プロが教えるわが家の防犯対策術!

q=91590に絡んだ質問です。

『f(x,y)が(x,y)→(x0,y0)の時aに収束するとは
任意のε>0に対し、あるδがあって
|(x,y) - (x0, y0)|<δについて|f(x,y) - a|<ε
となる事である。』

が2変数関数の極限の定義である事は分かるのですが、
これって(x,y)→(x0,y0)の近付き方によらず一定値aに収束するって事ですよね?
でも例えば

lim (xy + x)/(x+y)
(x,y)→(0,0)

って先にx→0ってすると0、先にy→0ってすると1で、値が異なりますよね。
こう言うのは上の定義に当てはまらないから収束しないと考えていいんですか?これが一つ目の質問。

上の例が収束しないとすると、収束するかどうかはどう見極めればいいのでしょう?
q=91590でsiegmundさんがおっしゃっていた
(a)  |y/x| → 0 としながら,x,y → 0
(b)  |x/y| → 0 としながら,x,y → 0
(c)  |y/x| → a (ゼロでない正定数) としながら x,y → 0
で同じ値になったら収束すると判断していいのはどう言う関数なのでしょうか?
そしてそれは何故なのでしょうか?

他にどういう例があるのでしょうか?

前回のURL:http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=91590

A 回答 (17件中1~10件)

oodaikoです。

私が
>なんとなく反例があるような気がするのですが…
なんて書いてしまったので皆さんをミスリードしてしまったようです。

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<rabbieさんのNo.5の回答について。
いや恐れ入りました。完璧です。
……と最初は思ったのですが、なんかすっきりしないので良く考えてみたら
やはり根本的な問題があり、このままではちょっと具合が悪いです。
しかし幸いにもrabbieさんの回答をヒントにして対偶を示せることがわかりました。
すなわちsiegmund先生の条件(a)(b)(c)を満たすならばfは収束する。
と言う結論は正しいです。

以下rabbieさんの証明の問題点を論じつつ、それを下敷にして証明をしていきます。
なお収束点は(0,0)で考えますが、収束値は一般の実数Kとしておきます。
またlim_{(x,y)→(0,0)}f(x,y)=∞となる場合はとりあえず考えないことにします。

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まず対偶を示すためには結論部の否定命題はどんなものかを考えてみる必要がありますが
これは良く考えると結構複雑です。こういうものを考える時は論理記号で書いてみた方が
誤りが少なくなります。まず証明すべき命題の結論部は
lim_{(x,y)→(0,0)}f(x,y)=K
ですが、これを論理記号で書くと
∀ε>0,∃ δ>0, ∀ x (|x| < δ),∀ y (|y| < δ),(|f(x,y)-K | <ε)…(A)
ですね。……などと言われて同意したりしてはいけません。
lim_{(x,y)→(0,0)}f(x,y)=K という記法はあくまで論理式(A)を満たすような
Kが存在することを仮定した上でのものですから、正確には収束点Kも存在すること
を言っておかなくてはいけません。
(私もつい最近 http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=92121 で同じような
勘違いによる大ポカをやったばかりです。)
従って正確には
∃K∈R,∀ε>0,∃ δ>0, ∀ x (|x| < δ),∀ y (|y| < δ),(|f(x,y)-K | <ε)
と書かなくてはいけません。

fを極座標に変換した時は
∃K∈R,∀ε>0, ∃ δ>0, ∀ r(0<r < δ),
                (|f(r,θ)-K |=|f(r cosθ,r sin θ)-K | <ε)
となります。ところがこの命題の(|f(r,θ)-K |=|f(r cosθ,r sin θ)-K | <ε)
の部分はθによらないのですから、そのことも記述しておかなくてはいけません。すなわち
fの極座標表示による最初の命題の結論部を論理記号で書くと

∃K∈R,∀ε>0,∃ δ>0,
         ∀ r(0<r < δ),∀ θ(0≦θ<2π),(|f(r,θ)-K | <ε) …(B)

となります。
さてそうすると結論部の否定命題は

∀K∈R,∃ε>0,∀δ>0,
          ∃ r(0<r < δ),∃ θ(0≦θ<2π),(|f(r,θ)-K | >ε)…(P)

となります。
このスレッドを見ている方々には釈迦に説法でしょうが、念のためこの命題を
普通の言葉で書いておくと

〈命題P'〉任意の実数Kに対して 、ある正の実数εで
「任意のδ>0 に対して、ある θ(0≦θ<2π) と r <δとなるようなrで
|f(r,θ)-K|> εを満たすような θ,rが選べる。」
となるようなものを選べる。

というややこしいものになります。

すなわちrabbieさんの証明の最初の部分
>このとき、(x, y) -> (0, 0) の時、r -> 0 であり、さらに f -> 0 でない というのは、

>(σに依存しない)ε > 0 が存在して、任意のσ>0 に対して、
>r < σ かつ |f(r,θ)| > εを満たす点(r,θ) が選べる。

>となります。
は、論理的に正確ではありません。

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さてもう一度元に戻りますが、このスレッドで散々話題になっている
解決したい命題とはどんなものだったでしょう。

問題になっていたのはsiegmund先生の条件(a)(b)(c)で同じ値Kに収束するような
関数は極限を持つか?またその値はKか?ということです。
つまり

〈命題C〉"siegmundの条件(a)(b)(c)"で同じ値Kに収束するような関数は(0,0)でKに収束する。

と言う命題を証明すれば良いわけです。しかし"siegmundの条件(a)(b)(c)"はきちんと記述
しようとするとけっこうやっかいです。そこで"siegmundの条件(a)(b)(c)"から導けるもう
少し簡単な形の〈条件S〉を定め、その条件で同じ値Kに収束するような関数は極限値Kを
持つことを示しましょう。

----------------------------------------------------------------

極座標を使って (x,y)=(r cos θ,r sin θ)とします
〈条件S〉「任意のα(0≦α< 2π)に対して
θ→α,r → 0 と言う条件を満たしつつ(x,y)→(0,0)とすると
f(r,θ)= f(r cos θ,r sin θ) → K となる」
という条件を考えます。

この〈条件S〉はもう少し簡単に
〈条件S'〉「任意のα(0≦α< 2π)に対して
lim_{r→0,θ→α} f(r,θ) = K」
と書きかえられます。

【命題】
関数fが"siegmundの条件(a)(b)(c)"を満たしていれば〈条件S〉も満している。
【証明】
αは 0,π/2,π,3π/2 以外とする。
(x,y)=(r cos θ,r sin θ) とすると
y/x = tan θ だから θ→α は y/x → tan α を意味する。
また r→0 は(x,y)→(0,0)を意味する
すなわち
「θ→α,r → 0 と言う条件を満たしつつ(x,y)→(0,0)とする」
という操作は
「y/x → tan α を を満たしつつ(x,y)→(0,0)とする」
という操作を意味する。
よってそのとき siegmundの条件(c)より f(x,y)→ K となる。
α=π/2 または α=3π/2 の時は (b)を、またα=0 または α= π の時は (a)を
使って同様に示せる。                     ■

従ってsiegmund条件(a)(b)(c)の代わりに〈条件S〉を使い、
〈条件S〉が満たされていれば関数は極限を持つ
と言うことを証明することにします。

すなわちもう一度証明すべき命題を書くと

〈命題X〉2変数関数f(r,θ)=f(r cos θ,r sin θ)は
あるK∈Rが存在して
任意のα(0≦α< 2π)に対して lim_{r→0,θ→α} f(r,θ) = K
となるならば
lim_{r→0} f(r,θ) = K
である。 

この命題が正しいことを証明できれば、"siegmund条件(a)(b)(c)"を満たす関数は
〈条件S〉も満たしているのでやはり極限値を持つことが言えます。すなわち〈命題C〉が証明された
ことになります。

--------------------------------------------------------------------------

さて対偶を示すために、〈条件S〉もしくは〈条件S'〉の否定はどんな論理式になるかを確認して
おきましょう。〈条件S'〉は

任意のα(0≦α< 2π)
に対して
lim_{r→0,θ→α} f(r,θ) = K

でしたから、これを論理式で書くと
∃K∈R,∀ε>0,∀α(0≦α<2π),∃δ>0,
    ∀r (0<r < δ),∀θ(|θ-α|<δ),( |f(r,θ)-K |<ε)………(S'')

となります。これが〈条件S〉を表す論理式です。
従って、その否定命題は

∀K∈R,∃ε>0,∃α(0≦α<2π),∀δ>0,
       ∃ r (0<r < δ),∃θ(|θ-α|<δ),( |f(r,θ)-K |>ε)…(Q)
となります。
     
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やっと証明の準備が整いました。以下では論理式(P)または〈命題P'〉を仮定して、そこから
〈条件S〉の否定である論理式(Q)を導きます。

まず論理式(P)を満たすようなKとKに対応して決まるε>0を1つ固定します。
するとrabbieさんの証明の前半部分と全く同様にして
点列{A_n}={(r_n,θ_n)}で、あるα(0≦α<2π)に対して
lim_{n→∞}θ_n = α となりかつ
lim_{n→∞}r_n = 0 で、すべてのnについて|f(r_n,θ_n)-K |>ε と
なるようなものを選べます

(*)rabbieさんの回答ではこの段階で「この{A_n}はsiegmund条件(a)(b)(c)
を満たさないから証明できた」としていますが、先に書いたように siegmund条件(a)(b)(c)
の否定はそう単純なものではないので、まだこの段階では証明は終了しません。(*)

さてここまでの段階で示せたことをε-δ方式で書いてみると

〈命題T〉「任意の実数Kと、あるε>0に対し、あるα(0≦α<2π)が存在して
『任意のδ>0に対しあるm∈Nがあってn≧mならば
|θ_n - α|<δ かつ 0< r_n <δ』
となりかつすべてのn∈Nに対し|f(r_n,θ_n)-K |>ε となる。」

となります。
(『』の中はlim_{n→∞}θ_n = αと lim_{n→∞}r_n = 0 を論理式で書いたものです)

【命題】
〈命題T〉が成り立つならば次の〈命題Q'〉も成り立つ。

〈命題Q'〉任意の実数Kに対して 、あるε>0とα(0≦α<2π) であって
「任意のδ>0 に対して、|θ-α|<δ かつ0<r <δ かつ |f(r,θ)-K|> ε
を満たすようなrとθ(0≦θ<2π)が選べる。」
となるようなものを選べる。

【証明】
任意のKに対し〈命題T〉で存在が保証されているε,αを選んで固定する。
すると〈命題T〉の2重鍵括弧部より、任意のδ>0に対して
|θ_m - α|<δ かつ 0< r_m <δとなるようなθ_m , r_m が選べる
また〈命題T〉の
「すべてのn∈Nに対し|f(r_n,θ_n)-K |>ε」
と言う条件より、|f(r_m,θ_m)-K |>ε でもある。

そこで θ=θ_m , r=r_m と書き直せば
「任意のδ>0に対して|θ-α|<δ かつ0<r <δ かつ
|f(r,θ)-K |>εとなるようなθ , r が選べる。」
と言うことが言える。すなわちまとめると

任意の実数Kに対して 、あるε>0とα(0≦α<2π) であって
「任意のδ>0 に対して、|θ-α|<δ かつ0<r <δ かつ |f(r,θ)-K|> ε
を満たすようなrとθ(0≦θ<2π)が選べる。」
となるようなものを選べる。

すなわち〈命題Q'〉が導けた                      ■


(Q')を再び論理式として書き表すと
∀K∈R,∃ε>0,∃α(0≦α<2π),∀δ>0,
       ∃ r (0<r < δ),∃θ(|θ-α|<δ),( |f(r,θ)-K |>ε)
となります。
ですからこれはまさに(Q)そのものです。
よって
収束の否定から〈条件S〉の否定が導かれたので、めでたく〈命題X〉が証明されました。
すなわちsiegmund条件が一般に関数の収束性を保証するものであることがわかりました。 


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私も面倒なことをせず最初からこうすれば良かったですね。
位相空間やら何やら大げさな道具を持ち出してしまって
「蝿を落すのにミサイルを持ち出す」典型的な例です。
(とはいえ螺旋軌道で逃げようとしたりするようなかなりしぶとい蝿でしたが)
おかげで皆様を混乱させてしまいましたね。お恥ずかしいかぎりです。

なお今証明したのは一番最初の

関数f(x,y)が
(a)  y/x → 0 としながら,x,y → 0
(b)  x/y → 0 としながら,x,y → 0
(c)  y/x → a (ゼロでない定数) としながら x,y → 0
としたとき、いずれの場合にも同じ定数Kに収束するならば
(x,y)→(0,0)とした時のf(x,y)の極限値は存在しそれはKである。

という命題であって、y/x,x/yに絶対値をつけたものではありません。
絶対値を付けても付けなくても本質的には同値な条件だと思うのですが、
その辺りの吟味はまた今度。

P.S.
論理式で考えてみたら、収束の論理式(B)は私の回答No2で収束のための十分条件として
考えた『すべての方向から「一様」に収束する』の論理式表現でもあることに気がつきました。
つまり完全なトートロジーだったわけでほとんど無意味な条件でしたでした。ガックリ。
やはり複雑な条件は論理式できちんと表現してみることが大事ですね。

この回答への補足

そもそもsiegmundの条件(a)(b)(c)って
> (a)  y/x → 0 としながら,x,y → 0
> (b)  x/y → 0 としながら,x,y → 0
> (c)  y/x → a (ゼロでない定数) としながら x,y → 0
この(c)って特定の1つで良いのでしょうか、任意の数についてなのでしょうか?つまり
y/x → 0 としながら,x,y → 0 でf(x,y) → 0
x/y → 0 としながら,x,y → 0 でf(x,y) → 0
y/x → 3 としながら,x,y → 0 でf(x,y) → 0
であればf(x,y)は収束するとしていいのか?良いとしないと

> 関数fが"siegmundの条件(a)(b)(c)"を満たしていれば〈条件S〉も満している。

は言えないんじゃないかと思うのですが。ってことは証明全体も成り立たない事になりますが。

それより、こんな話、教えて!gooとかで初めて発見されるような話なんですかね?
多変数関数が極限値を持つかどうかの判定法なんて2~3世紀前に発見されてても良さそうな気がするのですが。

補足日時:2001/06/29 22:30
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rabbie です。



No10 への質問について。
>> この場合、原点の周りをぐるぐる回る間に、例えばx軸に無限回ぶつかるので、この交点達は、x軸上を原点に向かうので(a)の場合に含まれ
>これは一部分を取り出せばそこに関しては(a)かも知れませんがぐるぐる回りながら近付いているもの自体は明らかにy/x→0じゃないですよね。

(a)の場合にあたる、と言っているのは取り出した一部分のことだけです。この一部分は(a)の近づき方で原点に向かうので、この一部分だけを見れば、関数は(a)の場合と同じ収束値を持つ。
全体(ぐるぐる回り)の近づき方の時に関数が収束値を持つのならば、この収束値は一部分の時と同じ収束値、つまり(a)の時と同じ収束値となる。
つまり、ぐるぐる回りの時に、(a)(b)(c)の時とは異なる収束値をとるような反例は作れない、と言いたかった訳です。(背理法のようになっていて分かりにくかったですが。)

No15について。
oodaiko さんが No.16 で補足されていますが、私も一応。
>> siegmundの条件(a)(b)(c)にそれぞれ「一様に収束する」という条件をつければ
taropoo さんが引っかかっていたのはこの「それぞれ」だったのですね。これは確かに「うっかり」ですね。taropoo さんのおっしゃるとおり、

>siegmundの条件(a)(b)(c)全体に渡って「一様に収束する」という条件をつければ  (こう言う表現で良いのか分かりませんが。)
と書けば間違いないですね。気持ちではこう書いていたのだと ^^ 思います。

No.16 について
>教科書などにそのような判定法のことが書いてないとすれば、実際問題としてあまりそういう
>判定法など必要とされていないと言うことではないでしょうか。
私も手元にそういった教科書関係は持っていないので自信は無いですが、探せば位相論の入門の教科書辺りに出ているんじゃないでしょうか。練習問題にはいいと思うんですが。

この回答への補足

結論としては

> 原点を通る任意の直線をlとする。(x,y)がlに近付きつつ(x,y)→(0,0)となる時に
> f(x,y)はlによらず同じ極限値Kを持つ。

ならば

> lim_{(x,y)→(0,0)}f(x,y)=K

である。証明はoodaikoさんのNo.11。

ということでよろしいんですよね?

補足日時:2001/07/11 13:46
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この回答へのお礼

残念ながら理解できたのは半分くらいかもしれませんが、
皆さんの数学的な議論のやり取りを拝見させていただいただけでも十分楽しませてもらいました。

またの機会がありました折にはまた是非よろしくお願いします。
ありがとうございました。

お礼日時:2001/07/12 23:23

oodaikoです。


rabbieさん<
本来なら私が解説すべきところを、私よりわかりやすい解説を書いていただいてありがとう
ございます。私がまた余計なことを書いて質問者を混乱させるよりこのままrabbieさんにお任せ
してしまおうかとも思いましたが、やはりこれだけいろいろ書いてしまった以上、人に尻拭いを
させるのもナンなので…
*********************************************************************

まず重大なミスをやってしまいました。
回答1での距離の同値性についての記述
>距離dとd'が同値であると言うのは、ある定数Mがあって、常に
>d≦Md' となると言う意味です。
は私のミス。この記述は間違いです。この定義だけでは taropooさんのNo.94815での疑問
>「d≦Md'のときd'≦M'd」と言えるのか
は言えません。

正しくは

距離dとd'が同値であると言うのは、ある定数MとNがあって、常に
Nd'≦d≦Md' となると言う意味です。

でした。こうすれば別の定数M'とN'をとって
N'd≦ d'≦M'd
となることもすぐわかりますね。 またtaropooさんが疑問に思われた日本語としての
意味合いにも一致しますね。

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回答1の補足質問

> rがpへ近付く近付き方によらず収束するというのは
>>(B)「任意のε> 0に対し、あるδ_1,δ_2,…,δ_n があって
> (以下略)
>とありますが何故こう言えるのですか?私の感覚だと、rがpへ近付く近付き方によらず収束するとは
>「r = φ(t)として、lim{t→t0} φ(t) = pを満たす任意のφ(t)についてlim{t→t0} f(φ(t)) = K」
>という事だと思うのですが
結局どちらでも同じことですヨ。

taropooさんの書いた
「r = φ(t)として、lim{t→t0} φ(t) = pを満たす任意のφ(t)についてlim{t→t0} f(φ(t)) = K」
と言う条件を〈条件T〉としておきます。あとで利用しやすいように〈条件T〉をε-δ式で書いておくと

〈条件T〉
「『任意のε_0 > 0に対し、あるδ_0> 0があって |t - t0 | < δ_0ならば |φ(t) - p|< ε_0』
と言う条件を満たすならば、任意のε> 0に対し、あるδ> 0があって
『 |t - t0 | < δ ならば | f(φ(t)) - K| < ε』
となる」

となります。さて、回答No1の中で書いたように(B)と(A)の条件は同値です。
またいちいちNo1を読み返すのは煩わしいのでもう一度条件(A)も書いておきます。
(A)「任意のε> 0に対し、あるδ> 0があって |r - p | < δ ならば |f(r) - K| < ε となる」


そして〈条件T〉と(A)も同値です。
[証明]:条件(A)⇒〈条件T〉:
関数fは(A)の条件を満たすとします。
φ(t)は、lim{t→t0} φ(t) = pを満たす任意の曲線とします。
lim{t→t0} φ(t) = p というのはε-δ式で書くと、

〈T-1〉「任意のε_0> 0に対し、あるδ_0> 0があって
『|t - t0 | < δ_0ならば |φ(t) - p|< ε_0』」

ということです。さて任意のε> 0に対し、条件(A)を満たすようなδを取ります。
〈T-1〉よりこのδに対して
『|t - t0 | < δ_0ならば |r - p| = |φ(t) - p|< δ』
となるようなδ_0が存在します。従って(A)より
『|t - t0 | < δ_0 ならば | f(φ(t)) - K|=| f(r) - K| < ε』
が言えます。
------------------
〈条件T〉⇒条件(A):関数fは〈条件T〉を満たすとします。
〈条件T〉の特例としてφ(t)=p+ta (aはpを始点とする適当な単位ベクトル)
とおき、t0=0とします。

するとこのφ(t)は lim{t→t0} φ(t) = p を満たしますから〈条件T〉より

任意のε> 0に対し、あるδがあって
『 |t - t0 |= |t| < δ ならば | f(r) - K| = | f(φ(t)) - K| < ε』
となることが言えます。

またφ(t)の形から
『|r - p| = |φ(t)-p|<δならば|t| = |t - 0 | <δ』
であることも明らかです。従って
『|r - p| = |φ(t)-p|<δならば| f(r) - K| = | f(φ(t)) - K| < ε』
すなわち条件(A)が言えます。                   ■

------------------------------------------------------------------

>すると(B)⇒(B')は言えますけど、(B')⇒(B)を言うためには
>δ=min(δ_1,δ_2,…,δ_n )
>である必要があるのではないでしょうか?
これはrabbieさんがNo.14で書かれたました。
>=min(...)とするところを単純に書き間違えたのでしょう
その通りです。私のミスタイプでした。

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回答11の補足質問
>この(c)って特定の1つで良いのでしょうか、任意の数についてなのでしょうか?
当然任意の数についてです。

>多変数関数が極限値を持つかどうかの判定法なんて2~3世紀前に発見されてても
>良さそうな気がするのですが
当然のことですが数学者にsigmund条件が極限を持つかどうかの判定法となり得るか?と聞けば
すぐにrabbieさんの回答のような答が返ってくることでしょう。
教科書などにそのような判定法のことが書いてないとすれば、実際問題としてあまりそういう
判定法など必要とされていないと言うことではないでしょうか。
このことについては自信なしです。

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回答15の補足質問
>siegmundの条件(a)の段階で、上の一様収束の定義で言うベクトルaは任意ではなくなり、
>一意に決まってしまいます。それに「一様に収束する」という条件を付けるとは?という
>のが私の疑問です。
私が書いたのは個別にではなく一まとめにしての意味でしたが、
ちょっと誤解を招きかねない書き方でしたね。そもそもsigmund条件と言うのが
本質的に同じ内容のことを場合分けして書いているに過ぎないので、(a)(b)(c)などと
分けずに一まとめにして言ってしまえれば誤解の余地もなかったと思います。

sigmund条件(a)(b)(c)を一まとめにして言えば

原点を通る任意の直線をlとする。(x,y)がlに近付きつつ(x,y)→(0,0)となる時に
f(x,y)はlによらず同じ極限値Kを持つ。

と言うことです。この条件はNo11で書いた条件〈条件S'〉
「任意のα(0≦α< 2π)に対して lim_{r→0,θ→α} f(r,θ) = K」
と同じです。そして私が「一様に」と書いたのはこの〈条件S'〉における
f(r,θ)の収束がαによらず一様であると言う意味です。
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rabbie です。

時間を見つけて疑問に答えたいと思うのでまだあけておいてください。
とりあえず No.2 から。

>一様に収束するとはどの方向から近付いても同じと言う事で、(a)(b)(c)はそれぞれの方向
>から近付く事を意味していて、そもそも相反する事を言っている様に思えるのですが。

「相反する」とは「同時には成り立ち得ない」という意味ならば(他の意味はないと思いますが一応。)、そんなことはないです。たとえば、
(1)x軸に沿って近づくと f ->K
(2)y軸に沿って近づくと f ->K
の(1)と(2)が相反しないのはいいですよね、これらを同時に満たす関数 f はいくらでもあります。これらは別々の事柄をいっているだけで、「x軸に沿って近づきながら同時にy軸に沿っても近づく」といっているわけではないからです。

元に戻ると、「どの方向から近づいても」一様に、また(a)(b)(c)の近づきかたでも同じ値に収束する、ならば、... ということをいっているだけです。

ただし oodaiko さんもいっていますが、「一様に」の条件が強すぎてこれだけで関数の収束がいえてしまうので(a)(b)(c)の条件に付け足して議論することはあまり意味が無いです。

この回答への補足

> 「相反する」とは「同時には成り立ち得ない」という意味ならば

いえ、そう言う意味で言ったのではありません。ただ、oodaikoさんのおっしゃってる

> 「一様に lim_{s→0} f(p + sa) =K となる」とは
> 任意のa∈Aと任意のε>0に対しある(aによらない)δ>0 が存在し、0< s<δなら
> |f(p + sa )-K|<ε
> となる。と言う意味です。

なので、

> siegmundの条件(a)(b)(c)にそれぞれ「一様に収束する」という条件をつければ



siegmundの条件(a)に「一様に収束する」という条件をつければ
かつ
siegmundの条件(b)に「一様に収束する」という条件をつければ
かつ
siegmundの条件(c)に「一様に収束する」という条件をつければ

と解釈して良いとすると

『siegmundの条件(a)に「一様に収束する」という条件をつける』

ってどう言う事?と言うのが私の疑問です。siegmundの条件(a)の段階で、上の一様収束の定義で言うベクトルaは任意ではなくなり、
一意に決まってしまいます。それに「一様に収束する」という条件を付けるとは?というのが私の疑問です。
これが

siegmundの条件(a)(b)(c)全体に渡って「一様に収束する」という条件をつければ  (こう言う表現で良いのか分かりませんが。)

となれば、それは即ち上の一様に収束する事の2次元での表現に他ならなく、納得できるのですが。

補足日時:2001/07/05 13:40
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rabbie です。

かなり復活しました。

とりあえず taropoo さんの疑問に自分なりに答えてみます。
No.1 から、

>とありますが何故こう言えるのですか?私の感覚だと、rがpへ近付く近付き方によらず収束するとは
>「r = φ(t)として、lim{t→t0} φ(t) = pを満たす任意のφ(t)についてlim{t→t0} f(φ(t)) = K」
>(以下略)
この「」内の条件を(D)とします。

私などは「近付き方によらず収束する」というのはつまり「収束する」ということでいきなり oodaiko さんのNo.1の(A)の条件を思い浮かべていました。要するに、「近付き方によらず」と言う表現が数学的に何を表しているのか明確でなく、人によって捕らえ方が違う、ということなのでしょう。
つまり、taropoo さんは、「近付き方」をひとつ選ぶことは(D)にでてくるφという R^n からR^n への写像をひとつ選ぶことと考えて、すると(D)がでてくるのは自然なことだと思います。
また、「近付き方によらず」は「近付くのならば」ということだと考え、「近付く」は「r と p の『距離』がいくらでも小さくなる」で、「f が K に収束する」を 「f の値 と K の差がいくらでも小さくなる」と考えた場合、『距離』をマンハッタン距離で表せば(B)で、ユークリッド距離なら(A)になるのだと思います。

ただ、もともとの質問は、siegmund 条件の時に「fがKに収束する」こと、つまり(A)を示したかったはずで、「近付き方によらず」の言葉にこだわらずにそのまま(A)を考えればよかったのではないでしょうか。

ただ、(A)(B)(C)とも結局全部同値なのでどれを選んでもいいと思います。もちろん、(C)の条件を持ち出す場合は、「収束」の概念がしっかり定義されていることが前提とりますが、今回の場合はいくらでも「収束」の言葉が出てきているので問題ないと思います。でも、収束が3つもでてくる (t→t_0 の時 φ→p で、この時 f→K) ので示すのは少し面倒だと思います。

>δ=min(δ_1,δ_2,…,δ_n )
そうだと思います。(B')→(B)は自明なので、(B)→(B')を示すのに δ=min(...)とするところを単純に書き間違えたのでしょう。

>> (つまりあるt>0があって|r-p|<tとなるようなrで)
>ってtを大きく取っちゃえば近くないですよね。これは後で|r-p|→0とするよと言う予告なのでしょうか?

「あるt>0があって...である」とは、「t>0をうまく選んで...となるようにできる」あるいは「...となるt>0が存在する」と言う意味で、

>あるt>0があって|r-p|<tとなるようなrで
>g(|r-p|)≦ f(r)≦h(|r-p|)
>となっており、
というのは

t>0を、めちゃめちゃ小さくとることによって、|r-p|<t を満たす全ての r が g(|r-p|)≦ f(r)≦h(|r-p|) を満たすようにすることができ、

ということです。大切なのは、どんなに小さかろうがこの時点で t は有限の値で固定することができるということで、|r-p|→0 の場合を考える時は |r-p|<t の時だけを考えるように証明で利用します。

今回はここまでです。疑問に少しは答えられているでしょうか。
なお、引用部分は一部変更しているところがあります。

--
rabbie でした。
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この回答へのお礼

はい、お答え頂いた部分に関してはとってもすっきりしました。

他にも何名かの方に追加質問させて頂いているのですがお答えがないので、考え中なのかもうこの質問に関しては終りにされちゃったのか困惑しております。
1週間以上ご回答のない場合は終わりにされちゃったものとしてクローズしようと思います。
考え中の方、もしいらっしゃいましたら「待った」だけでも掛けて下さい。

rabbie様、分かりやすい解説、ありがとうございました。

お礼日時:2001/07/03 18:53

rabbie です。



実はものすごく久しぶりに頭を使ったせいか ^^; 熱を出して頭が働いていません。
oodaiko さん、証明を見ていただき、さらに補足していただきありがとうございます。
なのですが、書いていただいた事が全然頭に入りません。具合が良くなってから良く考えてみます。

この回答への補足

rabbieさんに失礼してちょっと場所を拝借。

一番下の方から順に疑問点等を書き始めましたのでよろしくお願いします。

補足日時:2001/06/27 00:29
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oodaikoです。

相変わらずお騒がせしております。今日気がついたのですが
rabbieさんの回答No.5は一般のKに対する証明をしようとしたものではなく、
K=0の場合についてのものでしたね。それならばこれで証明になっています。

つまりrabbieさんが証明した命題は

関数f(x,y)が
(a)  y/x → 0 としながら,x,y → 0
(b)  x/y → 0 としながら,x,y → 0
(c)  y/x → a (ゼロでない定数) としながら x,y → 0
としたとき、いずれの場合でも0に収束するならば
(x,y)→(0,0)とした時のf(x,y)の極限値は存在しそれは0である。

というものであって一般の実数に対するものではなかったですね。
つい一般の実数に対するものと勘違いしてしまって失礼しました。

また
>(*)rabbieさんの回答ではこの段階で「この{A_n}はsiegmund条件(a)(b)(c)
>を満たさないから証明できた」としていますが、先に書いたように siegmund条件(a)(b)(c)
>の否定はそう単純なものではないので、まだこの段階では証明は終了しません。(*)
なんて書いてしまいましたが、良く考えるとこの段階で{A_n}は"siegmund条件(a)(b)(c)"
を満たさない例になっていました。これも私の早とちりでした。

また一般の実数Kに対してもrabbieさんの証明で
|f(*)|> ε
と書かれている部分を
|f(*)- K|> ε
と書き直せばほとんどそのまま通用しますので、本質的にはrabbieさんの証明で完了です。

と、いうわけで改めてもう1度

<rabbieさんのNo.5の回答について。
いや恐れ入りました。完璧です。

**********************************************************************

なおついでに
>(*1)(*2)の証明はほかの人に譲ります
ということなので、この部分を補足しておきます。
実はこの部分がrabbieさんの証明のポイントであり、またこの命題が成立する
理由の本質的な部分でもあります。

〈(*2)の証明((*1)の証明も兼ねています)〉
[0,2π)を長さπである2つの集合T_{01}とT_{02}に分割する。
(具体的にはT_{01} = [0,π) , T_{02} = [π,2π)です)
{θ_n}は無限集合だから、T_{01}とT_{02}の少なくとも一方に{θ_n}の無限部分集合
(つまり部分列)が含まれる。
いまT_{02}をそのような集合とする。T_{02}から適当な点を1つ選びそれをθ'_0とする。
次にT_{02}を長さπ/2である2つの集合T_{11}とT_{12}に分割する。すると同様に
T_{11}とT_{12}の少なくとも一方には{θ_n}の部分列が含まれる。
T_{12}をそのような集合とし、T_{12}から適当な点を1つ選び、それをθ'_1とする。
(ただし θ'_1=θ'_0 であっても構わない)すると
|θ'_1- θ'_0 |< π である。
以下同様の操作を行なうと
|θ'_{i+1} - θ'_i |< π/ 2^i
となるような{θ_n}の部分列{θ'_i}をとることができる。
ところで{θ'_i}はコーシー列である。すなわち
|θ'_i - θ'_j |→0 (i,j→0)
である。よって実数の完備性より
{θ'_i}はある実数αに収束する。
θ'_i ∈ [0,2π)だから α∈ [0,2π]である。                ■
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皆さんがんばっていますね。



私の先の証明ですが、表現がおかしかったり、あいまいなところがありますが、基本的な考え方は正しそうなのですがどうでしょうか。あとでもう一度書き直したいと思います。

(a)(b)(c)の条件は、大雑把に言って(x,y)が原点に近づく時に原点に近づくよりも早く y=ax なりの直線に近づいていく、ということで、直線上だけを動きながら原点に近づくより、動きの幅がちょっとあるのでそのため条件が少し厳しくなって、(a)(b)(c)の全て近づき方で同じ収束値を取るならば、どんな近づき方をしても同じ収束値に収束するといえるようです(と思います)。

私も何とか反例を作ろうと思ったのですが、次のような過程で反例は作れないんじゃないかと思いました。

以下、(a)(b)(c)の近付き方全てで関数fがαに収束するとします。(条件A)

まず、y=x^2, y=x^(1/2), y=sin(x) のような曲線上を原点に向かって進む場合を考えました。この場合、これらの曲線は原点で接線が存在するので、この近付き方はこの接線に近づきながら原点に近づく近付き方で、(a)(b)(c)のどれかに当てはまってしまい(ちょっとここ大雑把ですが、つまり |y/x| -> 0,∞,1 等になるということです)反例にならない。(αに収束してしまう)

次に、r=1/θ (θ -> ∞)のように原点の周りをぐるぐる回りながら原点に近付く近付き方を考え、この近付き方をした時に異なる収束値βを取ったり発散したりする反例を作ろうと思いました(振動する反例はあとで考えます)。この場合、原点の周りをぐるぐる回る間に、例えばx軸に無限回ぶつかるので、この交点達は、x軸上を原点に向かうので(a)の場合に含まれ、この動き方で異なる収束値βを取ったり、発散したりすることになるので、やはり反例になりえない(条件Aに矛盾する)。
r=1/θ (θ -> ∞)の近付き方で関数の値が有限の振幅で振動する場合は、関数の値がαと有限の値(εとする)より大きく異なる部分だけを取り出すと、この部分の軌跡がやはり、なにかしら原点を通る直線に無限回ぶつかるか、ごく近くを無限回通りそうだ、ということで(かなりいいかげんですが)やはり反例になる可能性が薄そうだと思ったのです(矛盾しそう)。

ほかにも考えたのですが、どうも作れそうにないんじゃないか、と思ったわけです。

--------------------------------
下のsiegmundさんのNo9 の最後のほうで、
>すなわち,(a)の場合の内部で極限値が決まらないことになります.
のこの時点で関数は極限値を持たない、というのが答になるので、
>この例では,x^2 と y とでどちらが早くゼロに行くかの分類がまた必要です.
の分類はもう必要ないのではないでしょうか。

この回答への補足

> この場合、原点の周りをぐるぐる回る間に、例えばx軸に無限回ぶつかるので、この交点達は、x軸上を原点に向かうので(a)の場合に含まれ
これは一部分を取り出せばそこに関しては(a)かも知れませんがぐるぐる回りながら近付いているもの自体は明らかにy/x→0じゃないですよね。
(a)ってのはoodaikoさん@No.11さんの言葉を借りれば
「θ→0,r → 0 と言う条件を満たしつつ(x,y)→(0,0)とする」
という事であって、θがぐるぐる回って極限値を持たない様な近付き方は(a)には当たらないと思うのですが。

補足日時:2001/06/29 22:29
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siegmund です.



stomachman さんのご解釈のとおりです.
どうも表現が舌足らずで誤解を招きましたようで,
申し訳ありませんでした.

(a)(b)(c)の分類は,
x 軸に沿うように (0,0) へ,
y 軸に沿うように (0,0) へ,
x,y 軸に対し有限の角度で(0,0) へ,
というつもりです.

>(このぐるぐる巻き軌道はどう解釈しても(a)(b)(c)には含まれません)、

おっしゃるとおりです.
分類を尽くしていないとすると,反例があるだろうと私も思うのですが,
なかなか作れません.

> 物理には振動しながらゼロへ,というのはあまりお目にかからない
> んでしょうか?

いや,よく考えるとそんなことないですね.
アトラクターとかリミッティングサイクルとか,ありますね.
私の研究分野であまりお目にかからないだけです.
どうも今回のスレッドは私ぼろぼろですね.

ところで,今見直したら, 私の No.7 で,
stomachman さんの No.6 の反例に関するところ,
ちょっと書き損なっていますね.
一部,x と y が逆になっています.
書き散らしたメモ見ながら回答書いていたらどこかで混乱したようです.
幸い式の形からして本質的結論は同じですが,
以下のように修正させていただきます.

------------------

さて,stomachman さんの No.6 の反例
> f(r,θ)= r /sin θ (ただしsinθ=0の時はf(r,θ)=0)
ですが,この f(r,θ)は x,y で表すと
 f(x,y) = (x^2 + y^2)/y
で,x の方が早くゼロに近づけば f(x,y)→ y → 0 です(乱暴な書き方だな).
でも,y の方が早くゼロに近づくと
f(x,y) → x^2/y で,x^2 と y の(0,0) への近づき方で極限値が変わってしまう.
つまり,x,y →+0 として,
y=x^(3/2) としながら(0,0)に近づくと f(x,y)→0,
y=x^2 としながらだと f(x,y)→1,
y=x^4 としながらだと f(x,y)→∞です.
すなわち,(a)の場合の内部で極限値が決まらないことになります.

-------------------

この例では,x^2 と y とでどちらが早くゼロに行くかの分類がまた必要です.
この様に必要な分類を繰り返して尽くせばよいというのが私のもともとの発想でしたが,
私の分類では,振動したりぐるぐる巻きだったりは分類に入りませんね.
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> |y/x| → a (ゼロでない正定数) としながら x,y → 0


という、この「しながら」がすでに曲者で、今度は「x或いはyと(|y/x| -a )のどっちが早く0に行くか」が問題になるわけですね。

 一般に 「Pとしながら x,y → 0 」という表現は、Pという条件を保ちつつ、という意味なので、つい「Pはx,y → 0よりも優先される制約条件だ」と解釈してしまいました。このためstomachman No.6では(|y/x| -a )がx或いはyより早く0に近づく(より高次の無限小である)を前提にしてます。
 こう解釈すると、「 |y/x| → a としながら x,y→ 0」というのは、x,yが無限小の時には「 |y/x| = a という軌道に沿って x,y→ 0 」と同じ。すると(a)(b)(c)をまとめて「ay + bx = 0 (ab≠0, a,bは定数)、(あるいは極座標でθ=一定)という軌道に沿って x,y→ 0 をやる」と言えます。だから結局「原点めがけてまっしぐらに近づくと、どっちから行っても同じ極限が在る。けれども一様収束ではない」というズレが、適当な曲線軌道に沿って近づく場合に露呈するような例を考えていた訳です。

 ところがsiegmund先生の御本意はさにあらず。要するに(a)(b)(c)の分類は「xとyのどっちが早く0に行くか」ということを仰っていた。だからxかy が|x/y|や|y/x|と同じかそれ以上のオーダーの無限小でも良い。そういう近づき方において、xやy が0に近づくより早く(x,y)が近づくような軌道を改めて考えると(a)(b)(c)の中にも、たとえば「 x,yが無限小の時に(x^p)(y^q)=a 」というような曲線軌道が含まれる。それを含めてNo.6を見ると(a)(b)(c)の分類のうちで既に極限が定まらない。従ってこれは反例になってない。
 stomachmanはNo.3のような無限回巻き付く軌道で反例を構成しようとうんうん考えてたんですが(このぐるぐる巻き軌道はどう解釈しても(a)(b)(c)には含まれません)、どうも旨く行きません。

 物理では、たとえば特異点の周りのぐるぐる軌道に沿った積分がどうなるかなんてのは、ちょいちょい出てきそうですが、極限がどうなるか、というのはあんまり出てこないんでしょう。だから
>物理には振動しながらゼロへ,というのはあまりお目にかからない
んでしょうか?
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