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僕は大学受験を控えている高校生なのですが物理について分からないことがあります。速度が二倍になると、その衝撃が二乗になっていくのはなぜかということを式などを用いて詳しく教えてほしいです。よろしくお願いします。

A 回答 (4件)

大学で物理を教えている者として、少し補足させて下さい。

ご質問が運動の激しさ(能力という方がより正しいが)を問われているなら、これは速度ベクトルの大きさの2乗という量で測るべきものです。運動量はこのような尺度にはなりません。
確かに、複数の教科書には、「運動量と運動エネルギーのどちらが正しい運動の激しさということはない」 旨のことが書かれておりますが、とりあえずこれは誤りと思って下さい(条件つきでこの表現に意味を与えることも可能ですが、初学者には混乱の元!)
ちゃんとした説明にはならないですが、一つのヒントとして、次のようなことを考えてみて下さい。
質量の等しい2つの小球があります。一方は時速100kmで右向きに、他方は同じ速さその反対向きに走っています。これら全体としての運動の激しさを考えてみましょう。2つは反対向きに動くから、合わせると打消しあってゼロになる-これが運動量の性格です。速度の2乗は常に正だから、全体の運動エネルギーは1個分の2倍である-これが運動エネルギーの性格です。
運動エネルギーの式の形は、運動方程式を仕事積分するときに出てきます。しかし、仕事の定義を用いなくても、運動の能力を他の形の変え、それを過不足なく取り出せるという仮定だけから、これが速度ベクトルの2乗に比例する量であることを示すことができます。大学の講義をおたのしみに、、
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「衝撃」が何を意味するかが問題で,


文意からすると stomachman さんの言われるように運動エネルギーのつもりでしょう.
運動エネルギーが速さの2乗に比例することは stomachman さんがわかりやすく
回答しておられますので,私はちょっと違った側面から回答しましょう.

物体が動いていますと何か「いきおい」みたいなものがあるわけですが,
この「いきおい」が(今の用語で)運動量をとるべきなのか,運動エネルギーを
とるべきなのか,17世紀に大学者の間で論争がありました.
今でも,力学の講義をしますとときどき学生さんから同じような質問を受けます.
さて,運動量派の代表はデカルトで,物体の衝突の時に運動量が保存されることから,
運動の「いきおい」は p=mv であると主張しました.
この考えによると,運動を変化させる原因となる力は運動量の変化として
観測されることになるわけで,ニュートンの運動方程式 F = dp/dt の直前まで
到達していたといってもよいでしょう.
もう一つの運動エネルギー派の代表はライプニッツで,
本質的に stomachman さんのおもりを落とす議論に基づいています.
運動エネルギーで議論するから mh に比例した「いきおい」とうまくつじつまが合うわけで,
運動量にすると話が合わなくなります.

両派の論争は半世紀ほど続き,vis viva 論争と言われています.

現在の視点からするならば,運動量は力の時間積分と結びついています.
すなわち,[運動量変化=力積]で,これは F = dp/dt を t で積分したものに
他なりません.
一方,運動エネルギーの関係するポテンシャルエネルギーは力の空間座標による積分
(線積分)です.簡単な例は,力が mg で距離が h なら,ポテンシャルエネルギー差は
mgh だというわけです.
ここら辺を明確にしたのはダランベールです.

まとめますと,運動量と運動エネルギーのどちらが正しい「いきおい」かというのは
意味がありません.
対称とする現象によって,運動量が主要な役割を果たしたり,
運動エネルギーが主要になったりするわけです.
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速度がk倍になると衝撃が(k^2)倍になる、と仰る。

この「衝撃」って何でしょうね。
 運動量の保存則から、力積=(ぶつかっている最中に発生する力×ぶつかっている時間) は(物が壊れたりしない限り)速さに比例します。ですから、ご質問は「運動エネルギーが速さの2乗に比例するのはなぜか?」という問いでしょうか。

 エネルギーがたんに「勢いを表す数字」であるうちは何でも良いのです。ゲームで「攻撃力1000」とか言ってるのはそういう、「たんに勢いを表す数字」ですね。
 そうではなくて、エネルギーを「保存する量」として扱うためには、エネルギーの足し算が出来なくちゃいけません。さらに、種類(運動エネルギー、位置エネルギー、熱エネルギー…)によらず、同じ尺度で測れなくてはいけない。(「保存」とは、どんな種類のエネルギーに姿を変えても、エネルギーの総和は保たれる。という意味ですから。)
 これらの要請を満たすように「エネルギー」という尺度を構成すると「運動エネルギーは速さの2乗に比例する」という結果になる。

 コップに入った100ccの水の温度を1℃上げると、熱エネルギーがその分だけ増える。
 2つのコップにそれぞれ100cc入っている水の温度を1℃上げた場合には、熱エネルギーの増加は最初の実験の2倍でなくてはなりません。足し算ができる、という要請があるからです。そのように「熱エネルギー」を定義しなくてはならない。

 位置エネルギーを熱エネルギーに変える場合、1mの高さに吊り上げたおもりが0mの高さにある水中に落ちて静止することで水の温度が上がる。この実験を2回繰り返すと2倍の熱エネルギーが発生する。1mの高さにあるおもり2つを落としても2倍の熱エネルギーが発生する。では2mの高さに吊り上げたおもりをまず1mの高さにある水に落とし、それからさらに0mの高さにある水に落とすとどうか。これも2倍の熱エネルギーが発生する。2mの高さにあるおもりを0mの高さにある水に落としても、やはり2倍である。
 かくて、高さhとおもりの質量mを使って、
(発生する熱エネルギー)=(おもりの位置エネルギー) ∝mh
であることがわかります。(∝は比例の意味です。)

 おもりを落とすのでなくても、ぶつかる直前の速度が同じなら、発生する熱エネルギーは同じです。どうやっておもりをその速度にしたかは関係がない。つまり位置エネルギーは運動エネルギーを経て熱エネルギーに変わった。
 高さhからおもりを落とすと、高さ0で水にぶつかる直前の速さはv=√(2hg) (gは重力加速度)ですから、
(おもりが高さhにあったときの位置エネルギー) = (おもりが速さv=√(2hg)のときの運動エネルギー)
が成り立つためには
(おもりの運動エネルギー)∝mh=m(v^2)/(2g)
でなくてはならない。

 以上のようにして、運動エネルギーが速さの2乗に比例することが分かります。
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式を用いる前に考えてみましょう



まず衝撃というのが何かというと力ですね
通常、作用反作用の法則やはねかえりの法則によって物体は跳ね返るのですが
その衝撃(による変形)に物体が耐えられない場合
つぶれたりするわけです。

ですから力と速度の関係を考えればよいのです。
高校生でしたら教科書などを見れば公式など出ていると思いますので
ここから導く作業はmatsumasu2001さんやってみてください。

確か教科書には2つの球がぶつかる例と
壁にぶつかる時の球に働く力の問題があると思います。
この2問を用いればとけるはずです

この回答への補足

高校で使う教科書の範囲はだいたい分かっていて、今、大学で使うような本を読んでいるのですが、運動能力が速さの二乗に比例する理由がわからないのです。高校の範囲を逸脱してもいいので、詳しく教えてください。

補足日時:2001/09/25 02:25
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