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 最近日本語では地名をできる限り現地読みしようとしていますが、欧米の言語においては日本語ほどそういう意識がないように思われます。もちろん自分の言語に無い音の発音は簡単に発音できないからそれに近いものになるというのは分かるのですが、例えばドイツのMuenchen(ウー・ウムラウトが出ないので便宜上ueと書きます)が英語ではMunichになり、オーストリアの首都はドイツ語でWienなのが英語だとVienna、イタリアの都市も、VeneciaがVenice、FilenceがFlorence、TorinoがTurin。この「トリノ」ぐらいなら、英語でも発音できるように思いますが、最初のToをTuに変え、きっちり最後のoを落として発音しやすくしています。このような他国の地名の読み方は、どのようにして決まったのでしょうか?各国政府が決めているのかな?

A 回答 (4件)

>日本語では地名をできる限り現地読み


→残念ながら、そうなっていない地名が少なからずあります。
古くから関係した国では、使ってきた慣例が多くあります。
遠くにあるなじみのない現地語の地名などは直接伝わらないでしょう。
ただ、最近は各国の外務省などがガイドラインになると思います。
大使館の相手国での表示などです。でも全ての市町村は無理でしょう。

地名ではないですが、通貨 EURO は、ドイツ語で[オイロ]、イタリア語
で [エウロ] など発音が違うのが当たり前の感覚です。欧州中央銀行
が単複同形と指定してますが、いくつかの国では完全には守られて
ません。間違っていてもずっと使っていれば正しくなるのが言語です。

・日本語(カナレベル)で原語になってない国
× デンマーク   → ◎ Danmark ダンマルク
× スウェーデン → ◎ Sverige  スヴェーリェ
× ノルウェー   → ◎ Norge   ノルゲ
× アイスランド  → ◎ Island   イスラント
× スペイン     → ◎ Espana   エスパーニャ
× ポーランド   → ◎ Polska   ポールスカ
× ギリシャ     → ◎ Ελλαδα  エラーザ
× オランダ     → ◎ Nederland   ネーデルラント
× オーストリア   → ◎ Oesterreich   オースタライヒ
× エストニア   → ◎ Eesti     エースティ
× リトアニア   → ◎ Lietuva   リエトゥヴァ
× ハンガリー → ◎ Magyar(orszag) マジャールオルサーグ
× セルビア   → ◎ Srbija  スルビヤ
× クロアチア   → ◎ Hrvatska  フルヴァツカ
× アルバニア   → ◎ Shqiperia   シュチペリア
× アルメニア   → ◎ ハヤスタン
× グルジア     → ◎ サカルトヴェロ /[英] Georgia ジョージア
× エジプト    → ◎ マスル(ミスル) 
× モロッコ    → ◎ アルマグリブ
× メキシコ    → ◎ メヒコ
☆ フィンランド は内国語のスウェーデン語名で英語も一致しますが、
多数派の内国語フィンランド語では Suomi スオミ です。
上の多くは、英語名からですが、オランダはポルトガル語名から、
グルジアはロシア語名からです。

・主要都市名
× コペンハーゲン → ◎ Koebenhavn ケベンハウン   
× カサブランカ   → ◎ イッダール・イルバイダー    
× メキシコシティー → ◎ Ciudad Mexico シウダーメヒコ
× バンコク       → ◎ クルンテープ(マハナコーン・・・)
この中でもバンコクは完全な間違いのまま広まっています。
Muenchen ですが、標準ドイツ語の ch や-(i)g [ヒ] が南部の方言で
[k] があり、[ミュニーク]の英語に近くなります。日本-Japan も中国
アモイの方言からヨーロッパに伝わったものです。
香港 Hongkong [ホンコン]ですが、これは広東語で、北京語では、
Xiang-gang [シャンガン] といいます。同じ中国でもこの差です。

逆に見て、ドイツは各国でいろいろな呼ばれ方をしています。
◎ Deutschland (ドイツ)   → 日本語名はオランダ語経由です。
(a)・Germany (英), Germania (イタリア), Γερμανια (ギリシャ)
(b)・Allemagne (フランス), Alemania (スペイン)
(c)・Saksa (フィンランド), Saksamaa (エストニア)
(d)・Nemecko (スロバキア) , Niemcy (ポーランド) などスラブ系
(e)・Tyskland (デンマーク, スウェーデン, ノルウェー)
(f)・Vokietija (リトアニア)
関連して、イタリア語で ドイツ語のことは Tedesco といいます。
(a)(b)(c) は、主要民族(州)名から。アレマン族、ザクセン(族/州)。
(d) は、「知らない言葉を話す(人)」。
(e)(f) および原語は、人民の国の各国語から。
これらの分類は他の国(民族)の呼び方でもあてはまります。

固有名詞でも、形容詞 + 名詞に近いもの - New Zealand など、
new が多くの国で同じ意味の形容詞に置き換えられてます。
フランス語で Nouvelle-Zelande や Nouvelle-Caledonie など。
Great Britain が、ドイツ語で Gross-britannien になります。
ベラルーシも日本で一時「白ロシア」といってました。リトアニアでは
Baltarusija [バルタルシア] ( baltas 白い ) といいます。
また、オランダのフランス語名は Pays-bas [ペイ-バ] (低い国) で、
ほとんど普通名詞のようです。

フランスのフィンランド語名は Ranska で、発音しにくい Fr が R と
なります。ベトナム語で「日本」は Nhat Ban [ニャッ・バン] で、私の
知っている中で ニッポン に一番近い音です。

また、地名ではないですが、次のような例もあります。
・エスキモー(生肉を食べる人) → イヌイット(人々)
のように差別的表現を改善する場合はよくありますが、完璧では
ないでしょう。
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質問者さんが指摘されているように、日本では他国の地名・国名・人名を現地語に忠実に表記・発音しようとしていますね。



しかしヨーロッパの各言語では他国の地名の読み方は各国バラバラです。
その地名がいつの時代から使われていて交流があったか、あるいはなじみがなかったかによって現地での呼び名と大幅に変わることもあれば、比較的忠実な場合もあります。

たとえばMilanoは英語、フランス語ではMilan(ミラン)ですがドイツ語ではMailand(マイラント)となりますし、ジュネーブ(Geneve)はドイツ語ではGenf(ゲンフ)となり、レマン湖(Le Lac Leman)はドイツ語ではGenfsee(日本語に直訳するとジュネーブ湖)です。

外国語の名称をとり入れるときには、音が先に伝わって綴りをあとで当てはめる例と、文字表記が先でその国流の読み方をする場合があります。

ドイツ語のWienは発音はヴィーンなので英語、フランス語表記にしたViennaは現地語発音に比較的忠実ですし、逆にZurichは英語でもフランス語でも同じスペルですがそのかわり発音はズーリックとなってしまい、現地語発音にわりと近いチューリッヒと表記する日本語と異なってきます。

その点、アジアの遠い異国の町で、比較的近代になってから町の名前が伝わった東京はドイツ語・フランス語・スペイン語・イタリア語などいずれもTokio、英語圏でもTokyoは「トキオ」と発音されるので、音がそのまま読みにつながった例ですね
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この回答へのお礼

>ヨーロッパの各言語では他国の地名の読み方は各国バラバラです。
その地名がいつの時代から使われていて交流があったか、あるいはなじみがなかったかによって現地での呼び名と大幅に変わることもあれば、比較的忠実な場合もあります。
○No.2の「お礼」でも書いたのですが、どうやら、「ある国の都市名がある言語にいつ頃入ったか。その後どのように変遷したか」を追ってみるはめになりそうです。私の専門は英語とドイツ語です。例えば英語の一般の単語であればOxford English Dictonaryがすぐに頭に浮かんできたのですが、さて個々の地名まではOEDはカバーしてなかったように思います。となると、そういう事典をまず探すか、それがなければ普通の文献をちびちび眺めていくことになりそうです(ぞぞー。そもそもなぜこのような質問をしたかというと、nativeでこういう事に明快に答えてくれる人に出会えていないからなのです。私が今までであった何百人というnativeは、この質問をしたときの反応が、(1)言語によって呼び方が違うなんて、知らなかった。(2)ええ、イタリア人は"Turin"のことを"Torino"っていうの?変わってるなぁ(大体どこの国の人間か想像つくと思いますが)。(3)言語が違うんだから呼び方が違うのも仕方ないでしょ。などでした。いずれにせよ、ご教示ありがとうございました。

お礼日時:2006/04/03 02:03

>最近日本語では地名をできる限り現地読みしようとしていますが


日本語でも中国の地名は漢字を日本語読みする場合が多いですよね。これと似ています。つまり、昔から関わりが深い国なので、その間に長い歴史を通して、音が変化しながら定着したわけです。
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この回答へのお礼

>昔から関わりが深い国なので、その間に長い歴史を通して、音が変化しながら定着したわけです。
○なるほど、ありがとうございました。今度は、この変化をdiachronicallyに追いかける方法を考えてみます。

お礼日時:2006/04/03 01:47

それぞれの現地名(発音)と外国式発音の関係はそれぞれ歴史があるので一概に言えないと思います。

基本的には各言語には発音が難しい、或いは不可能に近い音があります。日本人がSP-, -tleなどの子音+子音の発音が苦手なように英語族はyamamoto、torinoなど子音+母音の羅列は苦手なようです。

地名はフェニキア、ギリシャ、ローマ時代の各民族の接触で生まれた呼び方(原住民の発音から変化する)が後にヨーロッパ各国語に取り入れられて、自国語風に発音が定着し綴りもそのように変化したものが多いと思います。

アメリカ南西部にはスペイン・メキシコ領土だった時代の名残でスペイン語名がたくさんありますが、どれも英語風に発音されています。日本人はアメリカ式発音を受け入れています(ロサンジェルス、サンノゼなど。スペイン語ではロス・アンヘーレス、 サン・ホセ)ニューメキシコ州の大都市Albuquerqueはスペイン人の名前でアルブケルケですが日本ではアルバカーキと読んでいます。アメリカ人がどう発音するのか聞いたことはありません。

未知の土地の地名は初めてその地を訪れ紀行文や報告書を書いた探検家、記者、作家などが残した名前(発音)が認知されるケースもあります。Japanなどもその例に入るでしょう。
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この回答へのお礼

>基本的には各言語には発音が難しい、或いは不可能に近い音があります。
○そうですね、最初の質問にも書きましたが、自言語 にない音は外国語学習者でないと発音が困難ですね。

>地名はフェニキア、ギリシャ、ローマ時代の各民族の接触で生まれた呼び方(原住民の発音から変化する)
が後にヨーロッパ各国語に取り入れられて、自国語風に発音が定着し綴りもそのように変化したものが多い
と思います。
○なるほど、「フェニキア、ギリシャ、ローマ時代の民族の接触で生まれた呼び方」ですか。そこまで考え
 が至りませんでした。

>アメリカ南西部にはスペイン・メキシコ領土だった時代の名残でスペイン語名がたくさんありますが、どれ
も英語風に発音されています。
○その通りですね。

>ニューメキシコ州の大都市Albuquerqueはスペイン人の名前でアルブケルケですが日本ではアルバカーキと
読んでいます。
○この都市名の発音は、偶然にも友人がこの都市出身で、何度も聞きました。このページでは発音記号が使
えないのでカタカナ標記になりますが、「アルバカー(曖昧母音)キー」で、アクセントは「カー」の部分です。

>未知の土地の地名は(中略)Japanなどもその例に入るでしょう。
○ありがとうございました。大変勉強になりました。

お礼日時:2006/04/02 09:49

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