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オリンピックの出場人数は、国によってずいぶんと差がありますが、その差はどうやってできるのでしょうか?
各国の出場枠人数は、どうやって決まるのでしょうか?

A 回答 (1件)

 オリンピックに参加する選手総数は、そのオリンピックが開催される2年前までに各競技の国際競技連盟(IF)と協議したIOC理事会が決定します。

(オリンピック憲章 規則45付属細則)最大数はオリンピアード競技大会(夏季オリンピック)の場合、これに出場する選手の数は10,500名以下、役員数は5,000名以下と規定されています。(規則45付属細則14)冬季オリンピックは夏季大会より競技数も少ないため、当然この制限数を下回る範囲で調整されます。

その決められた総数の中から各競技のIFに参加者数が割り当てられますので、競技によってIFが各国競技連盟(NF)に代表選手数を割り当てる競技と、ランキング上位の選手から順に参加資格を得る競技があります。

例えば今大会で問題になったボブスレーについては、参加選手の総数が競技全体で180人と制限されたために、ランキング下位でオリンピック出場標準記録を下回っていた日本チームは、当初参加を辞退していたランキング上位の他国男子4人チームが急遽参加表明をしたために彼等に押し出されてオリンピック参加資格を失いました。ところが今回の日本チームはランキングによる出場資格よりも優先順位の高い大陸枠による優先参加資格を持っていたために復活して再度、オリンピック出場資格を得る事ができました。
「大陸枠」とは、「参加することに意義がある」というオリンピックの理念に基づいて、五大陸すべてから出場選手を出すための参加枠で、競技者全体の中では実力が低くとも、その大陸の中でランキング上位であれば出場資格が得られるという特別処置によるものです。

スピードスケートも国際スケート連盟(ISU)がオリンピック出場標準記録を定めて、その記録を超えたランキング上位の選手に対して参加資格を与えていましたが、参加資格を得た選手の数がIOCが定めたスピードスケートの選手総数を超えたためにISUは慌ててオリンピック出場標準記録を引き上げて選手数を絞りにかかりました。結果としてボーダーギリギリにいた日本のある選手は引き上げられた基準を下回ったために参加資格を剥奪されています。

反対にフィギュアスケートなどは前年の世界選手権やグランプリシリーズ等の成績等によって各国に出場選手数を割り当て、各国のスケート連盟はその割り当てられた出場選手数に沿って代表選手を選びます。トリノオリンピックで日本フィギュアスケートの男子代表枠が1名で女子代表枠は3名なのはそのためです。

また、スピードスケートやフィギュアスケートのような個人競技については、世界選手権の参加選手数を超えないこと、一国あたり3名を超えない事がオリンピック憲章で規定されています。(規則45 付属細則11)また団体競技の場合には、一競技について男女各8チーム以上12チーム以下と規定されています。(規則45 付属細則12)

以上がIOC側から選手数を制限する規定ですが、これとは別に各NOC側の事情によって代表選手の数が制限される場合があります。各国のNOC側によって代表選手数が制限される場合については、財政上の理由など各国の様々な事情によります。

ソルトレイクシティ・オリンピックでは国際ボブスレー・リュージュ連盟が定めたオリンピック出場標準記録をクリアしてオリンピック出場枠を得ているにも拘らず、JOCが日本代表選手団の総数を抑える、という理由からオリンピック参加資格を得ている女子ボブスレーチームの代表参加を認めなかった、という経緯があります。

【参考:オリンピック憲章(PDFファイル)】
 http://www.joc.or.jp/olympic/charter/pdf/olympic …
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