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ちょっと聞きかじり程度にしか見た事がない十七条憲法ですが・・
有効性は否定されておらずまだ有効という見方ができるとか。
とすると「和」を貴ばないことはそれだけで(十七条)憲法違反?(@@;

という感じで十七条憲法違反を「不法行為」として訴えを提起することは可能ですか??

例えば「和を貴ばないから損害が生じた」・・・で、
709条「不法行為の要件と効果」からすると、
損害賠償してもらえる?

如何なもんでしょう?

A 回答 (6件)

私もその議論は聞いたことがあります。

面白い話ですね。

確かに似たような話があって、欧州ではローマ法が近代にまで援用されてきました。近代法もローマ法の研究から始まったのです。

刑事では援用は難しいでしょうけども、民事の特に任意法規では実定法がない場合は、契約や慣習を法として援用することが認められています。案外、このあたりなら援用できそうですね。

ただ実定法としての効力となると、怪しいですね。たとえば過去の法令がすべて正しいとなると、墾田永年私財法とか御成敗式目とか武家諸法度なども効力があるという話になります。

結局、その法令を制定した政権と現政権との継続性の問題なのでしょう。武家政権については政権が途絶えていますから問題はないでしょうが、朝廷については続いていますので、律令制の時代とか御親政の時代の法だと判断は難しいですね。

国際法の世界ではこういう場合、政権継承だとか国家継承という考え方があるのです。基本的には対外条約を継続する意思と能力があれば、いずれかの方で継承されたとするわけです。たとえばロシア帝国がソビエト共和国連邦になり、ロシア共和国になってもひとつのつながりが存在するとするわけです。もちろん国際法の理論を持ち込むことに無理はあるのですが。

日本の場合ですと、権威としての朝廷は現在まで存続しています。しかし権力としては断裂があったわけです。しかし対外的な関係が、まったく切れてしまったわけでもないんですね。国内的にみても朝廷の権威で、形式的にでも政権が認められてきたという事実もあります。欧州における法王庁のようなものですね。そう考えてくるとやはり有効性があるのかもしれません。

ただ、もし十七条憲法に有効性があったとしても、それが憲法であるならば、例にあげているように直接訴えの理由にはならないようにも思います。憲法というのは通常の法律より上位の規範ですから、直接、裁判で援用されるのは法律なんですね。その判決に憲法上の問題があるときに控訴審や上告審で法律の適用についての違憲の判断をするのです。

ですから例をあげるなら、「不法行為によって損害が生じたとの訴えを認めた〇〇地方裁判所の判決は、十七条憲法第1条の和を貴ぶべしとの規定に違反するので、違憲と判断し棄却する。」という判決を出すことは可能かという質問の方が良いのでしょうね。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

大変興味深い内容をありがとうございます。
そういう面で「朝廷」が出てくるとは予想だにしておりませんでした。

なるほど、現在の判例が違憲になる場合がもしかしたらあるかもなわけですね。

お礼日時:2004/12/05 17:38

仮に十七条の憲法が現代でも有効だったとしても、裁判規範性はありません。

要するにこの法をもって具体的に裁判所に訴え出ることは出来ないということです。
なぜならば、十七条の憲法は豪族や官人にたちの心構えを書いたものでそれはあくまでも倫理規定・道徳的規定とされていたからです。
ですから同じ憲法でも現代の日本国憲法とは違ってその下位規範である民法などをもとにして訴え出ることはできないと思います。
それ以上に役人たちの心構えをもとに訴え出るということはいわば、公務員の内部的規律をもとに我々一般国民が訴え出るということですから、これは無理だ、ということが分かると思います。

ただ、有効か無効かを聞いているのでしたらちょっと分かりませんが。
イギリスでは現在でもマグナカルタは依然として有効ですから一概に十七条の憲法は現在では無効だとは言い切れないかもしれません。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

内部規律なんですかねぇ。
なるほど。
確かに心構え風な内容ですしね。

お礼日時:2004/12/05 17:49

十七条憲法に限らず、過去の法令・詔勅などが、現憲法施行によって自動的に無効となったわけではありません。



例えば、「食糧管理令」は旧憲法下で発せられた勅令ですが、現憲法施行後もしばらく存続しました。
したがって十七条憲法を無効とするには、何らかの理由付けが必要だと思います。

現憲法の前文には、「この憲法に反する一切の憲法、法令および詔勅を排除する」と書いてありますので、これが十七条憲法を無効とする根拠といえるのかもしれないと思います。

一例ですが、十七条憲法の中の「篤く三宝を敬え」などは現憲法の信教の自由に抵触するでしょうし、その他にも、いろいろあると思います。

ちなみに、「教育勅語」も、国会の決議によって無効とされたらしいです。

武家諸法度なども、無効になっていると思います。
もし「生類憐れみの令」がまだ無効になってなかったら、大変ですよね(笑)。

参考URL:http://houseikyoku.sangiin.go.jp/column/column01 …
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

なるほど、排除するが如何に効力を持つかが気になるところですね。
「無効」ではなく「排除」ですし。

結構、江戸時代の制度はこまめに無効処理されていると聞いた事があります。
それゆえに、さらに昔の法律が残っているのだとか・・

お礼日時:2004/12/05 17:45

実効性のあるのは,せいぜい「太政官布告」


(爆発物取締罰則)くらいでしょう。
聖徳太子の政権を継承したかのように見える
政権(藤原政権)なども,憲法違反ということに
なります。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

罰則規定が特にあるわけでもなく、
訓示規定っぽいので、
憲法違反でもある意味問題ないかなぁと思ってたりします。

それこそ、過去のクーデターは十七条憲法としては違憲あつかいできそうに思えてきました。(^^;

お礼日時:2004/12/05 17:41

 有効であるということは、それを実行する組織がないといけないですよね。

で、朝廷はどこにあるのでしょうか?ないですよね。だから有効ではないのです。

 まあ、民主主義の手続きに従い国民によって十七条憲法が承認されれば、今でも有効性はあります。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

確かに実行する組織は必要と思いますが、
法を執行するのは「司法」ですよねぇ。
で、司法は現存してますが、
司法が「十七条憲法」をどう扱うか良く分らないのです。

一気に書きこみが来て大変興味深いので、
締めきりは少々遅くなるかもしれません。

お礼日時:2004/12/05 17:34

十七条憲法は現行法ではありませんが?

この回答への補足

十七条憲法の無効の規定がどこに存在するかお教えいただけますでしょうか?

有効性につきましては、「無効とする記述が存在しないらしい」というWebでの情報だけですので、無効の確証が欲しいというのが実情なのです。

宜しくお願い致します。

補足日時:2004/12/05 15:16
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