にせかるる滝川の われても末に あはむとぞ思ふ」」
これはアニメ化もされている漫画「シティ・ハンター」で、題材に使われた事もありました。
離れ離れになった恋人どうしが、この歌が刻まれた鏡をお互い、大事に持ち続けている話です。再会を望んでやまない恋人の気持ちがあらわれている、いい歌ですね。切ないですけど・・・。


長々と失礼しました。
それでは失礼します。
種類:回答
どんな人:一般人
自信:参考意見
回答日時:07/02/06 12:21
回答番号:No.23
この回答への補足Liohさん、再度のご回答ありがとうございます♪

「なぜそのような歌に惹かれるのか」・・その背景についてお教えいただき光栄です。m(__)m


「さみしい」とか「逢いたい」とか普段口に出せないから、だからその気持ちを代弁してくれる歌がお好きなんですね♪

でも「さみしい」とか「逢いたい」っていう気持ちをがまんしている・・・そんな人って魅力的だと思います。きっと自分のことより相手の気持ちを思いやれるから・・・なのではないでしょうか・・。

本や写真など趣味で集中力を使い果たす・・・なるほど、そんなところから芸術って生まれてくるのかなぁ〜^^。



●「花」


1、わが屋前(やど)の 毛桃の下に 月夜(つくよ)さし 下心良し うたてこの頃 (1889)

毛桃って何か惹かれる言葉です。女性の肌の産毛も連想します^^。

私は「桃の花」が好きです。桜とも梅とも違うところ・・・そして漢字も音感も好きです。(←ちょっと意味不明な表現ですが・・)

この言葉があるだけで、ふんわりした気分になれますね〜♪



3、何すとか 君をいとはむ 秋萩の その初花(はつはな)の 嬉しきものを(2273)

秋萩を見つめるようにうれしい・・・なんて奥ゆかしい、素敵な表現なのかなと思いますね〜♪



4、あしひきの 山桜花(やまさくらばな) 一目(ひとめ)だに 君とし見てば 我(あ)れ恋ひめやも(3970)

こちらは一転して情熱的な歌ですね。病に臥せるという悪条件が人間の感覚を研ぎ澄ませるのでしょうか。そんな背景も興味深いです。

>できなくなってやっと気がつく

・・・う〜ん、そんな深遠な気持ちを三十一文字に込められる・・・やっぱりすばらしいです♪



5、橘は 花にも実にも 見つれども いや時じくに なほし見が欲し(4112)

これはほんとに橘の実&花のようにストレートで可愛い歌ですね。大好きです。
この回答へのお礼●「現代の歌の歌詞」


短歌と現代の歌の競演・・・これはLiohさんならではの素敵な思い付きですね♪


1、人もなき 国もあらぬか 我妹子(わぎもこ)と 携(たづさ)ひ行きて たぐひて居(を)らむ(728)

一曲目はノリのいい相川七瀬さんですね。

恋人同士には二人以外はもう何も要らないという気持ちは昔も今も変わらないんですね〜。



2、我が背子(せこ)は 物な思ひそ 事しあらば 火にも水にも 我がなけなくに(0506)


>ああ情熱が火をふいて どうにもとまらない

こ、これは笑ってしまって、コメントが〜…;



3、我妹子(わぎもこ)に 恋ひつつあらずは 秋萩の 咲きて散りぬる 花にあらましを(0120)

>叶わぬ想いなら せめて 枯れたい〜

この部分がぴったりですね。そして題名も「FLOWER」・・・
よくよく聴けばとても深〜い歌詞だったんですね〜。短歌もこの歌も・・・


4、我が背子と ふたり見ませば いくばくか この降る雪の 嬉しくあらまし(1658)

♪降りそそぐ雪は優しく笑顔包むから
僕は永遠を願った・・・ですね♪



GLAYはあまりよく分からないので、ここでしばしLiohさんが熱唱されている姿を想像・・^^♪

(でも6、相見ては 恋慰むと 人は言へど 見て後にぞも 恋まさりける・・

改札で手を振ったあとはとても寂しくなるんですよね・・・この気持ちわかります。)



8、今さらに 何をか思はむ うちなびき 心は君に 寄りにしものを(0505)

大黒摩季さんのきっぱりした歌い方を想像すると短歌にも説得力が出ます!



9、笹の葉に はだれ降り覆ひ 消(け)なばかも 忘れむと言へば まして思ほゆ(2337)

健気な雰囲気のある短歌ですね・・・

最後はもちろんオフコースで・・・

♪明日になれば〜 愛はまた繰り返す〜



花好きのLiohさん、短歌と音楽の融合の夕べ、ありがとうございました。とっても楽しかったです。短歌を見てそれにぴったりのフレーズを見つけられるなんてすごいです。・・特に3のL’arc en Cielさんの歌の類似にはびっくりでした。

また、これからもいろいろ教えてくださいね〜♪


※シティーハンターの話は知りませんでした。鏡に刻まれてあるってロマンチックですね。教えてくださってありがとうございました♪m(__)m。

回答

良回答10pt

回答者:itab 時間があれば(現代の)歌集とかをパラパラとめくるくらいで、ほとんど「みそひと文字」は知らないのですが質問者さんのとても気持ちの良いお礼に誘われてやって来てしまいました。
も、もちろん回答もみなさん素晴らしくて・・・。

なにぶん浅学でがさつな自分です。みなさんがご回答されているような古めかしい歌や言の葉に想いを忍ばせるような俳句短歌は(極めて)苦手です。
(と、先に弁解しておいてと・・)


◆友がみなわれよりえらく見ゆる日よ 花を買ひ来て 妻としたしむ
                           石川啄木

お気に入りといえるのかどうか自分でも分からないのですが、数年前妙に切なくしてくれた一首です。
実は、この歌をパクって・・・もとい引用して
※友がみなわれよりえらく見ゆる日よ 【きみなら如何にと ネットに尋ねる】
などという質問をしようとしたことがあります。
『あなたなら、こんな心境の時にどうしますか?下の句を考えてください』

結局この問いは、自分がもっと惨めになりそうだったのでお蔵入りにしました。
そんな時は人に頼ったりするべきではありませんよね。
質問者さんならどう答えられるのでしょう・・。

ともかく、現代にも(いや現代であれば余計に?)通ずる、低く垂れこめた雲の切れ間から見える青空のような一首ではあります。



◇ふり向けば手をふる父母の背景に夕やけの空放射にのびて

これはいかに短歌にお詳しい質問者さんでもご存じないですよね。
私の作品ですから・・。(大汗;)

たくさんの名歌が寄せられる中、ひとつくらいはこんなのが紛れ込んでても良いかなと、勝手に超拡大解釈して隅の隅におこうとしています。
プロがプレイするサッカー場で缶けりをする子どもを見るような目で見ていただければ幸いです。(ぇっ、そんなに可愛くない!?・・^^;)

父母そろって見送ってくれたのは、あの時が最初で最後だったと思います。
秋祭りの日だったかな。
ずいぶん歳とったなー。手を振ってさよならとかしてくれたことなかったんですけどね。
バックにはふるさとの夕焼け空。ほんとは別々に見たものなのですが(微汗;)、思い出の中では何故か重ね合わさってしまったもので・・。
親孝行というものを何一つ出来なかった私ですが、反省というか・・、口ずさめばなにかしらの供養になるのかもとの思いを込めて。
とんだお目汚しでした、ご容赦下さい。m(_ _)m


最後に、(お気に入りをひとつふたつとのこの問いのルールには反しますが)大好きな住宅顕信の自由律を一句おかせて下さい。

◆背中丸めてねむる明日の夢つつんでおく

      失礼しました。
種類:回答
どんな人:経験者
自信:参考意見
回答日時:06/10/25 20:46
回答番号:No.15
この回答への補足itabさん、ご回答頂きどうもありがとうございます。

>質問者さんのとても気持ちのよいお礼に誘われて・・・

こちらも素直に受け止めさせて頂いて・・・ありがとうございます。♪


◆友がみなわれよりえらく見ゆる日よ 花を買ひ来て 妻としたしむ

・・・回答者さまが、石川啄木を選ばれたのは、正直意外でした。(どうしてかって訊かれると答えられないのですが・・・)

友がみなわれよりえらく見ゆる日よ・・・この句はなぜか上の句だけ憶えていて私もときどき口ずさむことがあります。この歌を口ずさむときはやはり落ち込んでいる時・・。欠点を引き算していけば0(ゼロ)を軽く超えてマイナスになってしまう自分の存在・・。もう自分はこの世に必要ないのではないかとさえ思うとき・・。

この歌を口ずさんで、啄木さんと共鳴して・・・そして少し立ち直るのかもしれません。


(私の場合は友が皆われより偉く見えることが多すぎて、もう慣れっこにもなっているのですが・・。)


そしておっしゃる通り・・下の句はその人によって違うような気がします。

啄木さんの「花を買ひ来て妻としたしむ」というのは、やはりすばらしいなと思います。男の人と花という組み合わせが、絶妙な気がします。この社会で生きていくことの厳しさとそれとは全く違う世界の対比・・。やさしい花に常に自分を無条件に支持してくれる妻と共にしたしんでいる情景を思い浮かべるとこちらまでほっとさせられる部分があります。そして同時に(ある種の)切なさもこみ上げてきます。


私の場合はどうかなと考えてみたのですが、


◆友がみなわれよりえらく見ゆる日よ 遠回りして 月を眺める


というのを考えてみました。

自分が沈んでいる姿を誰にも見られたくない・・。だから少し帰り道を遠回りして(短時間で)気持ちを落ち着けて立て直して、そしてただいま〜と元気に家に帰る・・・。そんな日常を詠んでみました。

いろんな人の答えも訊きたい気がします。

(↓下へ続きます↓)
この回答へのお礼◇ふり向けば手をふる父母の背景に夕やけの空放射にのびて

(なぜかこの歌は知っていたような気もしますが・・)


思えば父と母が二人揃って見送ってくれるということは自分の記憶を遡ってもなかなかないことのように思います。そんな記憶が一度でもはっきりおありならば、とても幸せなのではないのかな思います。

ひとの脳裏に焼きついた記憶というのは写真より鮮明で確かなものであるような気がします。笑顔の父母・・秋祭り・・放射状の夕焼け・・。時間差はあったとしてもそれが合わさって一つの記憶になるというのは一番心を正確に表しているのではないか、そんな気がします。そしてそれを自分の歌として言葉として表せる人は羨ましくも素敵です。平成の啄木様、これからもたくさん歌を詠んで行ってくださいませ。m(__)m


◆背中丸めてねむる明日の夢つつんでおく

私も大好きな住宅顕信さんの句ですね。顕信さんの句は淋しさを詠んだものが多いですが、根底にはどこかふうわりとした希望や明るさがあるような気がします。顕信さんは病床のベッドで夢をつつんでおられたようですね。itabさんは今どんな夢をつつんでおられるのでしょうか。


itabさん、ルール破りなご回答どうもありがとうございました。itabさんの人生を少しだけ垣間見させて頂いて、とても新鮮でした。♪
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