プロが教えるわが家の防犯対策術!

昔の科学読み物を読んでいたらこんなことが書いてありました。

今、或るヒトが静かな海の浜辺で寝そべったまま沈みゆく太陽を見ていました。太陽が水平線の下に隠れた瞬間にそのヒトは立ち上がり、また沈みゆく太陽を見ていました。最初に見た日の入りから次に見た日の入りまでの時間は11.1sでした。さて、そのヒトの身長が1.70mのとき地球の半径はいくらになるでしょう?

というものでした。私も早速ペンを取って計算をしたのですが、答えが合いません。私の考えでは次のようにすれば良いと思うのですがどうでしょう?

まず、11.1sで地球がどれくらい回転するかを求めます。24hで2πですから11.1sでの回転角をθとすると、
θ=8.07x10^(-4)。よって、三角関数によって地球半径をrとすると、(r+1.70)cosθ=r ⇒ r=1.70cosθ/(1-cosθ)
これによるとr=5.22x10^6mとなって実際の地球半径R=6.38x10^6mから大きくずれてしまいます。私は何を見落としているのでしょうか? 地軸の傾きが23.4°であることを考慮すべきではないのかと思ったのですが、どのようにすれば良いのかも思いつきません。なんだか、ものすごく基本的な科学的洞察力を確かめられているようで居心地が悪いです。どなたか誤差の範囲内で地球半径を導出された方はご教授下さい。

A 回答 (7件)

nozomi500 さんと同意見です.



緯度をφとしますと,
(1)  R cosφ = r
になっていますから,burgess_shale さんのRとrを代入しますと
cosφ = 0.818,φ≒35゜となって.ちょうど日本の緯度のあたりです.
京都がほぼ北緯35゜です.
burgess_shale さんの話が日本のことしますと,話が合いますね.

Ryo_Hyuga さんのコメントですが,
θが小さいとき,cosθは1に近いですから,
1 - cosθ を計算すると,桁落ちが非常にシビアです.
これが分母にありますから,結果として桁落ちがrに非常に影響を及ぼします.
cosθのマクローリン展開は
(2)  cosθ = 1 - (1/2!)θ^2 + (1/4!)θ^4 + ・・・
ですから,これを使ってθ^2 までのオーダーで
(3)  r = 1.70 {1 - (1/2!)θ^2 + (1/4!)θ^4 + ・・・}/{(1/2!)θ^2 - (1/4!)θ^4 + ・・・}
     ≒3.40/θ^2
でよろしいでしょう.
あと,θ= θ=8.07x10^(-4) はラジアン単位であることにもご注意下さい.
Windows の関数電卓は「度」(deg)がデフォルトのようです.
    • good
    • 0
この回答へのお礼

やはり問題文だけから正確な値を導出することは無理だったみたいですね。詳しい解説、それから他の回答者の方への補足までして頂いて本当にありがとうございます。ところで、siegmundさんは精神分析にもお詳しいんですか? 私は古代生物にはそれほど詳しくありませんが。

お礼日時:2001/05/04 15:24

最初、紙と鉛筆をもって、計算しようとしたときは、緯度の高いところで直立している人は、地軸に垂直じゃないからな、と思いましたが、回答する時、忘れていました。

思い出させて頂いてありがとうございます。

地軸の傾きは関係ない、と書きましたが、「半径より小さくなる現象」そのものが傾きの影響ではない、ということでして、本当の半径を求めようと思えば、緯度と日付は必要ですね。

おまけ。ニューヨークは東海岸だから、水平線に夕日が沈むか?ということもあります。(以前、東京から水平線に沈む夕日が見えるか?という質問がありましたね)西海岸?
    • good
    • 0
この回答へのお礼

真っ先にご回答下さったnozomi500さんまでも引き込んでしまい申し訳なく思っています。次なる疑問は何時になるか分かりませんが、その時にはまたどうぞよろしくお願いします。

お礼日時:2001/05/04 23:22

#5を補足します.次のような式を立てました.あってるかな.



(式1) θ=2πt/(24*60*60)
(式2) cosθ=x/(h'+x)[鉛直起立時頭部Aと、Aから地軸への垂線の足Bと、太陽Sを含む平面を書いて得た式]
(式3) (r+h)^2=(x+h')^2 + {(r+h)sinφ}^2 [上記Aと、Bと、地心Gを含む平面の図を書いて得た式]
(式4) r^2=x^2 + {(r+h)sinφ}^2[上記Aと、Bと、地心Gを含む平面の図を書いて得た式]

---既知数---
t=11.1(sec)    [鉛直起立後の日没までの秒数]
θ=(tと式1から計算可能)(rad) [上記t間の地球の自転角]
h=1.70(m)    [身長]
r=6.38x10^6(m) [地球半径]
(地球半径よりも前提されている緯度にこそ関心があるのでここでは地球半径は既知としました)

---未知数---
h'=鉛直起立時頭部(A)から地軸への垂線の内、頭部と地面間の線分の距離
x= 鉛直起立時頭部(A)から地軸への垂線の内、地軸と地面間の線分の距離
φ=緯度

---捨象・仮定---
地球の公転は無視できるとしました(#5ではうっかりしました.公転を省略しています)
地心・太陽の距離は他の値に比べて遥かに大きいとしました(すると、どの緯度でも太陽光は経線に沿う西方向)に見えると仮定できます)
この観察は春分・秋分の日(すると地心・太陽間の直線は地軸と垂直になる)としました.

以上から、(使う定理は三角関数の基本公式cos^2+sin^2=1およびピタゴラスの定理のみ)

φ=40.28(度)
h'=1.586(m)
x=4867479.37(m)
を得ました.

なお、NewYorkの緯経度は、40度45分06.0秒という値がありました.
図も式も高校数学の範囲内だけでやりました.もし間違いがあったらすみません.
    • good
    • 0
この回答へのお礼

私のフトした疑問でなんだか大袈裟になってしまいましたね。未だ自分では解いてないですが、これから追ってみたいと思います。まとめてのお礼となることをお許し下さい。どうもありがとうございました。

お礼日時:2001/05/04 23:15

面白いので計算を始めました.見る間に皆さんの回答がつきました.ところで、前提されている緯度に関して、新しいことがわかりました.久しぶりに数学っぽいことをおっかなびっくりやりましたので、間違ってたらごめんなさい.でもあってると思います.



暗黙の了解なのか、回答する速度を重視されたためか、皆さんの回答は、近似解で計算されていますよね.寝ていたときと鉛直に立ったときの視点の移動が赤道面に対して斜め方向に配置されることで生じる、起立後の視点として想定すべき緯度に、ほんのわずかのずれが生じるのを無視されていますよね.

そこで、この分をも入れて(というかこれを入れたらもう終わりで他に入れるものないが)、計算式を立ててみました.その結果、この設問(American Journal of Physics)で前提されている緯度は、40.3度 であるということが、計算から判明しました.これはおそらくニューヨークの緯度でしょう.地図でだいたい一致しました.

「その緯度で直立したその人の頭部を含む赤道面に平行な面(これはその人が立っている地面上の点を含まない)」における地軸との距離とか、そういうものをあきらかにしながら計算しまいた.なにしろ11.1秒という小さな値から計算するわけだから、できるだけ正確にやろうと思ったわけです.

もし必要でしたら、計算式も書きますが、図がないと解り難いかも知れません.いずれにしても、あれ、米国にしては、35度っていうのはおかしいな?と思ったのが解消してよかったです.
    • good
    • 0

 nozomi500さんのおっしゃる通りですね。


 この問題は、春分の日あるいは秋分の日に北緯35度(南緯35度でもOK)で観測したという設定にするとうまくいきます。
 求めた5.22x10^6mをcos(35deg)=0.819で割ると6.37x10^6mとなります。
 ちなみに、どうして北緯35度なのかというと、この問題を考えたのが日本人だからだと思います。

この回答への補足

確かにそのように仮定すればより近い値が得られるのですが、私の読んだ問題は実際には英文で"American Journal of Physics"にあったものです。アメリカも北緯35°ぐらいですからやはり緯度を考慮しなければいけないようですね。それにしても緯度については一言も触れていなかったので、私がそこに書かれた文章だけで解こうとしたのが間違いだったようですね。

補足日時:2001/05/04 14:40
    • good
    • 0

はじめまして。



少し教えて頂きたいことがあります。
r=5.22×10^6というのはどのように計算されたのでしょうか?
8.07×10^(-4) << 1 より、cosθの値は1になってしまうのですが...。
Windowsに付属の電卓で r=1.70cosθ/(1-cosθ) を計算したところ
17138669831.534983・・・・・・となってしまいました。
計算違いですか?

この回答への補足

仰るとおり、確かに有効数字3桁で考えると8.07x10^(-4)radではcosθ~1となって発散してしまいますね。それでは、こういうのはどうでしょうか? 図がないと説明しづらいのですが。

最初の日の入りを見た地点をA、最後に日の入りを見た地点をBとします。このとき、Bは地面からh=1.70mだけ上にあります。
線分ABをd、地球半径をrとすればピタゴラスの定理によって、
  (r+h)^2-r^2=d^2
今、h≪rよりhの2次の項を無視すれば
  2rh=d^2
これにd=r*tanθを代入すれば
  r=2h/((tanθ)^2)
こうすれば、有効数字3桁でも
  tanθ=8.07x10^(-4)
となって地球半径が
  r=5.22x10^6m
とでます。

補足日時:2001/05/04 14:33
    • good
    • 0

 地軸の傾きは関係ないですが、その人の立っている場所が赤道上か、高緯度かで違いますね。

求めた半径は、その緯度でのその人と地軸との距離です。

 北緯45度(南緯でも)の場所であれば、半径は約0.7倍ですから。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

早速のご回答どうもありがとうございます。ということは私の書いた文章だけでは正確な地球半径を求めることは不可能なのでしょうか? 私もこれを参考にもう少し考えてみようと思います。

お礼日時:2001/05/04 13:28

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!