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ある試験で、社説の要約の問題がでるのですが、
要約のポイント、適切なやり方とかあれば、ぜひご指導ください。
字数等は今のところ指定されておらず、社説の要約、と言われているだけです。

社説もあまり読んだことがないので、とてもあせっています。
あまり時間もないのですが、何かアドバイスください。
お願いします。

A 回答 (5件)

 


「社説」というのは、実はたいへん難しいです。しかし、難しいのですが、パターンが決まっています。

その話の前に、社説には普通、題名が付いています。付いていない場合は、文章を読んでみて、自分で、これらしいと思う題名を付けてください。細かい部分はいいです。「アフガニスタンについて」とか、「パキスタン情勢について」とかだけでもよいです。

そこで、社説の構成の話になります。社説というのは、「何かを主張する文章」です。会社の見解の表明・主張ということになり、だから「社説」と言います。

この場合、こういうことを書くと混乱するかも知れませんが、「社説」に何の主張もないことがしばしばあります。そんなはずはないと、思う方がいるかも知れませんが、それは、社説を書く人の文章トリックに騙されているのです。

社説は基本構造として、

1)事実状況の提示・説明
2)それについての或る人・勢力の主張やアクション
3)上の或る人・勢力の主張やアクションが「間違い」であるという主張
4)結論らしき何かのしめくくりの文章

こういう形になっています。1)と2)が一つになっている場合や、2)がなく、誰とも分からない者に反論的に主張を書いている場合もあります。しかし、普通は、書いていなくとも、何か・誰かの主張やアクションに対し「反論」し、否定しています。

肯定している形の社説は珍しいです。また、反論はなく、ただ、自己の視点から独自の考察や主張をしている社説も珍しいです。

何故「社説」が、こういう構造になるかは、社説とは何かを考えると分かります。社説というのは、何かの社会政治的出来事について、色々な主張や意見やアクションがあるなか、自社の新聞社は、どの立場を取るかを、読者に明らかにするために書かれるものなのです。

つまり、何かの政治的社会的出来事が、1)の事実状況に当たります。それに対し色々な意見や主張があるが、2)になります。この時、自社の主張と同じ主張をしている人・勢力は取り上げません。何故かというと、そういうのを取り上げると、「社説=社の主張の独自性」が消えるからです。

すでに別の人が主張しているのか、ということであれば、社説を読む興味はなくなるでしょうし、社としての「立場表明」として弱い印象があるのです。こういう主張は我が社がしていることで、「それに追随してか」、AやBやCも似たことをようやく言い始めた、という方が、会社がその主張の先頭に立っているようで、体裁よいのです。

だから、同じ主張の意見などは、書かないのが普通です。書けば、それで「独自性」の印象が消えます。こういうことを主張しているのは「我が社だけだ」という方が、読者受けがするでしょう。嫌いな人には、何を独善をと思われても、なかなかそこまで見抜けません。文章の達人、詭弁の名人が普通、社説を書きます。

従って、ある主張を客観的に見えて、実は、勝手に歪曲したりして紹介した後、それに対する反論を書くのです。あるいは、以上のような考えアクションと違い、我が社は、こうこう考えると書きます。批判対象を横にして、それとのコントラストで、自社の主張をするのです。これが3)です。

そして最後の4)では、よく知られている普遍的な、どうとでも解釈できるような諺を出したりして、社説の「常識性・普遍性」の偽装を行います。最後のところで、常識めいたことを書くと、常識の分かっている主張だとなって、先の反論や主張も、「常識」に準じているとなるのです。

だから、社説は「嘘出鱈目」を書いていることが時にあり、また何も書いていない事があるのです。反論だけ書いて、自社の主張は何も書いていないというような場合がそうです。

政治や社会の問題には、答えがないものがあります。不快なことしか、具体的な答えがない問題があるのです。そういう時、不快な答えを述べている者の主張やアクションを批判・反論し、では、自社はどういう意見やアクションがあるのかというと、何も書いていない場合があるのです。書くと読者印象が悪くなるからです。

これは、社説の構造を分析し、説明しているので、貴方が、こういう分析や説明を、「要約」において行ってはいけません。以上のような構造をしているので、まず、事実状況の説明があり、次にそれに対するある人・勢力の意見やアクションを紹介し、それを批判・反論して、自社の意見を述べるという構造をしているということです。

最後には、「常識的な言葉」があるというのも重要です。これが結論ではないのです。一見、結論に見えるのですが。

社説は、複数の話題に分かれていることがあり、その場合、話題ごとで以上のような構造が繰り返されます。最後の「常識的な言葉」は、最後に一回になると思いますが。

従って、題名「アフガンの情勢について」だと、アフガン情勢についての事実状況の説明、ある勢力の主張・アクション、それに対する批判・反論、そして自社の主張となります。

これで要約になります。社説を読んでみて、今言った構造が当てはまるかどうか確認してみてください。大きな枠で見ると、こういう構造になっています。

従って、要約は、
1)「題名」
2)どこで(where)、何時(when)、誰に関し(who)、こういう(what)状況(how)がある。
3)それについて、誰々が、こういう主張をしている、アクションをした。
4)その主張・アクションは、これこれで間違っている。我が社は、こう主張し、こういうアクションを望む。

以上のようになります。最後の「常識表現」の部分が結論だと思うと、社説の構造を見失う可能性があります。最後に述べてあるのは「読者サービス」なのです。主張は、その前に行っているのです。

こういう風にすると、要約が造れます。新聞記事とは本質的に異なるのです。新聞記事は、1)と2)があるだけです。「これについて、誰々(例えば、警視庁)は、こう言っている」というような文章もありますが、これは反論するために入れているのではありません。これも事実状況で、「それに対し市民団体は、こう反論している」というのがあっても、これも、事実状況です。

新聞社が、自己の主張をどこにも書いていないし、新聞社が反論しているのではないのです。記事の「擬似中立性」というものがあります。

事実をどう取り上げるか、主張をどう表現するか、反論をどう表現するか、これによって、新聞社の「作為編集」が出てくるのですが、それは他社の新聞記事を読み比べると分かることがあるので、新聞一紙の記事だけでは、事実は分かりません。

社説というのは、構造を知らないと錯覚が起こる文章なのです。また錯覚を起こさせることを計算して書かれる文章です。

追加:別の構造に、「お涙頂戴社説」とでも言うのがあります。これは、或る人や勢力の主にアクションを取り上げ、褒め称えるものです。この場合、「褒めて損がない」対象で、褒めると読者が喜びそうな対象を褒めます。

「昨日逝去された、日本工芸の誰々さんは、どこ生まれで、こういう苦労をし、そしてこういう成功を収め、文化勲章も受章した。素晴らしい人であった」などという社説もあります。しかし、こういう社説の要約は出ないと思います。この場合は、要するに「褒めている」というだけです。「誰が、何をしてどうなった、素晴らしい人であった」が要約です。
 
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この回答へのお礼

ありがとうございます!
とっても勉強になりました。
社説、っというところがやはりネックですね。普通の文章でなく、社説を読みこなせる力があるか、というところを試験で問われているような気がしてきました。

教えていただいた後に、社説を数個読んでみました。おっしゃる通りの構造をしているな、と私のつたない能力でもわかりました。
要約文をいかにうまくまとめるか、は私の力しだいなので、練習していきたい、と思います。

教えていただいて、社説がずいぶん読みやすくなりました。
ほんとうに、ありがとうございました。感謝します!!!

お礼日時:2002/06/07 19:43

どなたか勉強に付き合ってくれる人がいれば、社説をあなたが読んで、読んでないもう一人の方に、その社説を説明する練習をしてはどうでしょうか。

その社説が一番言いたいこと(=主張)は何なのか、それはどうして(=主張の理由)なのか。ちょっと乱暴かもしれませんが、そうした思考と発信を練習するのもいいかもしれません。

ただ、会話表現と文章表現はスタイルが異なるので気をつけて、特に先の方がおっしゃったように、接続関係(そのなかでも言い換え、順接と逆接)に焦点をあてればいいのではないかと思います。
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この回答へのお礼

人に伝える練習は役にたつかもしれません!
頭で理解したことを言葉にして、さらに文章にする・・・
文章にするのは苦手なので、練習しだいですよね。。

がんばります。ありがとうございました!!

お礼日時:2002/06/07 19:46

基本的なことは(1)段落ごとの要旨をまとめ、それをつなぎ合わせていく訓練、必ずキーワードがどこかにあるという方法(2)当該社説の構成が起承転結(序論→本文→結論)型か結論→本論→結論型か、結論→本論→本論型かを素早く読みとり、結論は何かを把握して、それを中心にまとめる方法(3)特に、「しかし」とか「けれども」等の前に書いていることを否定するタイプの接続詞の後方に重要なことが書いているものが多い(4)同様に、「つまり」、「要するに」等の前にかいてあることをまとめるタイプの接続詞の後方に重要なことが出ているものが多い(5)社説のタイトルを見て、なぜこのタイトルがついているのかに沿ってかんがえてみる--こういったところでしょうか。

とにかく、書くこと!PC、ワープロじゃ、だめですよ。練習になりませんよ!
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
接続詞の件、参考になります。そういわれてみると、
国語の授業で逆接の接続詞に印をつけたりした記憶が・・・。
初心に帰るべきですね。
参考になりました。

お礼日時:2002/06/05 23:35

要約でとても参考になるのが新聞です。


普通(1)見出し(2)100字位の要約(3)本文となっていますよね。
まず本文を読んで(1)(2)をご自分で作ってみたらいかがでしょうか?
その後答えあわせのような感じで、新聞を確認すると良いのではないかと思います。

まず題名をつけるとしたら?と考えて一番重要なキーワードを拾います。
その後それを中心にまとめていくようなイメージで。
普通、(結論→)序段→具体例→結論となっているので、結論を押さえればいいんですけど、それが難しいんですよね。
頑張ってください。
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この回答へのお礼

なるほど!
新聞記事は参考になります!言われてみると、本文の前の端的にまとめてある部分が、いわいる要約ですよね・・・。
少しやってみようと思います。
ありがとうございました。

お礼日時:2002/06/05 23:32

社説ということで、文中なんらかの意見、主張を展開しているのが普通です。


短い文章ですが、段落ごとに区切って、その文のなかの主だった単語を拾っていき、それらをつなぎ合わせていけば要約としてまとまるのではないでしょうか。
字数としては、~200字程度でまとめるべきかと思います。
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この回答へのお礼

段落ごとの要点を捉えていく方法だと、確かにわかりやすそうです。
やってみます。
早々の回答ありがとうございます!!!

お礼日時:2002/06/05 23:29

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