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おなじ「さいご」でも、『最後』と『最期』がありますね。
意味は汎用的に終わりを表す『最後』に対して、『最期』が、人生の終わり・死に際という限定的な使い方ですけど、「いちばん終わり」を表す点では共通していますよね。

すると、『最後』という言葉は「最も後」で、漢字の意味はよく分ります。
でも、『最期』は、成立ちが理解しにくいです。
「期」が人生を表しているなら、『最期』では「最も人生」という妙な意味になってしまうし、意味からすれば『終期』という漢字あたりなら、まだ近いかなとも思います。

どなたか、この『最期』という言葉の成立ちについて、教えていただけないでしょうか。

A 回答 (11件中1~10件)

(船といえば)


『戦艦大和ノ最期』 の 「最期」 はまちがいだから 「最後」 にしろなどと申すつもりは、毛頭ありません。

付け焼刃で検索をしてみたところ、漢字で書かれた 「最期」 は、 「平家物語」 までさかのぼることができました。ただしそのテキスト (日本古典文学大系) は、近世に成立した写本によるものです。オンラインで読める 「源平盛衰記」 (国民文庫本) では、興味ぶかいことに、それがすべて 「最後」 になっています。臨終、死を意味する 「さいご」 は、現代の慣用を度外視するならば、どちらの漢字でもかまわないはずです。この用法の古いものは平安後期の 「浜松中納言物語 巻四」 にみえるそうですが、あいにくとひらがなです。

あらたにたふとかりし人の御さいごなれど (国語大辞典)

「今昔物語集」 (日本古典文学大系) では、今日もしかすると 「最期」 とも書かれそうな2箇所で、 「最後」 とあります。

最後ノ時ニ臨ミテ (巻十ニ 第卅ニ)

其ノ女最後ニ法花経ヲ読ミ奉テ失ニケレバ (巻三十一 第七)

「末期」 については、どの辞書も版で押したように謡曲の 「隅田川」 をあげています。これはつまり、 「末期」 のほうが新しいことばだとかんがえてもよいのではないかとおもいます。

「この期におよんで」 の 「期(ご)」 は、 「時」 という意味で平安中期からみられるそうですが (「後撰和歌集 191」)、 「最期」 という意味でつかわれるのは謡曲の 「土蜘蛛」 までくだらなくてはならないようです。

以上、明確な結論をみちびくものではありませんが、参考にしてください。

あてにならない個人的な意見としては、No.5 garamond さんの論旨に基本的には賛成しつつ、 「さいご」 に 「最後の時 [ 期 ]」 という意味で 「最期」 の漢字をあてたのでは、とかんがえます。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。詳しく調べていただいて、恐縮です。
勿論、「最期」を「最後」に改めようなどという意図は、私にも全くありません。

「平家物語」にさかのぼって「最期」が使われていた可能性と、「源平盛衰記」では「最後」となっていた可能性と、双方あり得るようですね。

「今昔物語集」が「最後」と書かれているというのは、かなり興味深いです。この例は、今であれば「最期」と書かれるべき文章ですね。

「末期」という使い方は、「人生の末」ですから不自然さは感じませんが、この「期」も元来は単なる「時」を表す使いかだったというのも、別の意味で興味がわきます。

自分なりにも、皆さんのご回答を参考に、色々な資料を当たってみようと思います。

お礼日時:2006/09/19 21:09

人生って、「幼年期」「少年期」「青年期」「中年期」「壮年期」「老年期」というふうに分けることができると思うんですけれど、死ぬ間際が最期、ということになる気がします。


なりたちとは違うと思いますが。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

「最期」の「期」という言葉は、確かに人生を分割した表現なんでしょうね。

お礼日時:2006/09/21 20:28

(乗りかかった船で)


「最後」には「最期」のような「いのちの終わり」の意味がないでしょう。
「最後」よりも「最期」が、味もふくらみもある言葉なんです。
間違った言葉だなんて。あいた口が。
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この回答へのお礼

度々のご回答、ありがとうございます。

「最後」より「最期」の方が、味もふくらみもある言葉であるということは、確かに同感です。
そういった言葉を否定しようというつもりは、全くありません。
言葉の成り立ちが知りたいだけですので、宜しくご理解をお願いします。

お礼日時:2006/09/19 20:55

川島のボクシングを見ていたので補足のこといま気がつきました。


出典は、
大修館「新漢和辞典」です。
「最期」という言葉になにもおかしなところはありません。

この回答への補足

皆様のご回答を拝見して、辞書に載っている使用例を当たってみました。

「最上・最小・最大・最中・最古・最早・最低・最初・最近・最前・最後・最恵国・最悪・最善・最終・最期・最愛・最新・最勝」
更に、ネット検索で新たなものを探して追加してみますと、
「最右翼・最奥・最下・最強・最近親・最敬礼・最高善・最純・最少・最深・最盛・最多・最たる・最長・最適・最年少・最年長・最果て・最頻値・最要・最用・最手・最合い・最寄り」

この中で「最期」以外に、「もっとも、一番」という意味で使われていない可能性があると思われるものを調べてみました。
 「最中」たけなわであるとき
 「最合い」共同で一つの事をしたり一つの物を所有したりすること
でしたが、「最合い」は「催合い」が元々のようですので、除外されますし、「最中」も、どちらかと言えば「もっとも、一番」が近いと思えます。

となると、「しめくくり」の意味での使用例が見当たらず、やはり腑に落ちないんです。

この中で、「もっとも、一番」以外の使い方という解釈が出来るものがある、ないしは他にこんな事例がある、というものを、もう少し当たってみます。

尚、せっかくのご回答を拒否する意図での補足ではありませんので、その点をご理解いただき、また色々とご指摘いただければありがたいです。

補足日時:2006/09/19 20:50
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この回答へのお礼

補足に対してご回答いただきまして、ありがとうございます。

大修館「新漢和辞典」はまだ見れていませんが、#7の方へのお礼に書いてあるような意味が書かれている辞書がありました。

お礼日時:2006/09/19 20:38

手元の漢和辞典で「最」を引くと、


取りまとめる。締め。総計。
といったような意味もあるようです。

人生という期を締める時、などというニュアンスで使われたのかもしれません。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

4種類ほどの辞書を調べた途中経過としては、「もっとも、一番、最上」以外では、「すべて、おおかた、完了」という意味が出てきました。
ご回答の「取りまとめる、締め」は、これに類しているようですね。

「人生を締める」、「人生の完了」ということで、「最期」の意味らしくなりますね。

ただ、こういった意味で使われている例が「最期」以外に見当たらないのが、やはり腑に落ちないのですが。

お礼日時:2006/09/19 20:10

再再度です、



辞書の引き方微妙に間違えた、
国字の意味を見ないといけなかったのに…、
「最」[まことの]で「期」[約束の日時]で、
「一生」の真の期日という事かな、
辞書の引き方を勉強しなきゃな、とほほ(自嘲)。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

辞書によっても違いがあるようですね。私の持っている辞書類には、「最」に「まことの」という意味がありませんでした。
私なりにも、もう少し色々な資料を当たってみます。

お礼日時:2006/09/19 20:01

誤って出来てしまった言葉です。


「最」の後には大小、前後、善悪など形容詞の類が来なければなりません。
「期」は純然たる名詞です。
“最時”がおかしいように“最期”もおかしいのです。
「最後」と「末期(まつご)」を混合したものと思われます。

いちおう市民権を得てしまったので、
「非業の最期を遂げた」
「もののふのの最期を見よ」
「父の最期を看取る」
のように「死」を指す名詞として使われるときは許容されてよいでしょう。

一部に、“死に関わるときは、たとえ「ラスト」の意味でも「最期」と書くべきだ”と言う人がいますが、賛成できません。

「これが彼の最後の言葉だ」
「最後の瞬間まで苦しそうな顔は見せなかった」
のような「最初の」の対義語としての「最後の」を「最期の」に直す必要はないと思います。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

謝って出来た言葉だとすると、よく分ります。
なにせ、『最期』以外には、「最」をこのように使った例が思いつかなかったので、ちょっと不自然すぎる感じが拭えませんでした。「最時」という使い方も初耳でした。

>「最後」と「末期(まつご)」を混合したものと思われます
というのは、ありそうなことですね。

まあ、市民権を得てしまった言葉を否定するつもりはありませんが、本当はどうだったのかが知りたかったので、ご回答は大変参考になりました。

因みに、もし誤用であればいつ頃の時代からそうなったのかも、興味がありますね。

お礼日時:2006/09/18 18:53

再度です、



> この上なく

この上なくひとまわり、一周満タンで、意味を成すし、
この上なくまちうける、必然なものとして、意味を成すし、
何が不自然と思ってらっしゃるのか解らない。
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この回答へのお礼

再度のご回答、ありがとうございます。

私の日本語感覚ですと、「この上なくひとまわり」という表現も、「この上なくまちうける」という表現も、いずれも文法的に成立しないと思うのです。
言い換えて、「この上なく一周」とすれば、不自然さが明らかではないかと考えます。

お礼日時:2006/09/18 18:44

最後はまだ後があるのです。


でも最期は後がありません。
つまり「人の死」「解体される船」「スクラップにされる自動車」と
もうあとがないのを最期と言います。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

「最後」は後がある、「最期」は後がない、という意味の違いは分るんですけど、「最」+「期」では構成されている漢字からは、意味が成り立たないように思うので・・・

お礼日時:2006/09/18 18:02

「最」には「しめくくり」という意味があります。


「最期」はその意味での「最」です。

この回答への補足

すみません、私の持っている辞書や語源解説の本には、「最」に「しめくくり」という意味が出てこないんですけど、宜しければ出典を教えていただけないでしょうか?

補足日時:2006/09/18 17:40
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

補足の件も、宜しくお願いします。

お礼日時:2006/09/18 18:04

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