Mハゲです

「抜け毛はI型5αリダクターゼが原因」ではありません。

M型脱毛症の直接的原因は，テストステロンという男性ホルモンの一種が5αリダクターゼ二型（ローマ数字は機種依存文字のため，漢数字を使用しています）によって還元されて出来る「ジヒドロテストステロン」という男性ホルモンが原因と現在では多くの医師や理容師美容師は考えるようになってきています。
というのは，アメリカの前立腺肥大症治療薬（5αリダクターゼ二型阻害薬）の働きによって，発毛した人が多くいたためです。
もちろん，この薬を元にした発毛剤もアメリカなどでは販売されているようです。
なお，日本国内では，上記前立腺肥大症治療薬は承認申請中であり，治験中であると思われます。
また，この治療薬の承認申請が通りますと，これを元にした発毛剤も承認申請にはいると思われます。
一部では，今年度末までに発売にこぎつけるという話も流れているようですが，実際のところはまったくわかりません。
それと，承認申請が通り，発売されるようになったとしても，要指示薬といって，医師の処方が必要になる発毛剤になるというのが，この薬をよく知る人たちの見方ですので，個人輸入などして，勝手に使用しないようにしてください。
あと，もし，使用する場合は，絶対，女性には触れさせないようにしてください。
小さいお子さんはもちろんですが，ある条件下の女性の場合でも，その発毛剤や治療薬に触れるだけで，大変危険な状態になってしまうことがあるのだそうです。

はじめから，話がずれてしまいまして，申し訳ありません。
ここからは，一応，質問に沿ったアドバイスをしていきます。

皮脂の分泌量を抑える方法ですが，特に，これと言うことはありません。
強いて言えば，脂質とビタミンEの摂取量を適正化することと，ビタミンB2の摂取量を多めにすることくらいだと思われます。
ちなみに，豚レバーや豚肉の赤身を食べますと，比較的楽に，ビタミンB2が摂取出来るようですよ。

あとは，1日以上経った古い皮脂を毛穴の中から絞り出すことくらいでしょう。
ただし，皮脂を毛穴の中から絞り出す効果のある頭皮マッサージをシャンプー中に行うようにしてください。
シャンプーだけでは，毛穴の中の皮脂まで取り除くことが出来ませんし，頭皮マッサージで絞り出しても，その一部は毛穴の中に戻ってしまいますからね。
ですから，頭皮マッサージで絞り出した皮脂は，シャンプー剤の洗浄成分が持つ脱脂力によって，取り除くようにしてみてください。
なお，そうすることで，育毛剤の効果も上がるかもしれませんし，それよりも，ジヒドロテストステロンが含まれている皮脂が毛穴の中から取り除かれる方が大きいでしょう。

現在，頭皮マッサージはされているようですが，その方法で皮脂が絞り出せるようでしたら，その方法のまま，シャンプー中に行うようにしてください。
しかし，もし，皮脂を絞り出す効果がない場合は，このサイトの質問No.1405332「正しい洗髪方法とアフターケアを教えてください」の回答No.5に書いてあるシャンプー法を紹介しておきますね。（質問No.1405332のページを開くには，このページのアドレスにある数字「1589037」を「1405332」に変えて，キーボードの「Enter」キーを押してください）

育毛剤ですが，現在，育毛剤には，大別しますと4つの種類があります。

（頭皮の）血管拡張タイプ
（毛根の）細胞分裂促進タイプ
（血管拡張と細胞分裂促進をあわせた）ハイブリッドタイプ
（毛根に直接髪の毛の材料を与える）栄養補給タイプ

実は，これら育毛剤は，O型脱毛症やそれに類する薄毛用のものばかりです。
しかし，M型脱毛症の予防としての考えの中には，「毛根を太らせることで，より抜けにくい髪の毛にする」ことがありますので，育毛剤の使用は，けっして無駄ではないと考えています。

問題なのは，栄養補給タイプ以外の育毛剤は，体内に吸収されている栄養から髪の毛の材料を得ることになるという点です。
つまり，体内に吸収されている栄養が不足していますと，育毛剤の効果がなくなってしまうと言うことです。
ですから，体内に吸収されている栄養のバランスには充分留意するようにしてくださいね。
ということで，一度，栄養士に相談すると良いかもしれませんね。
なお，栄養士に相談した場合，たいていは有料ですから，日時に都合がつくようでしたら，各市町村の保険センターなどで定期的に行われている「無料栄養相談」（たぶん，要予約だと思います）を利用してみてください。
あと，自分で調べる場合は，

日本人の食事摂取基準（2005年版）について
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2004/11/h1122-2.html
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2004/11/h1122-2a.html
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2004/11/h1122-2b.html

と

食品成分データベース
http://food.tokyo.jst.go.jp/

か

江崎グリコ
http://www.glico.co.jp/

を利用してみてください。
ちなみに，江崎グリコのホームページを利用する場合は，「栄養成分ナビゲーター」の部分をクリックしてくださいね。

ということで，栄養補給タイプ以外の育毛剤を使用する場合は，体内に吸収されている栄養のバランスがとれているのであれば，どの育毛剤を使用しても，少なくとも，現状維持は出来ると思いますよ。
ただし，発毛は難しいと思いますよ。

ちなみに，日本国内初の発毛剤であるリアップは，M型脱毛症の発毛には効果がありません。
ただし，リアップの有効成分「ミノキシジル」には，血管拡張作用がありますので，もしかしたら，育毛剤として使用することは出来るかもしれません。（逆に言えば，リアップを使用しても，現状維持がやっとだということです）
なお，リアップの発売メーカー大正製薬もミノキシジルの開発メーカーアップジョンも，M型脱毛症に対して，発毛効果がないことは，リアップの発売前から公言しています。
ですから，M型脱毛症に使用したけど発毛効果がなかったと怒っちゃダメですよ。

M型脱毛症に対して発毛効果ある発毛剤を使用したい場合は，冒頭の方に書いた発毛剤が発売されるのを待つようにしてください。
ちなみに，発売されるとしますと，万有製薬（発毛剤の有効成分開発メーカーメルク社の子会社）からですよ。