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来年はいつもより大量の花粉が発生するので、花粉症の人には厳しいシーズンになるとか聞きました。  私も花粉症でクシャミや涙目で毎年悩まされるのですが、この原因は農水省の林業政策の失敗によるものと理解しています。

当時の農林省は林業発展を目的として大量の杉の苗木を植林しましたが、海外からの輸入材におされて原価割れの状態になってしまったため、手付かずで放置し、その結果スギ花粉が国民を悩ませる事になったらしいですね。  もちろん花粉症にはスギ花粉だけでなく、ヒノキやその他植物にも原因があると思いますが、主にスギ花粉が大きな要素になっているようです。

そう考えると、林業政策の失敗で国民にこれだけの苦痛を与えているという事は、たとえば水俣病や四日市ぜんそくなどと同じように、大公害訴訟の条件を満たしていませんか?  もし弁護団が組織されて国を相手どった訴訟がおこされたのなら、微力ですが応援するつもりです。
 
それと多分、毎年春の花粉症シーズンにおける耳鼻科をはじめとする医療費は莫大な金額になると思うのですが、その何年分かの医療費で花粉症の原因となる植物の処理を行なう事は無理なんでしょうか?  このままだと花粉症関連の医療費は永久に削減される事は無いように感じています。

私自身の例を考えても、過去10数年に渡って毎年耳鼻科に通ったり薬局で鼻炎用スプレーを購入するなどしていますが、これらに費やされた総額はバカになりません。 

もうひとつ質問ですが、根本的に花粉症から逃れるには外国に移住するしか方法はありませんか?

A 回答 (8件)

Sea-Breezeさん、こんにちは。




1.「公害」という言葉の意味について

環境基本法においては、「公害」とは、「……人の活動に伴って生ずる相当範囲にわたる大気の汚染、水質の汚濁……、土壌の汚染、騒音、振動、地盤の沈下……及び悪臭によって、人の健康又は生活環境……に係る被害が生ずること」と定義されており(同法第二条)、世の中に古くから知られている、いわゆる「典型七公害」のことをいいます。
しかし、これら以外の環境問題についても「公害」という言葉は広く用いられており、その意味するところが曖昧になってきております。
「公害」という単語は日本オリジナルの用語でもあり、もしかしたら、どんな環境問題に対しても「公害」という名前を付けることもできるのかもしれません(それが好ましいかどうかは別として。)。
例えば、「ごみ公害」、「自動車公害」、「光化学公害」などのように。
また、「公害」という言葉の持っている悪いイメージを利用した、マスメディア、市民団体、行政等の戦略によって、近年では「公害」という単語が過度に使われているという見方もあるかもしれません。
「ダイオキシン公害」などは、そのようなケースの好例といえるでしょう(注:私自身、兵器などを除けば、ダイオキシンが恐いと思ったことは一度もありません。恐れる必要があるとは思われないからです。)。


2.花粉症の原因について

花粉症はアレルギー疾患ですから、免疫の機能に何らかの障害が発生しているということは確かなのでしょうが、その障害を生み出させている環境の変化が何であるのかは、いろいろな説が出されているものの、結論は全く出ておりません。
おっしゃっているとおり、スギの総量が多すぎるということも一因になっている可能性はあるかもしれませんが、なにもここ何年かでスギが急に増えたわけではないことから判断しても、総量だけが原因であるとは考えにくいような気もします(間伐等の森林の手入れを怠ったことによって、総量以外の植物の性質が変化した可能性については、専門的すぎて分かりかねますが。)。

戦後の植林は確かにかなりの規模で行われ、いっぱい植えた途端に木材が自由化になって、林業が壊滅していったことは、役所勤めの私から見ても行政の失策と言わざるを得ない気もします。
ただ、純粋な自然林(その量は、全国の森林の1%にも満たないといわれています。)の植生が変えられて、スギばかりの森にされてしまったのは、江戸時代などかなり昔からであるという事実にも注意が必要です。

あと、花粉症の直接の原因は、当然のことながら、花粉です。
スギの他にもヒノキやらヨモギやら、いろいろな植物の花粉でアレルギーが引き起こされることが知られています。
その意味では、他の回答者さんもおっしゃっているように、植物の育たない所にでも行かないと花粉症になる可能性がゼロにはならないかもしれません。
しかし、花粉症が発症するかどうかは、空気中に含まれている花粉の量にも影響されるので、花粉症の体質を変えることが容易でなかったとしても、今年のようにスギ花粉の少ない年などは、発症する人数が少なく、症状も比較的軽かったりするわけです。
ですから、よその土地の植物でまた花粉症になるかもしれないとはいっても、その植物がどれだけ繁殖しているかにも影響されるので、「ほとんど花粉症にはならない土地」もないとはいえないでしょう。

ディーゼル排出粒子(ほんとはガソリンエンジンにも目を向けるべきですが)と花粉症の発症には因果関係があるのではなかろうか?とする研究も確かにありますが、これはまだ一つの仮説に過ぎないと言って差し支えないでしょう。
ディーゼル問題は最近はやりで(数年以内に、はやりではなくなるはずですが)、いろいろな研究が盛んに行われたので、それらの中にはこんな報告もあった、ということです。

これらの指摘されている環境条件の他にも、個人の生活習慣(食生活、運動、睡眠、etc.)とか遺伝的な特質、化学物質への暴露状況などなど、考慮しなければならない要素はいろいろありそうです。
これらが複合的に関与している可能性もあります。
いずれにしても、花粉症の根本原因については、残念ながらまだほとんど解明されていない、というのが私の認識です。
ただ、患者は昔からいたとはいえ、自分は花粉症だ、という人が最近はやけに多いなと私も思っています。
花粉症が現代病であるならば、やはり原因は身の周りのどこかに潜んでいるのではないでしょうか。
アトピーなども、やはり原因は不明ですが、最近多いのは何か現代社会に問題があるということなのでしょうか。


3.訴訟について

このように、公害というものをどう考えるかとか、役人だから霞が関の人たちの肩を持つわけでもありませんが、行政にも花粉症のような社会問題が発生することは予測困難だったでしょうから、もしも訴訟を起こしたとしても国などに責任を取らせることは難しいでしょうね。
これまでそのような訴訟が(私の知る範囲では)起きていないのは、Sea-Breezeさんのように「花粉症は公害ではないだろうか?」という発想を持ったことのある人が少ないからかもしれません。
一般の人々には、花粉症のような「病気」が、公害のような人的な要因による「被害」であるかもしれないとは、あまり考えられていないのではないだろうか、という気がするのです。


私は現在、公害行政に携わっておりますが、専門家、一般人、経験者、どれになるか分からないので一般人にしておきます。
以上、大変長くなりましたが、ご参考になりましたら幸いです。
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この回答へのお礼

私から見て、専門家の方からとても詳しいご意見を頂いて感謝しております。 有難うございました。 本気ではないのですが、もし林業政策が原因で現在のような花粉症に国民が悩まされているのであれば、これこそ公害としての条件を満足しているだろう、と感じて質問させて頂きました。 でも仮にそうだとしても、たしかに行政側にその認識や知識がなかったとなれば訴訟として成立はしないでしょうね。

皆様のご意見をお伺いして、やはり花粉症と言うのは原因を特定するのが難しく、根本的治療も困難なものだと改めて感じました。

ガンが先か、花粉症が先か分りませんが、いつか特効薬が開発されて人類が解放されるまで我慢して生活するより方法はなさそうですねえ。

お礼日時:2004/11/22 15:42

私も「花粉症」と言う言葉が出てくる以前の、20年以上のキャリアです。


「公害」人間が作り上げた機械などによって作り上げた副産物ですね。しかし、花粉症は自然が相手。林業失敗以前に杉が存在する以上、症状は起きてしまいます。もちろんホルモンバランスや体質などで起こるものですが。ちなみに私は杉ではなく檜です。花粉症は杉に関わらずいろんな花粉によって、花粉症になる人がいます。
杉の立場になれば「俺は太古の昔から何も変わったことをしてないよ」と言うでしょう。花粉の出にくい品種の改良も出ていますが、人間の勝手に種の改良ってのもいかがなことかとも思います。
損害賠償は難しいでしょう。勝算がない(=確たる証拠がない、農水省相手でも元は自然のもの)から誰も訴訟を起こさないし、訴訟を起こして勝訴しても何かが変わるものでしょうか?
症状が起きてしまった以上は、責任問題云々よりも自分の治療や予防策を立てることが重要だと思います。責任を追及したところであなたには何も変わりません。治療費が掛かるのもわかります。怒りをどこかにぶつけたいでしょうが、自然が相手、自分の体。あなたの家族でも掛からない人はいるのだから。
海外に移住したところで、海外に生息する植物の花粉によって花粉症にかかる可能性は否めません。極端な話、南極か北極に移住すれば無くなるかも…それは無理ですもんね。
20年以上も花粉症なると、発症する時期もわかる(数年でわかりますよ)ので、その時期前に予防策を立てる、いい薬を探すなど、花粉に目くじらを立てても意味がないので、「花粉症とうまくつきあえる」ようにしてください。
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この回答へのお礼

20年以上の歴史をお持ちの大先輩からご意見を頂き、有難うございました。 もしかすると昔、花粉症が社会問題化した時、メディアなどでスギ花粉が原因と繰り返し聞いたかも知れません。 それで何となく杉が発症原因の大半を占めるが、それも林業政策の一環として杉の苗木を大量に植林したのが原因と、誤解しているかもしれません。  たしか当時のメディアの説明では、杉の植林は昔から行なわれていて、本来は花粉を大量に散布し始める前に伐採していた、だから昔は花粉症なんて存在していなかった。  花粉症は林業政策の失敗がそもそもの原因 ・・ こう考えていました。

お礼日時:2004/11/22 15:27

 「 公害であるか、ないか 」


という事については、1200万人が口をそろえて“公害である”と
言えば、公害であることになります。

 「 賠償請求できるかどうか 」
については、過去にも
 http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=500379
こういう物があります。
 でも、裁判が起こらない理由はもうひとつあると私は思います。
 それは、勝ったとしても一人一人は大した金額をもらえないから
でしょう。
 もっと“本格的な”公害病の場合、もっとも重症な人の被害をお
金に換算すればそれなりの額になりますから、面倒な思いをしてで
も原告団の代表者になろうという人がでてきます。
 花粉症の場合は被害全体の規模は大きくても“広く浅い”ので、
一人の被害をお金に換算すると微々たるものになってしまいます。

 「 花粉以外の大気汚染のせいか 」
 排ガスなどの影響は、関係がみられないという結果を出している
ところも、あります。
   http://www.env.go.jp/press/press.php3?serial=4125

 「 できればやってみたい訴訟 」とのことですが、本当にやって
みたいですか?
 私は、
  ●手入れの推進
  ●花粉の少ない品種への植え替えの推進
  ●花粉をつけなくする処置の推進
   http://www.gikai.metro.tokyo.jp/report/report15/ …
などを、世論として求めていくのがいいと思いますが。
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この回答へのお礼

有難うございました。 たしかに訴訟問題となると因果関係を立証するのが難しそうですねえ。 それと被害が広く浅い規模になっているのも事実だと思います。 一方、毎年春先の花粉症が原因で通院する患者への医療費で、国が負担する総額がどの程度になるか分かりませんが、この先永遠に続くわけですよね。 もし百年単位で考えれば、今、国が抱えている膨大な借金を超えるような負担になるような気がしています。 もし特効薬が発明されたなら、ノーベル賞ものでしょうね。

お礼日時:2004/11/21 09:58

花粉症については、参考 URL をベースに考えています。

その上で。

>この原因は農水省の林業政策の失敗によるものと理解しています。
 必ずしも杉の苗木を植林が、原因だと、断定はできないでしょう、林業政策の失敗は自明としても。

>たとえば水俣病や四日市ぜんそくなどと同じように、大公害訴訟の条件を満たしていませんか?
 水俣病では有機水銀と神経症状、四日市ぜんそくでは煤塵と呼吸器症状の因果関係が、集団で認められました。花粉症は、同じ条件下で生活している (暴露影響を考えると、水俣病より四日市ぜんそくの方が近いと考えられます) 集団での発症率から考えて、因果関係の立証が、困難ではないか、と考えます。

>その何年分かの医療費で花粉症の原因となる植物の処理を行なう事は無理なんでしょうか?
 余りにも大量の種の植物 (イネも対象になりえます) を根絶しなければならないので、無理ではないでしょうか。

>根本的に花粉症から逃れるには外国に移住するしか方法はありませんか?
 これは何とも言えません。国内でも転居により改善 (既に上がっているように転居で発症もあります) との話も聞きます。しかし、U.S. では日本のような騒ぎはないので、調べてみたら面白いかもしれません。国内外を問わず、転居が有効かもしれませんが、これはなんとも言えないでしょう。

ただ、個人的に気になるのは、花粉症と言われるアレルギー疾患は、ここ何年かの話で、昔の文献には出てきません。この原因は、患者自体が少なかった、患者はいたが原因等が明らかでなく疾患単位としてまとめられていなかった、等考えられますが、一説には、寄生虫が減って以来アレルギー性疾患が増えてきた、との考えがあります。I 型アレルギーは、寄生虫に対する免疫系でもあり、花粉症を惹起する免疫系でもあるので、表現は悪いですが、相手がいなくなったので次を見つけた、と言えないこともないようです。

参考URL:http://www.tky.3web.ne.jp/~imaitoru/FAQ1.html
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この回答へのお礼

ご回答、有難うございました。 ご紹介頂いたサイトを拝見しました。 若いときに罹った花粉症が治る見込みはほとんどゼロに近いんですねえ。 まいりました。 でも自分で質問していて恐縮なんですが、外国での花粉症問題なんて聞いた事がないのですが、実際どうなんでしょうねえ。 たとえば将来経済的に余裕ができたとして、毎年春先だけどこか外国に逃れれば花粉症の発症から解放されるのでしょうか。 

お礼日時:2004/11/21 09:48

花粉症が大きく取りざたされるやや前からの


花粉症患者です。

2番の方がおっしゃっていた、
>杉の中に住んでいても花粉症にならない人が、東京>に出てきてから花粉症になる人もいるようです。
というのについて、
スギ花粉症は、
スギ花粉がディーゼル自動車の粉塵と結びついて、
アレルゲンとなっているからだと聞きました。
とすると、複合的な理由となり、
林業政策の失敗だけで訴訟はむずかしいのではないでしょうか?
交通政策がちゃんとしていれば、起こらなかったとも言えるわけですから。


また、私の場合、
スギの他にも春は、サクラ、ヒノキ。
秋は、セイタカアワダチソウ、ヨモギ
など、花粉症を持っています。
そしてそれらは、
スギ花粉より症状が重いときもあります。
まさに、体質の問題でもありますね。

私は毎年早めに坑アレルギー剤の処方をうけ、
ここ数年は、なかなか上手く付き合っています。
年明けすぐくらいに動き始めるのがコツのようです。
医療費は確かにかかりますが、
トラック運輸がない世界で暮らせるだけの勇気もありません。
私自身は、花粉症とは、便利な生活がもたらした、副作用の一つだと思っています。
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この回答へのお礼

ご回答、有難うございました。 花粉症は便利な生活がもたらした副作用ですか ・・・ そう考えると仕方ないかもしれませんね。 でも、これから一生毎年春先の数ヶ月、花粉症に悩まされる人生が続く事を考えると・・・ 風邪なんかと違って数ヶ月もひどい症状が続きますからね。

お礼日時:2004/11/21 09:41

杉をはじめ花粉を放出する植物は昔から数多くあります。


しかし、花粉症が社会問題化したのはここ20年ほど。

これは現代人の食生活の変化による、体質の変化も影響があると思います。
事実、同じ環境下でくらしていても全く花粉症で悩まない人もたくさんいるのですから。

ですので、「公害」とはいえないと思います。

強いて言うなら、自ら食生活を変え、体質を変えてきた日本人の「人災」ですね。

>外国に移住するしか
外国だって花粉はいっぱい飛んでますよ。
それより、少しずつでも体質改善に励む方が良策かと思います。
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この回答へのお礼

ご回答、有難うございました。 公害とは言えませんか。 残念ですねえ。 この憤懣をどこにぶつければいいのかなと思ってしまいました。

お礼日時:2004/11/19 16:58

体質を改善するしか方法はありません。


杉の中に住んでいても花粉症にならない人が、東京に出てきてから花粉症になる人もいるようです。私もずっと東京ですが、ある時期から花粉症になりました。
きっと花粉だけが原因ではないんでしょうね。田舎のように綺麗な空気を吸って綺麗な水を飲んで、排気ガスもダニやほこりも少ない環境だったら花粉症もならないのかもしれません。
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この回答へのお礼

有難うございました。 私も他人事と思っていたのですが、ある日突然花粉症に悩まされる日を迎える事になりました。 単なる風邪だと思っていたのに、お医者さんから 「典型的な花粉症の症状ですよ」 と言われた時の事を今でも覚えています。  でも体質改善もなかなか難しそうですねえ。

お礼日時:2004/11/19 16:56

>もうひとつ質問ですが、根本的に花粉症から逃れるには外国に移住するしか方法はありませんか?



植物が育たないような寒いところにでも行かない限り、何かしら花粉に反応するはずです。北海道には杉の花粉症はありませんが、白樺の花粉症になるはずです。

植物がある土地に住めば絶対に花粉症になります。そういう体質ですから…
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この回答へのお礼

早速のご回答、有難うございました。 植物がある土地に住めば絶対に花粉症になるんですか ・・・ まいりました。  体質改善といってもよく分かりませんし、都会を離れるわけにもいきませんし ・・・ 

お礼日時:2004/11/19 11:45

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