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微分方程式を解くとき使うとされる、ラプラス変換法について教えてください。
できれば、どのようにするのか具体的に教えてください。
また、文献などがある場合、それについても教えてください。

A 回答 (5件)

微分方程式:x”(t)+a・x’(t)+b・x(t)=g(x)・・・(1)


初期条件:x(0)=α,x’(0)=β
を解いてみましょう

h(t)・x(t)の両側ラプラス変換をL(h(t)・x(t))≡X(s)とし
h(t)・g(t)の両側ラプラス変換をL(h(t)・g(t))≡G(s)とする
(h(t)・x(t))’=δ(t)・x(t)+h(t)・x’(t)
であるから
s・L(h(t)・x(t))=x(0)+L(h(t)・x’(t))
∴L(h(t)・x’(t))=s・X(s)-α
(h(t)・x(t))”=(δ(t)・x(t)+h(t)・x’(t))’
=δ’(t)・x(t)+2・δ(t)・x’(t)+h(t)・x”(t)
であるから
s^2・L(h(t)・x(t))=s・x(0)+2・x’(0)+L(h(t)・x”(t))
∴L(h(t)・x”(t))=s^2・X(s)-s・α-2・β
(1)式の両辺にh(t)をかけて両側ラプラス変換をすると
L(h(t)・x”(t))+a・L(h(t)・x’(t))+b・L(h(t)・x(t))=L(h(t)・g(t))
すなわち
(s^2+a・s+b)・X(s)=s・α+β+a・α+G(s)
∴X(s)≡(s・α+β+a・α)/(s^2+a・s+b)+G(s)/(s^2+a・s+b)
このあと部分分数展開と両側ラプラス変換表からx(t)を求める
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
具体的な例を挙げてもらい、わかりやすかったです。

ファーマコキネティックスで用いられる微分方程式で、これを使って解いて理解を深めたいと思います。

お礼日時:2002/04/29 00:25

重大なミスが有りましたので報告します


(h(t)・g(t))’=δ(t)・g(t)+h(t)・g’(t)
はいいのですが
(h(t)・g(t))”=(δ(t)・g(t)+h(t)・g’(t))’
=δ’(t)・g(t)+2・δ(t)・g’(t)+h(t)・g”(t)
は間違いです
正しくは
(h(t)・g(t))”=(δ(t)・g(0)+h(t)・g’(t))’
=δ’(t)・g(0)+δ(t)・g’(t)+h(t)・g”(t)
=δ’(t)・g(0)+δ(t)・g’(0)+h(t)・g”(t)
です
つまり
δ(t)・g(t)=δ(t)・g(0)
ですから
(δ(t)・g(t))’=δ’(t)・g(t)+δ(t)・g’(t)
ではなく
(δ(t)・g(t))’=(δ(t)・g(0))’=δ’(t)・g(0)
なのです

以上を元にNo.1を修正します

微分方程式:x”(t)+a・x’(t)+b・x(t)=g(x)・・・(1)
初期条件:x(0)=α,x’(0)=β
を解いてみましょう

h(t)・x(t)の両側ラプラス変換をL(h(t)・x(t))(s)≡X(s)とし
h(t)・g(t)の両側ラプラス変換をL(h(t)・g(t))(s)≡G(s)とする
(h(t)・x(t))’=δ(t)・x(0)+h(t)・x’(t)
であるから
s・L(h(t)・x(t))=x(0)+L(h(t)・x’(t))
∴L(h(t)・x’(t))=s・X(s)-α
(h(t)・x(t))”=(δ(t)・x(0)+h(t)・x’(t))’
=δ’(t)・x(0)+δ(t)・x’(0)+h(t)・x”(t)
であるから
s^2・L(h(t)・x(t))(s)=s・x(0)+x’(0)+L(h(t)・x”(t))(s)
∴L(h(t)・x”(t))(s)=s^2・X(s)-s・α-β
(1)式の両辺にh(t)をかけて両側ラプラス変換をすると
L(h(t)・x”(t))(s)+a・L(h(t)・x’(t))(s)+b・L(h(t)・x(t))(s)
=L(h(t)・g(t))(s)
すなわち
(s^2+a・s+b)・X(s)=s・α+β+a・α+G(s)
∴X(s)≡
(s・α+β+a・α)/(s^2+a・s+b)+G(s)/(s^2+a・s+b)
このあと部分分数展開と両側ラプラス変換表からx(t)を求める
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L(δ(t))(s)=1

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両側変換表:


L(a・f(t)+b・g(t))(s)=a・L(f(t))(s)+b・L(g(t))(s)
L(g’(t))(s)=s・L(g(t))(s)
L(∫(-∞<τ<t)dτ・g(τ))(s)=L(g(t))(s)/s
L(∫(-∞<τ<∞)dτ・f(τ)・g(t-τ))(s)=L(f(t))(s)・L(g(t))(s)
L(g(t-a))(s)=exp(-a・s)・L(g(t))(s)
L(g(t)・exp(-a・t))(s)=L(g(t))(s+a)
L(h(t)・t^α)(s)=Γ(α+1)/s^(α+1)
L(h(t)・cos(ω・t))(s)=s/(s^2+ω^2)
L(h(t)・sin(ω・t))(s)=ω/(s^2+ω^2)

片側ラプラス変換と違って両側ラプラス変換はこれだけでokです
簡単ですね
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解き方はnubouさんのおっしゃる通りですので、やや蛇足になりますが私は文章での補足説明をば。



Laplace変換は微分方程式の代数的解法の一つです。ある微分方程式が与えられた場合、それを直接解かずにいったん普通の方程式に変換(Laplace変換)して解き、それを再度変換して関数に戻し解を得ます。これは例えばあるかけ算をする時に、直接掛けずにいったん対数に変換してから足し算を行い、対数表(今は関数電卓でやるでしょうけど)で元に戻して積の真数表示を得るのに似ています。
このほか微分方程式を解く場合に意外と厄介な初期条件の検討を、方程式を解くのと同時に行えてしまうというメリットもあります。

Laplace変換Lは、nubouさんのおっしゃる両側Laplace変換のほかに片側Laplace変換があります。
これは1価関数f(t)があったとき
    ∞
L[F(x)]=∫F(t) exp(-st) dt
    0
などと定義され、F(s)などと表示されます。f(t)を「表関数」、F(s)を「裏関数」などと呼ぶこともあります。
実際にはこの変換を行うことはほとんどなく、代表的な関数(ステップ関数、t^n、三角関数、指数関数など)については変換したものが表(Laplace変換表)として用意されていますので、機械的に置き換えるだけです。
具体的な解き方はnubouさんの回答を参考にされて下さい。まずLaplace変換を行い、これを代数的に処理(部分分数に展開)し、それを逆変換して表関数に戻します。表関数に戻す時もLaplace変換表を用います。

文献はどのようなものを紹介したらよいでしょうか(といっても、勿体をつける程は知らないのですが)。例えば、具体的なLaplace変換のやり方といくつかの例に対しての解法の説明でしたら、大学3,4年程度の微分方程式の参考書をいくつか探せば出てきますよ。

参考URLにはLaplace変換表を付けておきます。

参考URL:http://www4.justnet.ne.jp/~masema/Laplace_t.html
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この回答へのお礼

文章で教えていただいて、よくわかりました。
大学の図書館で参考書を調べてみます。

大学では、微分方程式の解法を講義しないので、感謝しています。

お礼日時:2002/04/29 00:36

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