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トリノ五輪が始まりました。事前にマスコミが取り上げた参加選手はほんの数人でしたので、参加者の数も少ないのか、と思っていたら、その数110余名と聞いてビックリ。その上、役員などを含めると総勢260人がトリノに行くと聞いて二度ビックリ。五輪は参加することに意義があるそうだから結構なことだとは思いますが、これだけの人数を派遣するとなると、旅費や滞在費も相当な金額になると思います。こうした費用は誰が負担しているのでしょうか。

A 回答 (3件)

 日本選手団の代表団派遣費用は、トリノオリンピック組織委員会と日本オリンピック委員会(JOC)がそれぞれ負担します。


以下は長文になりますがご容赦を。

トリノオリンピック組織委員会が負担する部分は日本選手代表団がトリノの選手村に滞在する際の宿泊費、食費等になります。この選手村の滞在費用はオリンピック憲章(規則39付属細則に記載)により大会組織委員会(今回はトリノオリンピック組織委員会)が負担する事が規定されておりますので、代表選手団は大会期間中は宿泊費や食費など無償で滞在できます。選手村の中にはホテルの他に24時間営業のレストラン(洋食・中華料理を中心とし、和食等も一部提供されます)やバー、マクドナルド、ブックストア、ミュージックストア、コンビニ、理容室・美容室、歯科、眼科等の医療室、マッサージ室、郵便局、ゲームセンター、インターネットコーナー等が完備され、さながら一つの街のような機能を持っています。

ブックストアやミュージックストア、コンビニ等で販売されている商品は有料ですが、レストラン、理容室、美容室、医療室、マッサージ室、ゲームセンター等の利用はすべて無料です。また空港~選手村間の貸切バス代や、選手村~各会場間の車代などの交通費はすべてトリノオリンピック組織委員会が負担します。

JOCの負担分ですが、選手村の中ではファクスやコピー機など、代表団のオフィスとして使用するための機材関係があります。他に選手村以外での滞在、例えばアルペンチームは選手村~会場間の距離が約100kmと遠いために会場近くで大会前から宿舎を貸し切って準備します。この家賃等が一ヶ月に500~700万円、食費等の運営費に数百万円必要です。その他にメイン会場のあるトリノ市内に「ジャパンハウス」というパーティ等を行なうための接遇施設を貸し切るための費用があります。

ジャパンハウスについては、オリンピックは競技大会であると共に競技関係者の社交の場でもあります。ジャパンハウスでは連日、国際オリンピック(IOC)関係者、各国オリンピック組織委員会(NOC)関係者、スポンサー関係者、各国王室関係者、日本財界関係者を招いてのパーティが催されます。これらは一見、不要で無駄なモノに見えますが、プロトコール(国際儀礼)として必要なものです。また、日頃のお付き合いによって総会等の重要な決定事項への影響力も左右されますし、日本が予定している2016年か2020年の夏季オリンピアード競技大会の招致への根回しなど、各種のロビー活動も行なわれるため大変重要なものとなります。このジャパンハウスの運営に数千万円必要となります。

他にも旅費やユニフォーム代等がありますが、基本的な日本選手団の儀礼用ユニフォームは一式(ジャケット、サロペット、ブレザー、ネクタイ、スカーフ、フリースジャケット、パンツ2種類、帽子、手袋、マフラー、ソックス、シャツorブラウス、靴2種類、他)で一人当たり15万円~20万円位が必要になりますが、これらはスポンサーから一定数が無償で提供されるためにそれほど大きな出費にはなりません。
ユニフォーム関係で高額なものは、競技で使用する際に着用する競技用ユニフォームやヘルメットなどです。例えばアルペン競技やスキージャンプの場合、今回のオリンピックで使用する日本選手団仕様のサロペットで一着約10万円~15万円します。

旅費についてはJALとANAがJOCをスポンサードしていますが、代表団派遣の際には旅行代理店が仲介するために、実際にJOCが負担する中ではこの航空券代等の旅費が最も高額になります。今回はJTBか西鉄旅行が係わっていると思われます。

この他に物資の輸送料があります。
選手が競技に使用するマテリアルの他に器材整備用の器材も必要ですし、その他にもジャパンハウスで使用する食材等もあります。ちなみに、12年前のリレハンメルオリンピックの際には、現地事務所を開いた長野オリンピック組織委員会が大会後に日本に送った物資は1t以上ありました。また某スポンサーさんはリレハンメルのスポンサーハウスで使用する食材を香港から4tほど輸入していました。
他に細かいところでは、代表団が儀礼として配る日本土産や代表選手の日本国内の旅費なども含まれます。

このように書くとオリンピックへの代表選手派遣にかかる費用は大変大きいように思えますが、今年度のJOCの予算の中ではトリノオリンピック派遣事業費が約1億3,800万円(内、国からの補助金が約9千万円)ですので、その他の競技大会への派遣事業費、第4回東アジア競技大会選手団派遣事業費(約1億9,400万円)や第23回ユニバーシアード夏季競技大会選手団派遣事業費(約1億6,200万円)よりは低い金額となっています。(もちろん他の競技大会よりも、派遣する人数は少ないのですが。)

私達は俗に“オリンピック価格”と言っていますが、オリンピックが開催される現地では色々な物の価格が高騰します。普段は一泊2万円前後のホテル代金が一泊10万円を超えることも珍しくありません。ですから裏方のJOC関係者は現地で一定以上の水準を確保しつつ、いかに経費を安く上げるか苦労している、という話を聞いた事があります。

【参考:オリンピック憲章】
 http://www.joc.or.jp/olympic/charter/index.html
【平成17年度JOC予算総括表】
 http://www.joc.or.jp/aboutjoc/data/pdf/2005_proj …
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この回答へのお礼

詳しいご説明をありがとうございました。
昨夜、開会式の模様をテレビで見ましたが、日本選手団の数はさすがに圧倒的でした。
さて、110余名の選手のうちメダルが取れるのは何名でしょうか。期待がかかりますね。

お礼日時:2006/02/12 11:05

こんにちは。



1億3860万円の費用がかかっていて、
うち国からの補助金として9千万円が税金でまかなわれているそうです。

http://asahi.co.jp/move/calendar/20060210.html

参考URL:http://asahi.co.jp/move/calendar/20060210.html
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この回答へのお礼

詳しいご説明をありがとうございました。
昨夜、開会式の模様をテレビで見ましたが、日本選手団の数はさすがに圧倒的でした。
さて、110余名の選手のうちメダルが取れるのは何名でしょうか。期待がかかりますね。

お礼日時:2006/02/12 11:04

JOC(日本オリンピック委員会)が負担します。



参考URL:http://www.joc.or.jp/
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この回答へのお礼

ありがとうございました

お礼日時:2006/02/12 11:06

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