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ハンドクリームとかによく「尿素配合」とか書いてありますよね.
それがどんなものなのかよく分からないんで,分かる人教えて下さい.
化学式とか製造方法とかマニアックな部分まで教えてくれるとうれしいです.
回答お待ちしてます.

A 回答 (1件)

尿素は、まさに「尿の素」という漢字のとおり、kyaezawa さんのいうとおり、尿に含まれている物質です。


ほ乳類系の動物が、毒性の高いアンモニアを体内にそのまま持っているよりは、比較的毒性の低い尿素に変えて、その後、尿として排出しているので。

尿素の構造式は、次の様になります。
(上手く形が決まらないので□の部分を抜いて考えてください。)


H-N-C-N-H
□□|□∥□|□□
□□H□O□H□□ 

という形をしています。
化学変化を考える時には、大胆に次のように考えます。

 2NH3 + CO2 → CO(NH2)2 + H2O 

この変化は、構造変化という形だったと思います。次のように、アンモニア2分子と二酸化炭素を並べてその変化を考えると、おもしろいです。

□□H□O□H□□   □□H-O-H□□
□□|□∥□|□□  □□□□□□□□□
H-N□C□N-H → H-N-C-N-H
□□|□∥□|□□  □□|□∥□|□□
□□H□O□H□□   □□H□O□H□□ 

といった変化をしていると考えられます。
(えーん、見えにくくなってしまってすみません。)

さて、この尿素は、ウェーラー(ドイツ人)が1828年に、シアン酸アンモニウム(NH4OCN)から合成したことでも有名です。
なぜなら、当時、有機化合物(炭素がたくさん結合して出来ている化合物)は、生命力によってしか作られないと考えられていました。ところが、無機化合物と考えられているシアン酸アンモニウムから有機化合物の尿素が作られたということで、学界に大きな衝撃をあたえ、また、今日の有機化合物(ポリエステルやPET(ポリエチレンテレフタレート)ボトル)などの発展のきっかけとなった人物です。

ところで、この尿素ですが、なぜ、ハンドクリームなどに含まれているのは、この尿素が保湿性があるためです。
そのため、保湿剤として、この「尿素配合」と言う形で宣伝されているのです。
また、いろいろな保湿成分が開発されたころがあったのですが、化学物質に対するアレルギーなどの問題で、動物が元々持っている物質で保湿性を持たせようということで宣伝されているのだとおもいます。
ですから、気持ち悪いような気がしますが、いざとなったら、自分の尿をかけておけば、ハンドクリームの代わりになるといえるでしょう。
実際アンデスの人たちは、自分の尿を集めておいて、髪につけているそうです。(ウルルン滞在記でやっていたのを見ました。)

ところで、鳥類は、尿素ではなく、尿酸という形で体内に発生したアンモニアを毒性の低い物質に変えているそうです。(こちらの尿酸の方は、あまり憶えていませんので、これ以上は書けません。ごめんなさい。)

何かの参考にでもなれば、幸いです。

tukitosan でした。
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