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金属、とくに金、銀を基板に蒸着して、厚さ10ナノ程度のきれいな薄膜を作ろうとしてます。

金とか銀を蒸着すると凹凸のはげしいアイランド構造になってしまいますが、こうならないようにするにはどういう工夫をすればいいのか、教えていただけませんでしょうか?

基板は、カバーガラスがいいのですが、サファイアやマイカなども使えなくはないです。
原子フラットまでいかなくてもいいです。

ちなみに、知り合いに基板を加熱したらいいと言われたのですが、これは正しいのでしょうか?

どうか宜しくお願いいたします。
文献だけでも教えていただければ幸いです。

A 回答 (4件)

というか真空蒸着で10nmをfixすることには既に成功されているのですか?



先ず蒸着で飛んでいく金属粒子が10nmφを越えていたら絶対に実現できないですよね?
逆にしっかり10nmが実現できるなら原子平坦は元から無理ですけど平坦性は大丈夫なのでは?

お使いのシステムに寄りますが現実にはかなり厳しいと思います。先ずは蒸着時にシャッターを一定時間だけ開けてデポレートを見積もります。当然蒸着開始時と終了時でレートの変化が予想されるので開けるタイミングを変えて何度か実験すべきでしょう。
蒸着源の大きさや形、置き方やボートの汚れ具合も重要です、毎回新しいのを使うのは金銭的に余裕がないと厳しいかも?
その上で蒸着源をなるべく遠くに離して大きなクラスターを付きにくくすることやむしろターゲットと蒸着源の間に障害物を置くことで直接飛んでいくクラスターを防ぐ(回折のように飛んでくるものだけで成膜)などの手法が考えられます。

言えば簡単、やれば大変と言う事で、時間がかかりすぎるので素直にスパッタなどの薄膜作成手法を用いる事をお勧めします。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

> というか真空蒸着で10nmをfixすることには既に成功されているのですか?

高さだけなら3ナノ程度にできます。ただ、その場合、やはりアイランド構造になってしまい、金属があるところと無いところができてしまいます。
10ナノでも同様です。これを平坦化したいのです。

スパッタの方が、平坦性に優れているのですか?
また、基板加熱しながらの蒸着というのは有効ですか?

お礼日時:2004/10/09 23:26

>マイカに対して金や銀は濡れるということですが、シリコン、サファイア、ガリウム砒素など半導体結晶成長でよく使われるような基板に対しては濡れるでしょうか?


>また、ある金属がある基板に対して濡れるかどうかというのはどういう文献で調べれるものなのでしょうか?経験者に聞くのが一番早いんでしょうが、経験者が周りにおりませんので。

Si、GaAsにたいしてAg、Auは濡れます。
すべての金属、基盤について一覧になっている文献などは知りませんが、論文でも検索すればすぐわかると思います。
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まず、10nm程度ですから、


工業的によく使う真空蒸着と話が違いますね。
単原子が基板にあたるようにして
MBEにしないといけません。

>凹凸のはげしいアイランド構造になってしまいますが、こうならないようにするには・・・

凹凸を避けたいだけであれば
ガラス基板の加熱だけでいいです。
アイランド構造を避けたいのであれば、
マイカ基板を用いる必要があります。

金をガラスに蒸着すると
アイランドになることはよく知られています。
薬品を使うと多少接着性がよくなりますが、
濡れません。

300度程度の温度で蒸着すれば、
表面のかなりの部分を覆う、
大きいアイランドができます。
アイランドの上は原子レベルに近いくらい
平坦になっています。
それでもアイランドですので、
谷の部分があれば、そこはガラスがむき出しです。

表面を完全に金が覆うようにしたいのであれば
マイカを使う必要があります。
マイカの001面を使うと、金、銀などは濡れますので、
完全に被覆された金の薄膜を作ることができます。
この場合も多少加熱したほうが平になります。

ガラスを加熱するにせよ、マイカを使うにせよ、
表面の汚れは問題になりますので、
溶媒での洗浄、
真空中での加熱による洗浄、
ともに念入りに行う必要があります。

UHVじゃないと無理だと思いますよ。
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この回答へのお礼

すいません、出張に出ていてお礼が遅れてしまいました。詳しいご説明ありがとうございます。

凸凹を避けたいのか、アイランドを避けたいのかというところですが、細かい凸凹を避けたいのがまず第一です。
ですから、基板加熱は一度試してみようと思っています。

マイカに対して金や銀は濡れるということですが、シリコン、サファイア、ガリウム砒素など半導体結晶成長でよく使われるような基板に対しては濡れるでしょうか?
また、ある金属がある基板に対して濡れるかどうかというのはどういう文献で調べれるものなのでしょうか?経験者に聞くのが一番早いんでしょうが、経験者が周りにおりませんので。

お礼日時:2004/10/18 02:45

読んだだけで実際に使ったことはありません(当時真空ポンプが買えなかった)。



真空蒸着にしても
微細な液体金属が高速で移動して.ター゛ゲットにぶつかり.冷やされて膜ができる
という機構で膜が作られます。

この膜は.元高温液体が低温の固体にぶつかって冷やされて固まったものですから.表面がある程度あれます。
底で考えられるのが.
ぶつかる液体金属粒の量を少なくして.中途半端に固まったときに巨大な粒がぶつかってできる表面の荒れを押さえる方法
距離を離して.ぶつかる粒の大きさを小さくしてしまう方法(代わりに細かい粒が付着することがある)
表面にふちゅくした細かい粒を加熱することで.再び溶かし.基材との合金を作り滑らかな膜にする方法
があります。

静電塗装用直流高圧は用意できた(不導体の液体を導体の基材にぶつける)のですが.真空が悪くてうまく行かなかったのです。ですから.他の回答を優先して下さい。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
(1)蒸着速度を遅くする。
(2)ターゲットの位置を遠くする。
(3)基板を加熱する。
という3つの方法が効果的ということですね。
ありがとうございます。

お礼日時:2004/10/09 23:18

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