電磁波について

　電磁波とは、「電界」と「磁界」の変化がお互いに作用し合って、波となって伝わるものです。

電波法では3000GHz（ギガヘルツ）以下の電磁波を「電波」といいます。電磁波が及ぼす物理的な影響は間違いなくありあます。ただし、それは発生源の、ごく近辺に集中すると共に、かなり高い電界強度の場合です。電子レンジの中の水分を含んだものが加熱される現象を想像いただければおわかりですね。これから比べるとパソコン前面の影響はほとんどの場合、気にする必要はないと思われます。携帯電話の電界強度の方が格段に高いですから、少なくとも携帯電話で影響が無い場合は気にしなくていいと思います。むしろ、画面の前に長時間座っている方が、体に悪い影響が出そうです。
　日常生活における、電磁波の人体に及ぼす影響については、平成 10年10月に発表された電気学会の電磁界生体影響問題調査特別委員会報告書によれば、「通常の居住環境における電磁界が人の健康に影響を与えるとは言えない」また、米国立環境衛生科学研究所のRAPID計画報告書も「ガンとの因果関係は薄い」としています。一方、北欧ではこれとは全く反するように、免疫機能低下や白血病発症率増加などの結果が報告されています。電磁波アレルギーについては、ヨーロッパをはじめ、各国で認められる傾向にあります。
　結論を二分化する原因は、試験対象の選択方法や、調査期間が短いことなどが挙げられ、現時点では、日常生活で受ける程度の電磁波については「どちらとも言えない」グレーゾーンであるとされます。今後明らかにされるでしょう。といっても影響が出てからでは遅いし、日本では電磁波に対する規制も弱いので、気になる場合は自己防衛を取るしかなさそうです。