No.4ベストアンサー
- 回答日時:
>> 平凸レンズは r2=∞ より
f2 = r1/(n-1)
となって d の項が消えちゃう。直感では面をずらすと焦点も変わってくるような気がするので <<
適切な直観です、 そこで 余談で書いた「詳しいf2の場所はh2から測る」なのです。
h2 = -f2・(n-1)/r1・d/n
に上記 f2 を入れると
h2 = -d/n
すなわち、
f2の基準点の方がdに応じて変わるのでした。
図的に言うと、面1で曲がった光線が面2を通過する高さは d が大きいほど軸に近いですね、もし面2が曲面なら 高さによって曲がる角度が違いますが、平面なら どこでも同じですよね。これが f2 の式に d が居ない事と対応します。
「しかし 面2から出たあと焦点までの距離は 直感的に変わりそう」 の直観がまさに h2 の式に d が居ることに対応します。
直接は関係ないですが、参考までに「平凸レンズを球面収差最小に作る話」過去レスです。
http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=870072
参考URL:http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=870072
No.3
- 回答日時:
レンズの焦点距離の質問をたまに見ますので、少し詳しい式を記しておきます。 空気中で、球面レンズで、近軸光線(sinθ≒θが成り立つ近さ)での式です。
1.
後ろ側の焦点距離 f2 は、
1 n-1 1-n n-1 1-n d
─ = ── + ── - ──×──×─-
f2 r1 r2 r1 r2 n
です。
n はレンズガラスの屈折率
d はレンズの中心部の厚さ
r1 や r2 は球面の半径
f や r や面の番号は、光源側(左側)から順に付けます
f や r の正負は、面を基準に 像側がプラス 光源側がマイナス。(例えば両凸レンズは前面の r1 がプラスで後面の r2 はマイナス)
これらをめんどうでも守ってください。
前側の焦点距離 f1 は
f1 = -f2
です。
2.
上式は、厚さ d の項が負なので 式全体の正負をひっくり返すことができます。例えば、
両面が凸なレンズは 常識では文字どおり凸レンズ(f2が正)ですが、dが大きければ f2 を負にもできます。つまり見た目は凸レンズなのに光は凹レンズ的に曲がる。(怪しげな水晶玉もこの類です。)
近視のメガネやコンタクトレンズは両面が光源側に脹らんでおり r1>r2>0 の凹レンズですが、そのまま d を大きくするだけで凸レンズに変わります。
上式を整理すると、
1 1 1 (n-1)^2 d
─ = (n-1)×(─ - ─) + ────×─-
f2 r1 r2 r1×r2 n
となります。(この形の方が計算が楽かも。)
ここでもし レンズを表裏にひっくり返すと、第二項の分母は符合が交換されても乗算結果は変わらなさそう、しかし第一項の引き算がひっくり返ってしまいそうで 焦点距離が変わってしまう気がしませんか?w
3.
さらに、よく理科の本に出てる式は 「薄レンズ」といいまして、式を簡単にするため厚さがほぼゼロ、d=0 としたものです。上式が、
1 n-1 1-n
─ = ── + ──
f2 r1 r2
または、
1 r1×r2
f2 = ──×───
n-1 r2-r1
となります。
さらに、集光などの平凸レンズでは 片方の r が無限大なので もっと単純な式になります。
4.余談
レンズに入る光線は前面で曲がり、出るとき後面でも曲がります。これを、入る前と出たあとの2本を、まっすぐ延長して交った点を、主点 (しゅてん、原語では「最も重要な点」という意味) と呼びます。
要するに 「光はここで1回だけ曲がった」と言える場所です。
で、正確な焦点距離は、そこから測った距離です。その交差点は 図を書いて求めることができて、レンズ表面からの距離が
1-n d
h1 = -f1×──×─- 両凸では正
r2 n
n-1 d
h2 = -f2×──×─- 両凸では負
r1 n
の場所です。
正確な f1 は、レンズ前面+h1 の場所からの距離
正確な f2 は、レンズ後面+h2 の場所からの距離
となります。
両凸では両方ともレンズの中です。
d = 0 の「薄レンズ」では これらもゼロになり、よくある図(レンズの中央で一回だけ曲がってる図)になります。
なお、このほかに レンズの中心めがけて斜めに入ってきた光線がまっすぐ抜けてる図がありますが、厚いレンズではそのような光線は存在しません。その代わり、入った角度と出る角度が同じになる所が一カ所あります。そこは節点(せってん、弦が振動してる図の 腹と節(ふし)の 節と同じです、そこを通る光線を何本も書くと図的に似ますね。) この場所は、
N1 = h1 - f1(n2/n1 - 1)
N2 = h2 + f2(1 - n1/n2)
です。
n1 は光源側空間の屈折率、n2 は像側空間の屈折率。 もし n1 = n2 なら 値は主点と同じになりますが、水中と空気中 とか 高圧ガス容器内と外気 などの場合は主点と異なります。
これらで、厚いレンズの光線をかなり正確に描くことができます。
この回答への補足
みなさまわかりやすいご回答ありがとうございます m(__)n
失礼ながらまとめてお礼させていただきます!
追加でもうひとつ伺いたいのですが
レンズの片面が平らなときに曲率半径 r2=∞ となりますよね?
今厚さ d を無視できないとき、Telescopeさんの2.の式により
f2 = r1/(n-1)
となってdに依存する補正項が消えちゃうんですけど
どうしてなんでしょう…。
直感的に考えると、境界面をずらすと光路がずれて
焦点も変わってくるような気がするので
もしかして球面に近似してるための誤差かな?とも思うんですが
どこで誤差を出してるかの具体的なイメージがもてません。
もしよければ、アドバイスお願いします!
No.2
- 回答日時:
球面であれば求められます。
半径の部分が理論的な焦点になります。
両面にRが付いていますので、実際にはその半分の所が
焦点になります。(理論値)
※半径の半分が一応の焦点となります。
しかし、球面では外側の焦点は短く、軸線近くは長くなってしまいます。(球面収差)
これを補正する為、レンズは放物線の円弧になっています。
(NO、1さんの言う通りで、屈折率と言う定数が頼りになります)
但し、凹レンズの自作をなさるアマチュアの方は、
単純に球で計算してざっと算出しているようですね。
(大体この辺りに焦点が来るので)
ただ、彼らも、凸レンズは自作しません。
凸レンズは、サイデルの7収差という問題があり、
ちゃんと設計しなければまともな像を結ばないからです。
この分野は、天文計算など比較にならない程の計算が必要になってきます。
理論をクリアしてしまえば、計算する必要性が分かって来ます。
(分かってしまえば計算あるのみです)
papayumiさんの優秀な頭脳を生かして
トライしてみてはみてはいかがですか?^^
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